gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

マキノ雅弘監督『千石纏(まとい)』

2010-06-06 21:04:00 | ノンジャンル
 今日、松伏町の田園ホール・エローラに木住野佳子トリオの演奏を聞きに行ってきました。コンサート・ホールでのトリオの演奏は珍しいと思いますが、音の響きが素晴らしくご本人たちも演奏していてとても気持ちいいとおっしゃっていました。それにしても、木住野さんたちの演奏は幸福すぎて、聞いていて泣きたくなってしまいます。

 さて、マキノ雅弘監督の'50年作品『千石纏』をスカパーの東映チャンネルで見ました。
 クレーンによる出初め式の撮影。正月の風景。雑踏の中を歩く纏の長次(片岡智恵蔵)と相撲取りの不動山宗吉(市川右太衛門)が歌により紹介されます。二人は小さな橋で行き当たり、道を譲る譲らないでケンカとなり、周囲を巻き込み大騒ぎになります。双方ともに上の者に叱られ、長次は江ノ島の弁天様をお参りすることになり、不動山は親方から破門を言い渡され里に帰されます。不動山は道中具合の悪い老婦人を助けますが、それは長次の育ての母・お米でした。お米は実の娘より夫の連れ子の長次をかわいがると夫に責められ、娘と家を出され、それ以来長次に会っていないことを不動山に話します。夫はその後長次を一人前の纏持ちにするために苦労して目が見えなくなってしまいました。そして再会した長次と不動山はお互いに励まし合い、一人前の纏持ちと相撲取りになることを誓います。苦労の末、不動山は場所で全勝しますが、長次は悪党らに腕を折られ、酒に溺れる日を過ごします。そこへ半鐘の音。不動山は酒場にいた長次を説得し、長次は父から半纏を貰って屋根に登り、見事に纏を回します。そのシルエットで映画は終わります。
 冒頭の快調さは『鴛鴦歌合戦』をも思わせるものでしたが、それ以降は平凡な人情話になってしまっていました。しかし、そこはマキノ映画。最後の盛り上がりは期待通りのものだったと思います。ぷっくりした市川右太衛門の体も見物かもしれません。貴重な相撲取り映画としてオススメです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿