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ポール・オースター『ルル・オン・ザ・ブリッジ』

2006-09-27 18:01:22 | ノンジャンル
 今日の本はポール・オースター氏の「ルル・オン・ザ・ブリッジ」です。これは同氏の監督した同名の映画についての本で、スタッフ・キャストの一覧、シナリオに加えて、脚本・監督を担当したポール・オースター氏、撮影を担当したアリク・サハロフ氏、美術を担当したカリーナ・イヴァノフ女氏、衣装を担当したアデル・ルッツ女氏、編集を担当したティム・スクワイヤーズ氏、プロデューサーのピーター・ニューマン氏、各氏へのインタビューからなっています。
 映画の内容は、次のようなものです。ハーヴェイ・カイテル演じるサックス奏者イジー・マウアーが、演奏中に流れ弾に当たり、肺の半分を切除されてしまいます。サックスの演奏ができなくなったイジーを恋人のシリアが慰め、生きる希望を与えます。シリアは映画の端役に出たりしていましたが、「パンドラの箱」のルルの役を射止めます。イジーはシリアの紹介で働いていたバーで店主とケンカになり、シリアともども首になります。シリアは映画の撮影のためにニューヨークを離れ、イジーは一人残されますが、イジーは殺し屋たちのケンカに巻き込まれ、怪我を負います。シリアの映画の撮影は順調に進みますが、イジーは謎の男に拉致され、尋問されます。イジーと連絡が取れないシリアは不安の中で毎日を過ごします。イジーは監禁場所から何とか脱出し、自分の部屋で目を閉じると、あの銃撃を受けたシーンが蘇ります。救急車の中で、死んでしまうイジー。そしてその救急車とすれ違うシリアは、速度を落とした救急車を見て、人が死んだことを理解し、右手で十字を切ります。画面が暗くなると、クレジットとともにジーン・ケリーが歌う「雨に唄えば」が聞こえてきます。
 映画は見ていないので何とも言えませんが、ちょっと不思議な映画であるようです。ハーヴェイ・カイテルは、ポール・オースターが脚本を提供した「スモーク」と「ブルー・イン・ザ・フェイス」でも主演していて、ポールのお気に入りの俳優です。私は「タクシー・ドライバー」の彼しか知りませんが、味のある俳優さんですよね。「スモーク」は何年か前に日本でも公開されたので、「スモーク」が気に入った方には、この本もオススメです。

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