昨日、世田谷文学館へ「和田誠展 書物と映画」を見に行ってきました。朝にグーグルのタイトルロゴでその日が星新一さんの誕生日と知っていたのですが、展覧会の最初の展示物がその星さんの本の装丁だったので、偶然の一致に少し驚きました。和田誠さんの本では「お楽しみはこれからだ」で、私の暗い高校生活を明るく照らしてもらった記憶があります。ちょうど私の人生と和田さんの活躍の時期が重なっているのにも、縁を感じました。
さて、石井輝男監督の'62年作品『恋と太陽とギャング』をスカパーの東映チャンネルで見ました。賭博場の金の強奪を計画する男たち(高倉健、丹波哲郎、江原眞二郎ら)と、それの横取りを狙う者たちの抗争を描いた映画で、前年の『花と嵐とギャング』の成功に乗っかって作られたと思われるものでしたが、山本麟一の怪演ぶりと、ラストの海小屋に追いつめられた男たちとワラワラを迫り来るギャングたちとの銃撃戦は見ごたえがありました。
また、 鈴木則文監督・共同脚本の'81年作品『吼えろ鉄拳』も、スカパーの東映チャンネルで見ました。均一に照明の当たっている平板な画面、見ているのも気恥ずかしくなるようなスローモーションを多用したアクションシーンの安っぽい演出、小学生の作文のような台詞とストーリー。千葉真一(何とマジシャンのとして登場!)と成田三樹夫の怪演ぶりは捨てがたかったのですが、最初の30分足らずを見た段階で、もう限界と早回しで先を見ようとしていた矢先、成田三樹夫がヒトラーの肖像が貼ってある秘密の部屋で部下の男をかしずかせ、秘書の女のハイヒールでその男の手を踏ませているシーンになり、その荒唐無稽さに思わず先を見てしまいました。成田三樹夫は彼らの様子を外で窺っていたジョージ(これが真田広之の役名です!)を部屋に導き入れ、ボクサーと対戦させ、ジョージがそれを倒すと、今度は槍を持った中国人、次は中国刀を持った中国人の集団、というように次々に対戦相手が現れ、ジョージが窮地に陥ると、今度は前のシーンで戦った太った怪人(プロレスラーのブッチャーが演じています)が現れ、ジョージを逃がし‥‥。以前、志穂美悦子主演の『華麗なる追跡』を見た時も感じましたが、もう意識的に馬鹿馬鹿しいドラマにしてしまって、まるごと笑いのめしてしまおう、といった感じにどんどんなっていき、京都の町を笠で顔を隠した托鉢たちがヒタヒタとジョージらを追い回すシーンからしばらくの間は、めちゃくちゃ面白く見させてもらいました。アクションシーンの面白さだけで映画が成り立つことを証明する好例だと思います。ちなみにこの映画のアクションシーンの指導は千葉さんがされていたことを付け加えておきます。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
さて、石井輝男監督の'62年作品『恋と太陽とギャング』をスカパーの東映チャンネルで見ました。賭博場の金の強奪を計画する男たち(高倉健、丹波哲郎、江原眞二郎ら)と、それの横取りを狙う者たちの抗争を描いた映画で、前年の『花と嵐とギャング』の成功に乗っかって作られたと思われるものでしたが、山本麟一の怪演ぶりと、ラストの海小屋に追いつめられた男たちとワラワラを迫り来るギャングたちとの銃撃戦は見ごたえがありました。
また、 鈴木則文監督・共同脚本の'81年作品『吼えろ鉄拳』も、スカパーの東映チャンネルで見ました。均一に照明の当たっている平板な画面、見ているのも気恥ずかしくなるようなスローモーションを多用したアクションシーンの安っぽい演出、小学生の作文のような台詞とストーリー。千葉真一(何とマジシャンのとして登場!)と成田三樹夫の怪演ぶりは捨てがたかったのですが、最初の30分足らずを見た段階で、もう限界と早回しで先を見ようとしていた矢先、成田三樹夫がヒトラーの肖像が貼ってある秘密の部屋で部下の男をかしずかせ、秘書の女のハイヒールでその男の手を踏ませているシーンになり、その荒唐無稽さに思わず先を見てしまいました。成田三樹夫は彼らの様子を外で窺っていたジョージ(これが真田広之の役名です!)を部屋に導き入れ、ボクサーと対戦させ、ジョージがそれを倒すと、今度は槍を持った中国人、次は中国刀を持った中国人の集団、というように次々に対戦相手が現れ、ジョージが窮地に陥ると、今度は前のシーンで戦った太った怪人(プロレスラーのブッチャーが演じています)が現れ、ジョージを逃がし‥‥。以前、志穂美悦子主演の『華麗なる追跡』を見た時も感じましたが、もう意識的に馬鹿馬鹿しいドラマにしてしまって、まるごと笑いのめしてしまおう、といった感じにどんどんなっていき、京都の町を笠で顔を隠した托鉢たちがヒタヒタとジョージらを追い回すシーンからしばらくの間は、めちゃくちゃ面白く見させてもらいました。アクションシーンの面白さだけで映画が成り立つことを証明する好例だと思います。ちなみにこの映画のアクションシーンの指導は千葉さんがされていたことを付け加えておきます。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
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