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石井輝男監督『白線秘密地帯』

2016-12-18 10:29:00 | ノンジャンル
 石井輝男監督の’58年作品『白線秘密地帯』をWOWOWシネマで見ました。
 トルコ風呂。ミドリを指名する男。ミドリは抱きついてくる男を振りほどく。男「やけ冷たいね。俺は秘密会員なんだぞ」。ミドリ、男を蒸し風呂に入れる。「バカに暑いな」。
 控室。ミドリ「嫌ったらありゃしない」。
 戻ってきたミドリに迫る男。抵抗するミドリ。やがて男はミドリを絞殺してしまう。あわてて去る男。
 現場検証。「こんなものが」と田代(宇津井健)に切符を見せる刑事。廊下は記者だらけ。
 店主「初めての指名でした。あの娘が来たのは1週間前。履歴はあまり聞いてません。切符には心当たりがありません」。
 街頭。「松崎さんですね」と2人の男に挟まれるミドリ殺し。車に押し込まれる。
 鉄橋の下。「お前のおかげで仕事がやりにくくなった」。列車が鉄道にかかると、男の一人(菅原文太)が松崎を射殺。帽子が流される。
 現場検証。見つかる帽子。
 帽子店主「これは確かに松崎さんに売ったものです。世田谷一丁目の」。
 刑事の田代「でご主人は?」松崎の妻「急に関西にといって6時前に家を出ました」松崎の息子「パパからの郵便ごっこをやろう」妻「また後でね」田代「その手紙、見せてもらえませんか?」妻「いえ、何でもないんです」「少しでも手がかりを得たいので」。手紙には“手塚鉄工所”と書いてある。
 「これはトルコ風呂殺人事件とつながりますね」。
 死体検証。トルコ風呂の女が次々と「違う」と言い、ミドリも「違う」と言う。
 田代、手塚鉄工所を訪ねようとすると、そこには火葬場と墓地しかないと分かる。
 トルコ風呂を見張る刑事「オーナーは姿を見せません。ここ数日この3人がよく来ています」。
 社長の須藤「さあ、分かりませんな」。
 家具屋「楽しみに行ってるだけですから」。
 トルコ風呂のトミー(三原葉子)、田代を誘うが、逆に売春防止法違反で引っ張られる。「人権蹂躙よ」「ミドリのいた店を教えてくれ」「黙秘権を使うわ」「じゃあ、勝手にどうぞ」と田代去ろうとする。「ちょっと待って。私をブタ箱に置いていくの?」。
 田代「須崎の赤玉という店だ」。
 赤玉の主人「まともに過ごしていると思っていたんですがねえ。貸しも帳消しにしてやったのに」。
 役所「彼女は結婚してますね。就職のあっせんも受けています」。
 常盤荘の女主人「よく働いてたわ。10日前にマダム風の女が現れて、連れてった」「確か日の丸のカバーのタバコを吸ってたわ」。
 街頭で日の丸のマークの「ラッキーストライク」を吸う女。職安から出て来た女に「知り合いにいい人を紹介してほしいと言われてるんだけど。ドライブ倶楽部の事務員。給金もいいそうよ」と言う。
 前歴のある女の写真の中から、探している女がマサコという前科3犯の女だと分かる。
 マサコがいるバー。奥へマサコがスカウトした女が、マスターに呼ばれたと入ってくる。
 マスター(天地茂)は女を閉じ込めて、「金はいくらでもやる」と言って、嫌がる女を犯す。
 バーで雑談するマサコ。
 スリップを着る女と上着を着るマスター。
 男「今日は若い子をそろえてきましたぜ」。中年の男「悪いな」。
 中年の男、車を停めて「どうや、この辺で」と、チケットを渡して、ことに及ぶ。警官がノックし、「免許証と車検証を見せて。これは都ドライブの車だね」。
 「この男ですね。金を巻き上げたのは。偽刑事を名乗って仕事をしてるんです。一緒にいた客は?」「初めてのお客です」「ドライブ倶楽部では何を?」「客のガイドを」「バッグの中を調べさせてください」。例のチケット、出て来る。
 競馬章。トミーにマサコ「組織の中で働かなくちゃ。これ2カ月分」と札束を渡す。喜ぶトミー。
 勝ちが続いている男を誘惑している最中に、トミーは男女に呼ばれる。
 「何してんの? 店にも出ないでこんなところにいて」「俺たちのショバを荒らされちゃ困る」「どうせ開店したばかりでしょ」「何で知ってる?」。女同士の取っ組み合い。結局トミーが男に踏まれるまで続き、「サツが来た」と男女は逃げる。
 田代、取調室で寝ているトミーを起こす。「どうして大金持ってた?」「今度こそ黙秘権よ」。
 釈放されたトミーを尾行する田代。
 競馬場でマサコとトミーは密会し、彼らを見失った田代は出入り口をふさぐように、現地の警察に要請する。
 探し回る田代。客の中に須藤がいる。
 大勢の刑事、到着。トミー、田代に見つかる。マサコの死体が発見される。
 現場検証。鍵が発見される。
 郵便局の私書箱15号の鍵であることが分かる。
 手塚鉄工場のものだと分かる。捜査令状を示し、鍵を開けると、「手塚鉄工場 趣味の会」宛ての、関口一郎が差し出した手紙が出て来る。郵便局長「今頃、受け取りに来る」。
 関口「この雑誌で知ったんです。バーと~とドライブ倶楽部でやってるみたいですよ」。
 バーに乗り込む刑事。拳銃で立て籠もる男は、弾切れで捕まる。追い詰められたマスターは拳銃自殺する。
 松崎を殺した2人の男、私書箱から大金を持ち出し、それを田代が尾行。
 2人は橋を渡り、線路の上を歩き、鉄橋を渡る。本部へ連絡するように同僚に言う田代。踏切で見失うと、田代は2人に囲まれている。釣りに来ていた須藤。須藤と2人の男、逃げ出し、2人の男は刑事たちに捕まり、須藤は田代に捕まる。

 畳みかけるような短いショットのつらなりで、ストーリーがよく分からないほどの幻想的な作品でした。

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