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溝口健二監督『西鶴一代女』

2008-11-16 15:37:12 | ノンジャンル
 いつまでも顔を見ていたい人というのがいます。今の私はバドミントンの潮田玲子さんがその一人です。今日は全日本選手権の決勝で、存分に見させていただき、幸せでした。

 さて、スカパーの707チャンネル「日本映画専門チャンネル」で、溝口健二監督の'52年作品「西鶴一代女」を再見しました。
 御所に出入りしていたお春(田中絹代)は、身分の低い武士の勝之介(三船敏郎)に愛を告白され、駆落ちしますが捕まり、お春とその両親は都を追われ、勝之介は打ち首になります。お春は旅の踊子をしているところを松平家の使いの目に止まり、側室となり、跡継ぎを産みますが、子は取り上げられ、殿様が健康を害したことで親元に帰されます。お春の出世を頼んで借金をしていた父は、すぐにお春を島原に売り飛ばし、年季が明けて帰ってくると、今度は嘉兵衛(進藤英太郎)の店で働かされます。しかし、店に来た客がお春が島原にいたことをばらし、お春は嫉妬にかられた嘉兵衛の女房に髪を切られ、嘉兵衛に犯され、店をクビになります。今度は扇屋の弥吉(宇野重吉)に見初められて女房に貰われ、とても大事にされますが、弥吉は物取りにあっけなく殺されてしまいます。お春は出家しようと寺に置いてもらいますが、嘉兵衛の店の番頭の文吉(大泉滉)が店から盗んだものを貢いでいたので、それを取り戻しにきた店の者に犯されてしまい、その現場を見た尼に寺を追い出されます。絶望にとらわれ、3日何も食べずに路上で三味線を弾いていると、夜鷹に助けられ、その夜から自分も夜鷹になりますが、目眩を起こして倒れます。そこへお春を探していた母が駆けつけ、松平家の殿様が死に、お春の息子が跡継ぎになったので、お呼びがかかっていると言います。松平家に参上すると、夜鷹に身を落としていたことを責められ、息子は一目見ることしか許されず、国元へ帰り蟄居することを命じられたので、屋敷を抜け出し、たく鉢をして諸国を歩き回るのでした。

 これでもかこれでもかと不幸が見舞い、そんなジェットコースターのような運命に翻弄されながら、最後には灰のようになってしまう女性を田中絹代が見事に演じています。溝口監督の長回しの撮影も、鬼気迫るその演技を活写していました。傑作です。なお、詳細は「Favorite Movies」の「その他の傑作」のところにアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。

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