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内田樹×三砂ちづる『身体知』その2

2010-11-26 06:40:00 | ノンジャンル
(昨日からの続きです。)
11、愛情は自分の中から湧き出てくるものではなく、誰かにもらい、それをまた誰かに渡していくという流動的なものであるという主張、
12、ゆっくりやらせてあげるというのは愛情表現であるという指摘、
13、部活動というのは日本独特のシステムであり、他の国では富裕層しか文化的な習い事をすることはできていないという事実、
14、日本の学校は勉強以外にも社会性、協調性、多数派の価値観に対する忠誠心を養う場として機能し、またそれらを獲得する場として社会から期待されているのに対し、例えばブラジルなどでは単なる勉強の場としてしか認識されていないという指摘、
15、昔はお雛祭りの時に全国的に13才までの女の子を集めて性教育をしていたという事実、
16、「おせっかいをやく」ことの重要性、
17、お産に関して日本では昔は助産院や小規模な開業医という形でパーソナルケアを実現できていたにもかかわらず、現在は世界の趨勢に反して大規模施設でのケアを目指してしまっているという事実、
18、赤ちゃんは本来生まれた直後でもお母さんが抱いてあげれば泣くことはなく、現在のように恣意的に泣かすようにすると、赤ちゃんは小さい時から「泣いてもダメなんだ、外界と壁を作らないと生きていけないんだ」と世の中に絶望する危険があるという指摘、
19、家庭内で母は子供を全面的に肯定し、父は社会ルールを教え込むという役割分担が以前は機能していたにもかかわらず、最近はそれが男女で逆転し、子供にとっては非常にシビアな環境になってきているという事実、
20、苦労してキャリアを形成してきた女性は、そのことがある種の「誇り」になってしまうと、自分の後の世代には「楽をさせてあげよう」という発想にはなかなかなっていかないという指摘、
21、認知症というのは、優しくされたいがため、一番最初に抱きしめられた時点まで退行していく現象であるのだという主張、
22、未来志向になるためには、トラウマとなるような経験が言葉と出会って説明がついた瞬間に「流す」ことによって、そのトラウマを忘れることが重要であるという指摘、
などなどでした。
 今回の内田さんの本も、毎日生活していく中で役立つ考え方で満ち溢れていて、読んでいてとても気持ちのいいものでした。毎日の生活に疲れ気味の方や出産、結婚に二の足を踏んでいる方には特にオススメできる本だと思います。公共図書館にも結構置いてあると思うので、気軽に手に取ってみてはいかがでしょうか?

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

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