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ジョン・バカン『39階段』

2009-12-22 12:58:00 | ノンジャンル
 山田宏一さんと和田誠さんの対談集「ヒッチコックに進路を取れ」で言及されていた、ジョン・バカンの 1915年作品「39階段」を読みました。
 第一次世界大戦直前のロンドン。アフリカから帰ってきた僕は退屈な毎日を過ごしていましたが、ある日部屋に帰ると同じアパートに住む男がドアの前にいて助けを求められます。その男は、ある無政府主義者たちの陰謀で、バルカン半島の国の首相がまもなくロンドンで殺されることを知り、彼らから命を狙われているので匿ってほしいと言います。僕は部屋に置いてやることにしますが、外出先から戻ると男は刺殺されていました。秘密を知った自分も命を狙われているのを知った僕は、牛乳配達夫に衣装を借りて部屋を脱出し、スコットランドに逃れます。殺人の容疑者として警察にも追われた僕はたまたま助けを求めて入った館の主人である政治家に事の次第を話すと、彼の叔父である政府の有力者を紹介してもらえます。しかし、その館を発つとまた陰謀団の追手に追われ、道路工夫に化け追手をまきますが、次に助けを求めた家は陰謀団の首領の家でした。僕は物置きに閉じ込められますが、たまたまそこにあった爆弾を爆発させて脱出します。ロンドンに戻って政治家を訪ねると、バルカンの国の首相が暗殺されたというニュースが飛び込んできます。僕はそこで陰謀団の首領が海軍大臣になりすまして会議に出席しているのを見抜きますが、既に首領は消えた後でした。僕は殺された男の残したメモの中にあった「39階段」という言葉が首領のアジトだと推理し、ついにその場所を特定し、彼らは逮捕されるのでした。
 上記以外にも面白いエピソードが山盛りで、結構楽しめました。特に追手が飛行機でやってくるところはまさにヒッチコックの「北北西に進路を取れ」に通じるアイディアで、確かにあまりにもご都合主義である部分も多くありましたが、最後まで読み進めることができました。スパイ小説が好きな方にはオススメです。

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