おとといのAKB総選挙の開票結果は、前田敦子さんの1位返り咲き、柏木由紀さんの3位と指原莉乃さんの9位への躍進という私には願ったり叶ったりのものとなりました。ただ、「ゆきりん」のメジャー化への抵抗感もあり、若干複雑な心境でもあります。4位の篠田さんの根強い人気というのも意外に思いました。
さて、エルマンノ・オルミ監督の'78年作品『木靴の樹』をWOWOWで再見しました。
息子のミネクを学校に行かせるように神父に言われるバチスティ。「出演者はベルガモ地方の農民である」「19世紀末ロンバルジア州に4軒の農家が暮らしていた。住居や樹木、一部の家畜は地主の物だった。収穫の3分の2が地主の物となる」の字幕。バッハの『トッカータとフーガ』が流れる中、農作業をする大人たちとはしゃぎ回る子供たち。収穫物の重さを量られるための検量の日には、それぞれの農家が馬車に収穫物を乗せて地主の元を訪ねますが、その中には馬車に秘かに石を積んでごまかそうとする者もいます。地主がかけるレコードの音楽に聞き入る農民たち。貧しいジョパが村を訪ねてくると、貧しいことを是とする農民たちは彼を歓迎します。夫を亡くして6人の子供を養っている女性は、一日川での洗濯に明け暮れます。蚕から糸を紡ぎ出す仕事をする村の女たち。アンセルモは秘かに鶏糞を集め、それを畑に肥料として捲いて、他の者よりも早くトマトを収穫しようとします。豚を屠殺する農民たち。バチスティには3人目の子どもが生まれますが、ミネクはその日、片方の木靴を割ってしまい、冷えきった裸足をひきずって帰ってきます。バチスティはそのことを誰にも言わないようにミネクに言い、その夜秘かに小川沿いの木を切って、ミネクに木靴を作ります。馬の蹄に金貨を隠していた男は、それがなくなっているのを発見すると、馬に当り散らし、興奮した馬は暴れて、村は大騒ぎになります。気が狂ったと思われたその男の元へは祈祷師が呼ばれ、男には怒りの虫がいるとしてまじないを施されます。村の娘マダレーナの結婚式が早朝に行われ、彼女は花婿を伴って、馬車と船で、ミラノで孤児院を併設する修道院の院長をしている叔母の元を訪ねます。そこで一夜を過ごしたマダレーナは翌朝、叔母から一人の幼い男の子を授けられ、里親になるように言われます。その子と共に村に帰ったマダレーナは、叔母から託された手紙を神父に読んでもらい、その子が15才になるまでの養育費は全て修道院が負担してくれることを知ります。アンセルモは収穫したトマトを町に売りに行き、村に帰ってきますが、その間にバチスティが地主の木を無断で切ったことがばれ、村を追放されることになったことを知ります。村にやって来た地主の管理人は、バチスティに預けられていた地主の牛を取り上げていきます。村人が同情する中、家財道具を馬車に積んだバチスティ一家は、夕闇迫る中、村を立ち去るのでした。
カメラを意識しない純朴な子供の様子は、羽仁進の映画のように、ドキュメンタリーを彷佛とさせるものでした。ロンバルジアの美しい風景もふんだんに取り入れられ、そこで行われる農村の暮らしの姿が淡々と描かれて行く静かな映画でした。
さて、エルマンノ・オルミ監督の'78年作品『木靴の樹』をWOWOWで再見しました。
息子のミネクを学校に行かせるように神父に言われるバチスティ。「出演者はベルガモ地方の農民である」「19世紀末ロンバルジア州に4軒の農家が暮らしていた。住居や樹木、一部の家畜は地主の物だった。収穫の3分の2が地主の物となる」の字幕。バッハの『トッカータとフーガ』が流れる中、農作業をする大人たちとはしゃぎ回る子供たち。収穫物の重さを量られるための検量の日には、それぞれの農家が馬車に収穫物を乗せて地主の元を訪ねますが、その中には馬車に秘かに石を積んでごまかそうとする者もいます。地主がかけるレコードの音楽に聞き入る農民たち。貧しいジョパが村を訪ねてくると、貧しいことを是とする農民たちは彼を歓迎します。夫を亡くして6人の子供を養っている女性は、一日川での洗濯に明け暮れます。蚕から糸を紡ぎ出す仕事をする村の女たち。アンセルモは秘かに鶏糞を集め、それを畑に肥料として捲いて、他の者よりも早くトマトを収穫しようとします。豚を屠殺する農民たち。バチスティには3人目の子どもが生まれますが、ミネクはその日、片方の木靴を割ってしまい、冷えきった裸足をひきずって帰ってきます。バチスティはそのことを誰にも言わないようにミネクに言い、その夜秘かに小川沿いの木を切って、ミネクに木靴を作ります。馬の蹄に金貨を隠していた男は、それがなくなっているのを発見すると、馬に当り散らし、興奮した馬は暴れて、村は大騒ぎになります。気が狂ったと思われたその男の元へは祈祷師が呼ばれ、男には怒りの虫がいるとしてまじないを施されます。村の娘マダレーナの結婚式が早朝に行われ、彼女は花婿を伴って、馬車と船で、ミラノで孤児院を併設する修道院の院長をしている叔母の元を訪ねます。そこで一夜を過ごしたマダレーナは翌朝、叔母から一人の幼い男の子を授けられ、里親になるように言われます。その子と共に村に帰ったマダレーナは、叔母から託された手紙を神父に読んでもらい、その子が15才になるまでの養育費は全て修道院が負担してくれることを知ります。アンセルモは収穫したトマトを町に売りに行き、村に帰ってきますが、その間にバチスティが地主の木を無断で切ったことがばれ、村を追放されることになったことを知ります。村にやって来た地主の管理人は、バチスティに預けられていた地主の牛を取り上げていきます。村人が同情する中、家財道具を馬車に積んだバチスティ一家は、夕闇迫る中、村を立ち去るのでした。
カメラを意識しない純朴な子供の様子は、羽仁進の映画のように、ドキュメンタリーを彷佛とさせるものでした。ロンバルジアの美しい風景もふんだんに取り入れられ、そこで行われる農村の暮らしの姿が淡々と描かれて行く静かな映画でした。
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