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斎藤美奈子さんのコラム・その34&山口二郎さんのコラム・その19

2019-03-07 05:27:00 | ノンジャンル
 恒例となった、東京新聞の水曜日に掲載されている斎藤美奈子さんのコラムと、同じく日曜日に掲載されている山口二郎さんのコラム。

 まず、2月27日に掲載された「メディアの意思」と題された斎藤さんのコラム。全文を転載させていただくと、
「七割が辺野古(沖縄県名護市)の埋め立てに反対した24日の沖縄県民投票。この投票で同時に露(あら)わになったのが、本土の報道各社の意思である。最小限の報道でお茶を濁したテレビ局には意思がないらしいので放っておくとして新聞は?
 在京六紙中、25日の一面トップでこの件を伝えたのは東京、朝日、毎日の三紙。社説でも、東京は『沖縄の思い受け止めよ』、朝日は『結果に真摯(しんし)に向きあえ』、毎日は『もはや埋め立てはやめよ』の見出しを立てて投票結果を尊重するよう政府に求めた。
 以上三紙が『反対』派だとすれば、産経は完全に『賛成』派だ。『投票結果は極めて残念』とし『国民を守る安全保障政策を尊重し、移設容認に転じるべきである』と知事を説教する社説。なかなか頓珍漢(とんちんかん)である。
 おもしろいのが日経で『国と沖縄は対話の糸口を探れ』と提言するも右往左往する社説はほぼボヤキ。これが『どちらでもない』ってやつか!
 一日遅れの26日にしぶしぶ(?)社説を出したのが読売だ。『そもそも条例制定を推し進めたのは、玉城氏の支持勢力』などのネガキャンに努める読売は投票自体を否定する棄権組?
 という例外はあっても地方紙各紙の論調も多くは『反対』寄りだった。投票結果は本土も動かした。分断から共闘へ。流れはここで変わるかもしれない。」

 さらに3月6日に掲載された「3月8日の行動」と題された斎藤さんのコラム。
「3月8日は国連が定めた国際女性デー。この日は女性の権利尊重を求め世界中でさまざまなイベントが開催される。
 2018年のアクションでもっとも強力だったのはスペインの十の労働組合が呼びかけた女性たちのゼネストだった。BBCによれば、参加者は五百三十万人! 二十四時間、仕事も家事もしない。マドリード、バルセロナほかスペイン全土の街々でデモが行われ、大手二組合は二時間だけのストにとどまるも、全土で公共交通機関が間引き運転となり、空の便にも影響が出たという。スローガンは『女性が止まれば世界は止まる』。
 女性のアクションといえば、反トランプ運動としてはじまり、ニューヨークほか全米に広がった一月のウィメンズマーチが有名だけど、同じく全米で17年3月8日に実施されたのが、仕事も家事もしない『女性がいない一日』だった。いわば個人単位のスト。全米各地で集会が開かれ、休暇届を出す教師が続出。全公立学校の休校を決めた町もあったという。
 さて、今年は何が起こるだろう。日本だって負けてはいないよ。8日には今年で三回となる『ウィメンズマーチ東京2019』が開催される(国連大学前に午後五時半集合、六時出発)。
 デモに参加できなくても、仕事や家事を少しサボってみる。そんな抗議や連帯の方法もあるかも。」

 そして3月3日に掲載された「沖縄の民主主義」と題された山口さんのコラム。
「沖縄県民投票では、辺野古基地建設に対する圧倒的な反対の意思が表明された。これに対して、安倍政権との意を体した全国メディアは、この民意を矮小(わいしょう)化するために見苦しい努力を払っている。
 NHKやいくつかの新聞は、住民投票の結果についてなぜか突然、絶対投票率を使って反対派が県民有権者全体の中での少数派であることを浮き彫りにしようとした。最低投票率が規定されていない選挙では、棄権者はカウントしないのがルールである。全有権者中の一部の意思だなどと言い出したら、安倍政権だって正統性がないことになる。
 岩屋防衛大臣は、沖縄には沖縄の、国には国の民主主義があり、辺野古基地建設は進めると述べた。選挙で勝利した安倍政権が進めている政策だからといって、民主主義の仕組みを経たと胸を張って言えるのか。行政不服審査を使って県知事の埋め立て許可撤回を無効にするという姑息(こそく)な手を使い、技術的可能性、予算の膨張など当然の疑問に対しても何ら説明はないままである。
 建設賛成の人も含めて過半数の有権者が投票に参加して県民投票に正統性を与えたことは、沖縄県民が民主主義を大事にしていることの表れである。国政の指導者は、真摯(しんし)に受け止めると虚言を並べるだけで、民主主義を蔑視している。」

 それぞれ読み応えのあるコラムでした。特に斎藤さんのコラムで言及されていた『ウィメンズマーチ東京2019』ですが、できるなら男性の私も参加したいと思いました。

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