バッド・ベティカー監督、バート・ケネディ原案・脚本の1956年作品『七人の無頼漢』をDVDで観ました。
雨の夜。岩のくぼみで野営している2人の男にベン・ストランド(ランドルフ・スコット)が近づいてきて、一緒に雨宿りをさせてくれと言う。ストランドは馬をインディアンのチリカウア族に食べられてしまったので、歩いてきたのだとも言う。ストランド「シルバー・スプリングスに行ったこと、あるか?」男の一人「ないね」「そこから来た」「何かあったのか?」「7人の強盗に襲われて金塊を奪われ、私の妻も殺された」もう一人の男「嵐も過ぎ去ったようだし、出発しよう」ストランド「何を急ぐ?」「犯人は見つかったのか?」「2人はね」。2発の銃声。
晴れた朝。ストランドは泥沼にはまった幌馬車に乗ったジョン・グリーアとアニーの夫婦に出会い、助ける。ジョン「カリフォルニアに行けば、腕のいいセールスマンなら貿易で大儲けできるって。今は金が底をついて、臨時の仕事をしながらの旅をしている。フローラ・ビスタから西へ向かうのがいいと、シルバー・スプリングスで聞いて」。
ストランドが先導して川を渡るグリーア夫婦の馬車。
岩山を進む3人。
前方に砂煙。やがてそれは騎兵隊たちのものだと分かる。兵士「チリカウア族を一掃するために砦から来た。国境沿いに集まっている」ストランド「50人も残ってないはずだ」「斥候によれば100人以上いるらしい」「女も含めてだろう? 彼らは飢えている。最悪の状態だ」「君らはここから引き返すことを勧める」。騎兵隊、去る。ストランド「奥さんのことを考えたら、南へ行かないで、西へ行ったほうがいい。一日行けばヒウ川。川を右手に行けばいい。危険な回り道は避けるべきだ」ジョン「西へは行かない。引き返すこともしない」「君次第だ」。ジョン、南へ出発。ストランド「放ってはおけないな」。
前に家が見える。ジョン「寂しい場所にある牧場だな」ストランド「駅馬車の中継所になってる。私が様子を見て来る」。ストランドが家に近づくと、ドアの下の隙間から酒瓶が転がり出て、それに腕が伸び、酒瓶を掴むと、部屋の中へ引っ込める。ストランドが声をかけると、ドアが開き、老人が出て来る。「爺さんだけか?」「俺しかいない。チリカウアが襲ってくると兵士が言った。南の丘にのろしも見えた。みんな一目散に逃げてった」「それは3日前の話か?」「そうだ。バーテンダーも逃げだした。俺もそろそろ逃げるとしよう」。
2人の男が馬に乗ってやってくる。ストランド「お前のことを捜していた」マスターズ(リー・マーヴィン)「俺は一味じゃないぞ。そこまで落ちぶれていない」「そう祈る。お前を殺したくないから。ここに泊まろう。馬は私が見る」「保安官は悩みが多い」ジョン「保安官?」。
料理を褒めるマスターズ。考え込むジョン。ジョン「出身はシルバー・スプリングス?」マスターズ「ああ。誰が言った?」「あんただ」「子供の頃から住んでるが、生まれは違う。ストランドは12年保安官を務めてた。この前の秋、保安官の選挙があって、彼は愛想をふりまくのが苦手で、保安官のバッジを失った。犯人を追う理由は他にもある。集配所が強盗に襲われ、配達予定の金塊が盗まれた。巻き込まれたのが彼女だ」「彼女?」「保安官の奥さんだ」。
アニー、ストランドに「コーヒーを。奥さんのこと、聞いたわ。話してみたら? 少し気持ちが楽になるかも」「あなたには関係ないし、気持ちも楽にならない。妻が死んだ理由がある。6か月前、保安官の職を失ってから、元保安官にふさわしい仕事がなかった。保安官助手の仕事を受けるのはプライドが許さず、生活のために妻が働きにいくことになった。輸送会社の事務員だ」。
マスターズ「2万ドルか。あんたと組みたい」ストランド「連中はバラバラに逃げた。7人だ。もう2人死んでる。残りの5人のうちの1人が金塊入りの箱を持ってる」「連中はフローラ・ビスタから国境を越えて金を売るはずだ。確かなのは、連中はあんたを知っているということだ」。
翌朝。コーヒーを配るアニー。いきなりインディアンたちが現れる。ストランド「動くな」。馬一頭をインディアンたちに渡すストランド。インディアンたち、歓声を上げながら去る。マスターズ「俺なら始末できたぞ」ジョン「銃を取ろうとしたが怖かった」ストランド「みんな怖いさ。また襲ってくる前に出発しよう」。
荒地を進む5人。
マスターズ、相棒のクレートに「納得できねえ」「何が?」「いい女がなぜ半人前の男と?」「自分で聞けよ」「ああ、そうする。いつかな」。
砂漠。インディアンの襲撃。ストランドたちはインディアンを撃退するが、インディアンたちが追っていた男をマスターズは殺す。ストランドに「あんたを狙ってた。知り合いか?」「いや」「向こうは知ってた。保安官」。
(明日へ続きます……)
雨の夜。岩のくぼみで野営している2人の男にベン・ストランド(ランドルフ・スコット)が近づいてきて、一緒に雨宿りをさせてくれと言う。ストランドは馬をインディアンのチリカウア族に食べられてしまったので、歩いてきたのだとも言う。ストランド「シルバー・スプリングスに行ったこと、あるか?」男の一人「ないね」「そこから来た」「何かあったのか?」「7人の強盗に襲われて金塊を奪われ、私の妻も殺された」もう一人の男「嵐も過ぎ去ったようだし、出発しよう」ストランド「何を急ぐ?」「犯人は見つかったのか?」「2人はね」。2発の銃声。
晴れた朝。ストランドは泥沼にはまった幌馬車に乗ったジョン・グリーアとアニーの夫婦に出会い、助ける。ジョン「カリフォルニアに行けば、腕のいいセールスマンなら貿易で大儲けできるって。今は金が底をついて、臨時の仕事をしながらの旅をしている。フローラ・ビスタから西へ向かうのがいいと、シルバー・スプリングスで聞いて」。
ストランドが先導して川を渡るグリーア夫婦の馬車。
岩山を進む3人。
前方に砂煙。やがてそれは騎兵隊たちのものだと分かる。兵士「チリカウア族を一掃するために砦から来た。国境沿いに集まっている」ストランド「50人も残ってないはずだ」「斥候によれば100人以上いるらしい」「女も含めてだろう? 彼らは飢えている。最悪の状態だ」「君らはここから引き返すことを勧める」。騎兵隊、去る。ストランド「奥さんのことを考えたら、南へ行かないで、西へ行ったほうがいい。一日行けばヒウ川。川を右手に行けばいい。危険な回り道は避けるべきだ」ジョン「西へは行かない。引き返すこともしない」「君次第だ」。ジョン、南へ出発。ストランド「放ってはおけないな」。
前に家が見える。ジョン「寂しい場所にある牧場だな」ストランド「駅馬車の中継所になってる。私が様子を見て来る」。ストランドが家に近づくと、ドアの下の隙間から酒瓶が転がり出て、それに腕が伸び、酒瓶を掴むと、部屋の中へ引っ込める。ストランドが声をかけると、ドアが開き、老人が出て来る。「爺さんだけか?」「俺しかいない。チリカウアが襲ってくると兵士が言った。南の丘にのろしも見えた。みんな一目散に逃げてった」「それは3日前の話か?」「そうだ。バーテンダーも逃げだした。俺もそろそろ逃げるとしよう」。
2人の男が馬に乗ってやってくる。ストランド「お前のことを捜していた」マスターズ(リー・マーヴィン)「俺は一味じゃないぞ。そこまで落ちぶれていない」「そう祈る。お前を殺したくないから。ここに泊まろう。馬は私が見る」「保安官は悩みが多い」ジョン「保安官?」。
料理を褒めるマスターズ。考え込むジョン。ジョン「出身はシルバー・スプリングス?」マスターズ「ああ。誰が言った?」「あんただ」「子供の頃から住んでるが、生まれは違う。ストランドは12年保安官を務めてた。この前の秋、保安官の選挙があって、彼は愛想をふりまくのが苦手で、保安官のバッジを失った。犯人を追う理由は他にもある。集配所が強盗に襲われ、配達予定の金塊が盗まれた。巻き込まれたのが彼女だ」「彼女?」「保安官の奥さんだ」。
アニー、ストランドに「コーヒーを。奥さんのこと、聞いたわ。話してみたら? 少し気持ちが楽になるかも」「あなたには関係ないし、気持ちも楽にならない。妻が死んだ理由がある。6か月前、保安官の職を失ってから、元保安官にふさわしい仕事がなかった。保安官助手の仕事を受けるのはプライドが許さず、生活のために妻が働きにいくことになった。輸送会社の事務員だ」。
マスターズ「2万ドルか。あんたと組みたい」ストランド「連中はバラバラに逃げた。7人だ。もう2人死んでる。残りの5人のうちの1人が金塊入りの箱を持ってる」「連中はフローラ・ビスタから国境を越えて金を売るはずだ。確かなのは、連中はあんたを知っているということだ」。
翌朝。コーヒーを配るアニー。いきなりインディアンたちが現れる。ストランド「動くな」。馬一頭をインディアンたちに渡すストランド。インディアンたち、歓声を上げながら去る。マスターズ「俺なら始末できたぞ」ジョン「銃を取ろうとしたが怖かった」ストランド「みんな怖いさ。また襲ってくる前に出発しよう」。
荒地を進む5人。
マスターズ、相棒のクレートに「納得できねえ」「何が?」「いい女がなぜ半人前の男と?」「自分で聞けよ」「ああ、そうする。いつかな」。
砂漠。インディアンの襲撃。ストランドたちはインディアンを撃退するが、インディアンたちが追っていた男をマスターズは殺す。ストランドに「あんたを狙ってた。知り合いか?」「いや」「向こうは知ってた。保安官」。
(明日へ続きます……)