@MON PARIS

「わたしのParis空間で…」

菊乃井@赤坂

2009-02-18 12:06:41 | そとごはん


St.valentine dayの夜、
念願だった赤坂の菊乃井さんにお食事に行って参りました
一応、お菓子教室無事産休お疲れさま会や、
とうぶんお外ご飯はお預けということで…
出産前の優雅なラストディナー(出産がんばれ会?)
お誕生日やバレンタインや…
その他いろんなお祝いひっくるめて、やっぱり恒例ママ付きで3人で
(ほんとだんな様には毎度毎度二人きりのデートじゃなくて申し訳ない

今回初めて赤坂のお店へ訪問。
コルドン地方菓子でご一緒だったK子お姉さまがご常連でいらっしゃるので、
ご相談したらわざわざ予約までお手配して下さり、
一番奥のカウンター、しかも大将(村田吉弘氏)が京都からいらっしゃっる日に
ご設定くださったのです~

お陰でわずか6席の小上がり式のゆっくりしたカウンターで、
心ゆくまで村田氏真髄の京料理を楽しむことが…
ママはもちろん大喜びで、スタート前からウキウキ



赤坂の地に「菊乃井」ができたのは4年前。
京都のお店は高台寺の真横・もう一軒も木屋町といわずもがな風情ある佇まいですが、
赤坂はそれに劣らないようビルが建ち並ぶ都会の真ん中を思わせない
竹林に囲まれた石畳の長いアプローチを設け、
まるで京都の路地に迷い込んだように錯覚します。

店内は白木の香りが残る京数寄屋造り、
入ってすぐのカウンター後ろにはガラス越しに竹林が広がり
何もかも「ここは京都?」と思わせる雰囲気には圧巻です。

さて、お食事は10~13品くらいのコースになっております。
まずは一献と梅風味の食前酒を盃でいただきスタート。
それからは夫は生ビール、ママは冷酒とみんな好き好きにかんぱーい

日本の四季を表現する京懐石、
今月は「節分」がテーマ。



猪口(向付):乾燥ナマコと海鼠腸の銀餡がけ

生食が中心の日本では干しナマコは大変珍しいのですが、
中国では高値で取引されるほど非常に愛されているらしい…。
しかも特に日本産のものが好まれるそうで、
これまで日本人の口に入ることは稀だったそうですが、
ここ最近の中国経済の崩壊で輸出量が減ったとかなんとか…と、
ママ情報(ナゼかママはこういうことに情報通!)を横に、
ありがた~く珍味をいただきました

板さん曰く、干したナマコが鬼の金棒に似ているから見立てたとのこと。
ちゃんと原型までお見せ下さり、ママはこの珍味の存在を知っていたから大喜び。
逆に板さんは「よくご存じですねー」と驚いてらっしゃったけど



八寸:お寿司・からし菜和えもの・白魚・鱈子の落雁・菜の花・黒豆などなど



お造り:明石の天然鯛と車海老

もうプリップリ!噛み切れないほどのプリップリ!
鯛は下ろしてから少し吊るすことで脂の旨みが出て味が濃くなるのだとか。
なるほど~…さすがちょっとした手仕事がお刺身にも施してあるのであります。
こちらで使用されている器はさすが京都ですから、ほぼ清水焼。
鮮やかな水仙の器はちょうど我が家の庭先の水仙とおんなじ。

こういう季節感のあるおもてなしに
「日本人って素敵…日本に生まれてよかったぁ~」と思う瞬間。

たった一晩のお食事に学ぶべき点が多く、
この日も最初から最後まで目も舌も頭もフル回転です

このあと、スペシャリテの「こしびのお刺身・黄身醤油で」もいただきました。



お椀:シャラン産鴨のしんじょ・京野菜の薄氷仕立て

なんとも洒落たお椀です。
ごく薄にスライスした聖護院かぶらを薄氷と見立て、
まだ寒い2月ですが、その下には春の息吹が感じられるお野菜や、
羽子板に見立てたクワイなどが忍ばせてあります。

ちなみにここ赤坂でお出汁に使用する水はわざわざ京都から毎回運ばれてきます。
もちろん京野菜も。
日頃、母も関東のお水では昆布の出も悪く、鰹を入れると濁り、
関西のように思うように出汁が取れないと嘆いておりますが、
板さんと全く同じ会話で盛り上がっておりました…。

かつて人気のお料理番組で村田氏がご担当の際、
朝からお出汁を取るものの、やはり思うようにできなく困り果てて、
ボルビックで対応したのですって。。。

東京のお水は関西に比べ、ちょっと硬いのですね。
お出汁は和食の基本…そんなわけでやっぱりお水は命!
そういう意味では京のお水で取ったお出汁、
京のお野菜がいただけるこちらはまさにDNAの味…
そしてそんな手間暇苦労がかかったものがこのお値段かと思うとリーズナブルな気がします。



焼き物:氷見の寒鰤

ちょうど昨年から夫と氷見の寒鰤が食べたいと話していたところ。
それは鰤しゃぶでいただきたいと思っていたのですが、
こちらの焼き物もほどよく脂が落ち風味もよく、
上には九条ネギとショウガが乗っておりとっても美味しかったです。



先のお造り、車海老のお頭から取ったスープ。
香ばしく焼いた海老のお頭でしっかりとったお出汁…表現がチープだけどえびせんみたい
ほんのちょっとのお楽しみですがインパクト大。

このあとあん肝を数種類の薬味で蒸し上げたものを奈良漬でサンドしたつまみが。
もう冷酒が止まらない珍味ばかりで、夫とママはすでに3合目突入でした。
(はぁぁ~飲めなくて辛いわぁ)



強肴:スッポンと大根のお鍋。

スッポンのお出汁がしっかりときいたスープに、
聖護院大根、京の地セリ、ごぼう、にんじんなどなどヘルシーかつビューティーなお鍋。
もちろんスッポンの身入りなのでスープ&身でコラーゲンたっぷり



蒸し物:鱈と白子の蒸し物。

橙の器で蒸し上げられ、香りも抜群。
鱈はすり身・豆乳と合わせ流しており、中央に白子がどどんと。



〆は土鍋ごはんと赤出汁、京漬物。



デザートは2種類から選べて3人ともこちらを。
抹茶アイスクリームと小豆白玉。

すべて美味しくかなりの品数ですがぺろりといただいてしまいました~。
伺う前、胃が圧迫されているから食べられるかな?なんて心配は無用なほど
呆れるくらいの完食っぷり。。。

こちらでは揚げ物やしつこい味のものが出ないので、
相当な量だとは思うのですが、意外に食べ終わった後は不思議なほどスッキリ。
そういう意味では毎日でもいただけちゃうようなイメージ

そう、ここで耳寄り情報
大将曰く「こんな時代ですから…」とのことですが、
なんと来月18日から昼営業が始まるとのこと。
夜はけして敷居の低いお店ではないので、お昼がいただけるというのは
なんてありがたいこと!!
どんなランチ形態になるかはまだわかりませんが、
あのしっとりした素敵な空間でお昼から手軽に京懐石がいただけたら、
お友達ランチ会、母娘ランチに活躍するのでは。。。
私もそれなら近い将来再訪可能かも

最後は料理長に私たちの姿が見えなくなるまでお見送りされ、
とっても心地よいラストディナーを過ごすことができました

菊乃井 赤坂店
TEL  03-3568-6055
住所    東京都港区赤坂6-13-8
営業時間  17:00~21:00(L.O)
定休日   日曜・年末年始
ちなみに今年もミシュラン2つ星

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