まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
たまにライヴや本の感想、中小企業診断士活動もアップします。

私の少女時代 Our Times 我的少女時代

2016-12-29 22:16:10 | 台湾映画(は~わ行)

高校生くらいの年代が主人公の青春映画といったら、台湾映画の右に出るものは今のところないのではないでしょうか。台湾で2015年興行収入第一位となり、大阪アジアン映画祭ではチケットが5分で完売と、大ヒットを記録した作品。

恋も仕事もうまくいかないOLの林真心(陳喬恩ジョー・チェン)、自分の部屋で大好きな劉徳華アンディ・ラウの曲を聴くと、90年代、高校生の時を思い出す。

平凡で目立たずドジッ娘でお洒落にも気を遣わない女子高生の真心(宋芸樺ヴィヴィアン・ソン)。学校一のイケメンで優等生、欧陽(李玉璽ディノ・リー)を遠くから見て憧れている女子生徒の1人だった。しかし、不幸の手紙を受け取って学校一のワル、太宇(王大陸ダレン・ワン)に出してしまったものだから、真心の学校生活は一変する。太宇グループにパシリのように扱われ、昼飯を買いに行かされたり授業のノートを取ったり。ある日授業をサボって彼らに連れていかれた場所はローラースケート場。初めてのローラースケートでジタバタしていると、ライバル校の不良グループがやってきて太宇たちと大乱闘に。

いけ好かない教師にも不幸の手紙を出したことがばれ、職員室で怒られていたとき、太宇が真心を庇ったことで2人の関係は少しずつ変化する。太宇は学校一のマドンナ、陶敏敏(簡廷芮デヴィ・チェン)に片思いをしていて『フル・スロットル烈火戦車』の一シーンを真似した告白をするもののあえなく玉砕。欧陽と敏敏が付き合っていると思っていた真心は、太宇と敏敏が付き合えば欧陽がフリーになるはずと、太宇の恋路を応援する。

ヘアスタイルを整えてキュートになった真心は、同じ中学だった欧陽から太宇の辛い過去を聞き出し、太宇に真面目に勉強するよう説得する。勉強を始めた太宇はテストでトップ10に入り敏敏とも付き合うことに。真心や欧陽たちと皆でキャンプに行くくらい仲良くなるが、高校に新しく来た指導教官は太宇を目の敵にしていた。

成績優秀者を表彰する全校集会で太宇が不正をしたと決めつける指導教官に、真心が口火を切り、欧陽から敏敏まで「規則を破りました」と告白する騒ぎになり、処分が見直されることに。しかし太宇はそれから学校を休み、劉徳華の看板を置き土産に退学して真心の前から姿を消す。実は頭部の手術を受け、海外の大学に進学したのだ。

現在、労働環境の劣悪な会社に辞表を叩きつけ、自分勝手な彼氏とも別れた真心。大好きな劉徳華のコンサートチケットは売り切れで買えなかったが、せめて近くまでと会場に行くと。。。

絵に描いたような真心のドジッ娘ぶりがキュート!ボサボサの髪に丸眼鏡の姿はくすんでいたけれど、太宇と初めて2人で会う時にヘアスタイルを整えてコンタクトにした姿はアイドルそのもので、男ならみんな好きになっちゃう。お終いの方にちょこっと出てくる劉徳華本人は、気さくでかっこよすぎ!ファンを大切にするところも素敵です。

台湾の青春映画には、日本人の琴線に触れる懐かしさがギュッと詰まっています。外見や文化が似てるってのもあるだろうし、日本が戦前の50年間統治して日本らしさが残ってるってのもあるのかな。今の高校生活じゃなく、1990年代の高校生活がテーマっていうのも意味深です。戒厳令が解除されて李登輝総統の下で開放感を味わった時代、さらにこの頃ちょうど学生生活を送った人たちが今製作する立場の年代になっている、ということもあるのでしょう。

日本は90年代といったらバブル崩壊直後だから、あんまり思い返したくないのかも。

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