- 松永史談会 -

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修養心理学講話(高島平三郎, 下沢瑞世 著(明治44、大倉書店))

2014年02月05日 | 断想および雑談
修養心理学講話

修養心理学講話

高島平三郎, 下沢瑞世 著(明治44、大倉書店)



[目次]
標題紙
目次
第一章 人物修養の本義及修養心理学の性質 / 1
第二章 理想的人性の心理学的哲学的基礎(其一) / 30
第三章 理想的人性の心理学的哲学的基礎(其二) / 70
第四章 才型と徳型の心理的基礎 / 100
第五章 聖人と聖者と教育ある人 / 120
第六章 徳の本義及心理学的基礎 / 132
第七章 人間生活体と心身勢力 / 175
第八章 静力修養と動力的修養及外形修養と精神修養との関係 / 216
第九章 注意と敬と誠の心理 / 243
第十章 聯想と道徳生活及生活発展 / 291
第十一章 自己発展と謙譲の徳自重の徳 / 311
第十二章 人生観法宇宙観法の心理的根拠 / 326
第十三章 趣味の本質及発展 / 334
第十四章 更生及解脱の心理的根拠 / 335
第十五章 個性の本義及其発揮 / 414
附録 識の研究 / 455

下沢は東洋大学・講師、今日いうところの能率、労務管理など経営学的な関心を明治・大正期に持った。


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下沢瑞世「都会に於ける美的児童研究」 洛陽堂、明治45

2014年02月05日 | 断想および雑談
下沢瑞世 著
「都会に於ける美的児童研究」、洛陽堂、明治45


[目次]
目次
第一章 緒論-児童研究及児童の概念 / 1
第二章 都会に於ける児童生活の科学的興味(其一) / 19
第三章 都会に於ける児童生活の科学的興味(其二) / 175
第四章 美的児童研究の概念 / 253
第五章 児童の趣味 / 255
一 児童稚気の種類
二 児童の麗しさ
第六章 児童の実際的興味 / 305





先輩、洛陽堂主人(河本亀之助)の勧めで、都会における児童研究の成果として本書を出版したとある。先輩とは高島らを含む人たちのことだろうか。
下沢 瑞世(しもさわ ずいせい)
なかなか新しいテーマに関心のあった御仁だ。しかし、むろん中味はない。こういう御仁の本がよく出版されたものだ。




恩師高島平三郎にゴマをすっている。



以下、全文引用新聞記事文庫 文化(1-036)
横浜貿易新報 1920.5.2(大正9)


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文学は若い間の事

科学者は五十代の円熟期に大著がある

能率と年齢の関係研究

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東洋大学の講師下沢瑞世氏は人間の能率は何歳頃に於て其の能率が最も発現するかと云う問題に対して多年研究を重ねて居たが今回文部省主催で教育博文館に開く『時の展覧会』に其の研究を発表することとなった、同氏の研究は固より浩瀚なものであるが其の中から最も興味ある能率と年齢の対照を列記すると次の様な関係にある事を示して居る即ち先ず発明家に就て見ると世界の知名の発明家が其の発明に成功した年齢は二十九歳で最も多く次では二十七、三十三、三十五、四十四、四十三、二十一、二十四、三十七、三十八、四十五、四十六四十九、五十歳と云う順序で発明家の能率は二十代から三十代の血気盛りの時代に於て最も発揮されて居る、次に科学者哲学者、法学者、文学家の名著を標準として其の活動期を窺うと、自然科学者は五十代が第一で四十代、三十代、六十代となって四五十代の円満期が最も能率に於て高潮して居る、哲学者は五十代と三十代が第一で六十代四十代七十代と云う順序に下って行く、法学者は四十代が第一で三十代五十代二十代と云う風に中年以後に於て其の頭脳が明晰となりつつあるを立証して居る、然るに文芸家になると此の年齢関係は一変して三十代に最も傑作多く之に次では二十代の頭脳の自由な時代に多く四十代が之に次ぐと云う風で血気の盛な時代に何うしても傑作が多い、以上は著作を標準とした類別であるが更に著作方面から離れて政治家、外交家、軍人、自然科学者哲学者、教育家、画家、彫刻家、演劇家、音楽家等の大に成功した年齢を基準として其活動期を見ると次のように統計されて居る

政治外交教育家
 三十代―第一
 四十代―第二
 二十代―第三
 五十代―第四
 六十代―第五
軍事的事業
 二十代―第一
 三十代―第二
 四十代―第三
 五十代―第四
 十代―第五
自然科学者
 二十代―第一
 三十代―第二
 四十代―第三
 五十代―第四
 六十代―第五
哲学宗教的事業
 三十代―第一
 二十代―第二
 四十代―第三
 五十代―第四
 六十代―第五
演劇関係
 三十代―第一
 二十代―第二
 四十代―第三
 五十代―第四
 十代―第五
音楽家
 三十代―第一
 二十代―第二
 四十代―第三
 五十代―第四
 六十代―第五
絵画彫刻家
 二十代―第一
 三十代―第二
 四十代―第三
 十代―第四
 五十代―第五





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データ作成:2010.3 神戸大学附属図書館
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