えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

短歌研究5月号「迷ったら『万葉集』そして古典」

2019-04-20 13:52:43 | 歌う
昨19日に届いた「短歌研究5月」 の表紙を見て驚いた。「迷ったら『万葉集』そして古典」、新元号が発表されたのは4月1日、月刊誌では考えられない対応の速さだ。しかもこの特集を書いた10人はいま歌壇で多忙な歌人、短時間でひとり2ペ一ジもの解説ができるのは万葉集に詳しい方々だ。今日は3人の お好きな万葉の歌について書いてみる。

秋葉四郎(歩道)
常に胸中に古典を置く

🔘銀も金も玉も何せむに勝れる宝子に及かめやも 山上憶良

万葉集巻五のこの歌は「子供の好む食べ物を出先で食べると家で待つ子供が偲ばれる、どんな宝よりも子供に勝る宝はないという詠嘆である」 と秋葉四郎は述べている。私もマイホ一ム的な憶良に好感が持てる好きな万葉の歌だ。


秋山佐和子(玉ゆら)
🔘僥倖としての古典和歌

ぬばたまの夜の深けぬれば久木生ふる清き河原に千鳥しば鳴く (山部赤人)

『万葉集』巻六のこの歌は小学校の教科書で知り、少し粘った感じの枕詞に
ゾクゾクしたと秋山佐和子は、私も枕詞は大好き。気軽に使っている。

池田はるみ(未来)
🔘はじめての『万葉集』

東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ(柿本人麻呂)


巻一 池田はるみは忘れた『万葉集』の歌を思い出そうとするときは教科書を。『万葉集』には浪漫がある。今はもう手の届かない所にある古代の現実が歌を通して空想されてくる、と。私も同感てす。この歌ゆったりとしていて月の素敵なこと!

明日は「迷ったら『万葉集』、そして古典」 その二を書きます。