時の流れの中に!

少子高齢化の中で高齢者はどう生きて行けば良いのか。

認知症を予防する ⑤ 母と暮らす

2017-09-03 09:02:13 | 認知症
母と暮らし始めたがどうすれば良いか解らない、妹たちとの諍いを知っている

からか、母からは何も話しかけてこない。親を物のように引き渡す子供たちを

見て嘆いているのだろう。

こちらからも何を話して良いか思いつかないので、暫くは様子をみることにし

た。スーパーでパンや果物を買いだめし、朝と昼はこれらを食べてもらい、

夜は会社帰りに駅近くの弁当屋さんで、弁当を買って帰り食べるのが数日間

続いた。二人で弁当を食べていた時に母が言った「ご飯、炊いとか!」時々

自炊をするので炊飯器と米はあった。炊飯器は電気なので消し忘れの心配も

ないか、母にご飯を炊いておくようにと頼んだ。弁当屋さんではお惣菜も売

っていたので、それからは惣菜を買って帰ることにした。

さらに数日たったある日、惣菜を買って家に帰るとご飯と味噌汁が準備され

ていた。味噌汁を指差し「これは!」と聞くと。母は「スーパーに材料を買

いにいって作った」と言った。味噌汁はこれまでインスタントでお湯をかけ

るだけだった。母にはガスを使うなとは言ってないし「まぁいいか」と思い

何も言わなかった。食事をしながら考えた、このまままの生活を続けるのが

良いとは思わない。守りの発想を変えようと決心をした。

「明日から、おかずも作ってくれる」と母に言った。母は嬉しそうに「いいよ」

と返事をした。スーパーは家から歩いて5分ほどのところにあるので何とかな

るだろう。


※当時、私の仕事は大型コンピュータと大規模ネットワーク機器を要する

東京センターの運営を担当していた。

当時、情報部門ではコンピュータ2000年問題という大きな問題を抱え

ていた。帳票出力処理、東日本地区事業場への配布等の日常業務に加えて

のコンピュータ2000年問題は、コンピュータ知識の乏しい私にとって

は大きなプレッシャーとなっていた。情報部門を統括しているのは大阪セ

ンターで、本社からの指示通りやっていれば良かったが、その打ち合わせ

などで多忙な日々を過ごしていた。母の面倒を充分にみる余裕がなかった

のが実情である
。 

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