時の流れの中に!

少子高齢化の中で高齢者はどう生きて行けば良いのか。

認知症予防 けんこう教室

2022-03-25 14:08:57 | 認知症
大阪に転居してから駅前の喫茶店に時々行くようになった。店内で車いすの老婦人を良く見かけた。目を合わせることもあり、頭を下げる挨拶をするようになった。老婦人は90歳ぐらいだろうか正しい年齢は聞いていない。車椅子では出かけるのも余りできないだろうなと思い、そこで季節の花のカレンダーを渡そうと準備をした。カレンダーなんて2枚もあれば充分なのだが、色々な花を見せてあげたいと思い10枚ぐらいは渡すことにした。カレンダーを渡す時に初めて話をした。始めは花の話だったが途中から九州の話になった。それまで聞き手だった老婦人が九州のここが良い、あそこも良かった、あそこには従妹の家があり行ったと雄弁に話し始めた。話も途切れ終わりかなと思ったが、考える仕草をみせ、また話し始めた。別の話もあるが、一度聞いた話の繰り返しもある。
それ以来、毎月カレンダーを渡すようになったが、去年突然見かけなくなった。息子さんの店主にどうしたのですかと聞いたが、「別のところに移った」とだけ聞かされた。他の家の事などでそれ以上聞けない。カレンダーをどうするか迷ったが、礼を言ってカレンダーを受け取るので、老婦人は別のところで元気に暮らしていると思って渡した。今も老婦人に会うことはないが毎月続けてカレンダーを渡している。
老婦人とは最初で最後の会話となったがあの時の事は忘れられない。
花の話からむかし九州で見た花とリンクすれば、その時の九州の思い出が甦る、花の風景、食べ物、友人へと広がっていく。思いだそうと目を閉じてゆっくりと話している、記憶と記憶が繋がり脳は活動を始めているのだろう。認知症になれば最近のことは忘れ古い記憶だけを思い出す。やがてさらに認知症が進むと古い記憶も思いだせなくなると言われている。古い記憶も思いだせなくなるのは話す場、機会がないから忘れていく。普段の友人、知り合いとの会話は、世間話、人の噂、家族を含めた健康に関する話などで昔話をすることはない。
定期的に開催する予定のけんこう教室では、昔のことを思い出すクイズなどで、昔のことを思い出し話してもらう内容を考えている。

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