遠くから見ると巨大化カバ。それもこども用のおもちゃのブロックで組み立てたようなカバ。
近くによると、今まさに喰われんとするかのよう。
この建物、見かけよりずっといろいろ盛りだくさんで、まずはこれだけ巨大な建物なのに、まずはカバだけに四本足で立っていて、避難経路や給排水電気等に関するタテ動線は全て四本足の中に地味に収められている。
フツーのたてもので言えば4~5階分くらいある巨大なピロティで抜けているので、向かいのマンションから、ピロティーを介して、
国技館の屋根が見えてしまう。いや、目の前の風景としては微妙なのだけどね。
常設展示場への一般動線はシースルーのエレベーターか、カバの脇腹のようなところに何かを注入するような赤いエスカレーターの利用となる。
ちなみ着地部分のドーム状の部分は桃太郎の桃がパッカーンと割れたようになっていて、閉館時は桃の付け根を軸に桃がポッコーンと閉じる構造になっている。
エスカレーターは一度目の水平部を通って建物内へ導いていくのだが、更に2回エスカレーターを乗り継いで6階の入口へと昇らされるのである。
エスカレーターの脇にある支持部材である鉄骨。これを化粧で覆わない感じが何とも無骨が感じがして微妙。
ところで、この建物・・・カバさんの足元が地上面と思いきや、そこは人工地盤となっていて、本体建物の一部となっていて、階数で言えば3階となっている。この人工台地から更にエスカレーターで降りた先が地上1階となっていて、
まるで地下入口のようになっているのが、この建物の正面玄関になっている。人工地盤の下の正面玄関の外の部分は歩行者用通路だけでなく、観光バスも余裕で駐車できる巨大な駐車スペースになっていて、大雨の日でも安全に館内まで行き来ができるとっても機能的な造りになっている。
全体的に大味な感じは否めないが、菊竹清訓氏の晩年の作品でもあり、決して思い付きだけでなく、丹念に検討した結果の計画であると思っている。(・・・であると思いたい)
次はいざ建物内へ!