かねてから行きたいと思っていた西梅田・堂島にある紅茶専門店「ムジカ」に行ってきた。平日の午後なのに割とたくさんお客さんが来ていて、さすが創業から50年以上続く老舗の貫録を感じた。
今回注文したのは、イングリッシュティーセット(740円)で、スリランカティーにスコーンとマフィンが一つずつ付いているセットである。注文を受けてからしばらくすると「ジャム・バター・泡クリーム」がテーブルに出される。一瞬、「なんでコレだけ持ってくるんだろう」と思ったが、セットメニューよりも紅茶の方が先に出てくるので「スコーンとマフィンもじきに持ってきますよ」という伏線なのかなと妙に納得。
紅茶専門店で飲むのは神戸のマリアージュ・フレール以降二度目の体験なので、どうしても前回と比べてしまうのだけど、ちょっと濃いかなとも感じた。しばらくして、スコーンとマフィンがやってくる。これらを食べながら、「ムジカはセットメニューが充実しているのでスコーンやケーキと一緒に嗜もうとしたとき、このくらいしっかりとした味の方がいいのかな」と改めて思った。
店内で流れている曲はベートーベンの交響曲第七番である。(次の曲もたぶん彼の曲っぽかったけど、この店はベートーベンばかり流しているのかな?)秋の空が見えるカウンター席に座り、美味しい紅茶とマフィンを口に運びながら、佳境に入りつつある三島由紀夫の「春の雪」を読み、第二楽章の葬送行進曲を聴く。今日は、プチ贅沢な午後のひとときを得ることができた。