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「源氏物語を読む」シリーズの4回目。「夕顔」です。メモとして書き残しておきます。
・夕顔の人物造型
夕顔はとらえどころがない女性です。「はかない」とよく言われますが、それにしては強さも目立ちます。夕顔は「雨夜の品定め」で頭中将が語っていた「常夏」の女性です。この女性は頭中将の通いが途絶えがちなので、和歌を詠んでよこすのですが、頭中将もやはりしばらくの間通いません。すると夕顔は消えてしまうのです。子供もいたので頭中将もいなくなることはあるまいと油断していたのでしょうか。頭中将は夕顔がいなくなったことをかなり後悔します。このように夕顔はかなり思い切った行動をとります。いつまでも待っているくらいならば、男にすがっていきることをやめるのです。この女性が「はかない」と言っていいでしょうか。
・不倫温泉旅行
この女性を光源氏は好きになり、とうとう住処から連れ出してしまいます。今ならばふたりで不倫温泉旅行といったような行動です。光源氏は仕事をさぼっているのです。その不倫温泉旅行で夕顔は突然死んでしまうのです。これは大事件です。今の世ならば大スキャンダルです。
・隠蔽工作
夕顔の死は光源氏の責任ではないのですが、世間が生霊のせいで死んだということを信じるとは思えません。そのために光源氏は隠蔽工作をします。これはえげつない。安倍晋三みたいです。犯罪小説みたいです。
このように、ホラー、恋愛、スキャンダル、犯罪などさまざまな要素のつまっています。これが1000年前に書かれているということが驚きです。
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しかし、紫式部という方は素晴らしいですね。
その作品がまた、1000後に国民の目に触れるなんて夢にも思っていなかったでしょうに。
>そのために光源氏は隠蔽工作をします。これはえげつない。安倍晋三みたいです。
笑いましたよ。
彼、源氏物語を読んだのかな?
それはない!!!彼にはインテリジェンスを感じませんから(笑)