映画『風が吹くとき』を見ました。現実に原爆が落とされた場合、こういうことになっていくのかと、恐怖を覚えました。
1987年に日本で公開され、その時も話題になった映画ですが、今回再上映されたのを機会に初めて見ました。善良な老夫婦が原爆投下の危険の知らせを聞き、その対策を準備します。中途半端な情報と知識と勝手な思い込みのために、十分な準備とまではいきません。そのために命は助かるのですが、かなりの被ばくをしてしまいます。情報は何も届かず、それでも夫婦は政府を信じています。その善良な夫婦の姿が痛々しく涙を誘います。
私たちは原爆の真実をみないようにしてきたように思います。どうせもう使わないだろうという勝手な楽観主義に陥っています。そういう生半可な知識と、御上を信じ込むことがどれだけ危険なことかを教えてくれます。広島や長崎について今こそ、詳しく知ることが大切であると感じます。
音楽をロジャー・ウォーターズ、主題歌をデビッド・ボウイが手がけました。