とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

映画『サンドラの小さな家』を見ました。

2021-05-15 04:27:08 | 映画
 アイルランド・イギリス合作の映画『サンドラの小さな家』を見ました。予備知識のほとんどないまま、メルヘンチックな映画なんだろうと勝手に思って見たら、社会派ドラマでした。現実の厳しさと、そこから立ち上がろうとする人間の姿を見事に描いた映画でした。

(あらすじ)
暴力を振るう夫から子供2人と一緒に逃げ出したサンドラは、ひとまず安くて職場に遠いアパートに宿に身を寄せた。新居を探そうにも手頃な物件はなく、公的機関からの支援も十分に受けられない。そこで、サンドラは新しい友人たちの力を借り、自分の手で一から新居を建設することにした。子供たちは週末は父親と会うという約束になっていたが、子供のひとりが父親に会うことを拒絶する。それを父親から責められ「父親である自分には子供たちに会う権利があり、子供たちもそれを望んでいるのにサンドラが妨害している」と裁判所に訴えられてしまう。しかし子供が拒絶した理由は父親の暴力を目撃したからであった。そしていよいよ家は完成間近となるが・・・。

監督  フィリダ・ロイド
キャスト  クレア・ダン  ハリエット・ウォーカー  コンリース・ヒル

 人間が協力するというのはそう簡単なことではない。一緒に仕事をするということはイライラするようなことばかりなのだ。しかしそれを乗り越えなければならない。時には対立し、時には感情的なりながらも、それでもお互いを認めあう関係にならなければならない。そうしなければ何事も成し遂げることはできないのだ。

 一方では暴力を容認してもいけない。暴力による心の傷はどこまでも人間の関係をいびつにする。

 さて、それでは言葉の暴力はどうなのか。あるいは制度によって弱者が切りすてられるような社会はどうなのだろうか。それはやはり人間が協力して変革していくしかない。ひとりで閉じこもって、他人の悪口を言いながら、評論家のように生きていてはいけないのだということを学ばされる。

 ラスト近くの展開には驚かされる。しかしそれによって強さが生まれたように感じられた。
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