とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

書評『やさしい日本語』(庵功雄著、岩波新書)

2017-02-13 07:25:12 | 読書
 外国人や障がい者など、日本語を母語としない人たちのために、「やさしい日本語」をひろめようという意図の本。日本語のユニバーサルデザインの構築の必要性を訴えている。

 言葉は個性であり、あまりに画一的になってしまうことには異論もあるだろう。しかし、日本語を母語としない人のために日本語を母語としている人が気づかいすることは悪いことではない。難しいと言われる日本語を開かれた言語とする努力は必要なことである。そしてこれは日本人が外国語を習得するためにも必要な技術である。

 「やさしい日本語」は、日本人にとって一番習得しやすい第2言語である、「やさしい日本語」を習得することは、普段の自身の言語活動を振り返ることにつながる。それはメタ認知を育てることになる。

 国語教師の研修の一つとしてこの「やさしい日本語」を勉強することは様々な面で、いいことなのではないかと思う。これからの国語教育に貴重な示唆を与える本である。
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