サルトル―「人間」の思想の可能性岩波書店このアイテムの詳細を見る |
いよいよ授業が始まった。
もしかすると、人生最後の学生生活かもしれない。
そう考えると、受けた授業中「こうやって、研究者の話を聴けると言うのは、自分にとってなんとも贅沢な時間お過ごし方だ」そう感じた。
さて、今回取り上げるのは、サルトルの本だ。
忘れてはなるまい、私は、実はフランス文学の専攻なのだ。
1年間フランスに行っていた担当教官がいよいよ今日(10月3日)日本に戻って来、明日から、授業が始まる予定だ。
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この本では、ひとことで言えば、サルトルの思想から、いまの混迷した時代を行きぬきヒントのかけらのようなものをゲットしようとしている。
この本を読もうと思ったのは、サルトルが提唱した言葉として有名なアンガジュモンについて理解を深めたいと思ったからということもある。
私たちは人間としてこの世に生を受けた時点から存在する(実存する)。
つまり、時代の状況の中にいる。巻き込まれている。
これから、私たちは逃れるすべがなく、時代に対して責任を持つことが必要だ。
これがどうやら、アンガジュモンを理解するうえで重要となるセンテンスのようだ。
程度の差こそあれ、その時代と言う状況になんらかな形で、具体的にかかわり、願わくば良い方向に希望を持って変えていこうとする姿勢。
それが、サルトルの言うアンガジュモンといえるのではないだろうか。
それは、社会との最初の絆となるであろう職を持つということから始まって、もっと具体的に政治というものにかかわると言うことにまで次元を有するようだ。
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この本を通して感じたのが、サルトルという人物は、今以上に厳しい時代をなんとか希望を見出し生きようとした人物なのだということ。
パワーが欲しいという人にはお勧めの本かもしれない。
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