がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

北九州八幡東病院の高齢者虐待:上田さん無罪確定 「さらに誠実な看護を」 /福岡

2010年10月05日 | Weblog
2010年10月01日 23時58分15秒掲載

毎日jp配信記事(URL http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20101001ddlk40040377000c.html  )



「◇涙、笑顔、安堵

 「やっと無実が証明された。もう被告人ではありません」。つめ切り事件で、福岡高検の上告断念の発表に元北九州八幡東病院看護課長、上田里美さん(44)は30日、八幡西区内で報道陣の取材に応じ、安堵(あんど)の表情を浮かべた。10月1日午前0時、無罪が確定した。

 上告断念を知ったのは30日午前11時過ぎ。勤務するクリニックに向かう途中、弁護士から電話があった。「『ありがとう』と言った途端、涙があふれ止まらなかった。すぐにお世話になった方々にできる限り報告した」と喜びの瞬間を振り返った。

 無罪判決直後からこの日を待ち望んでいた。「不安だったが、信じていた。さすがに昨日からはまだかな、といらいらしてしまった」と苦笑。当時の取り調べについては「警察、検察がイメージしたストーリーの中に置かれ、いいように自由に動かされた。もっと自分が強い心を持っていれば違った展開になっていたかもしれない」と唇をかんだ。

 一方、つめ切りを虐待と認定した同病院や北九州市に対しては「しっかり情報収集していなかったのだと思う。無罪確定を見てどう思っているのか聞いてみたい」と語った。

 その上で「問題が起きてもリスクマネジメントがしっかりしていて、情報収集する仕組みを持った病院が増えてくれればいいなと思う」と期待を込めた。

 今後については「これで安心して看護師を続けていける。今まで以上に患者や家族に誠実な態度で接し、看護していきたい」と力強く語った。【西嶋正法】

〔北九州版〕」



北九州八幡東病院の高齢者虐待:逆転無罪 識者の話



URL http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100917ddm041040148000c.html  



「◇市民感覚を反映--渡辺修・甲南大法科大学院教授(刑事訴訟法)の話

 

 1審判決は、被告が老人のつめ切りを楽しみにしていたという異様な構図を認めたが、捜査段階の調書をうのみにした非常識なものであった。控訴審が無罪としたのは市民感覚を反映したもので評価できる。密室での取り調べでは、冤罪(えんざい)の温床になることが一層明確になった。信頼を回復するためにも当局は取り調べの全過程録音録画を急ぐべきだ。

 

 ◇「正当業務」に疑問--土本武司・筑波大名誉教授(刑事法)の話

 深くつめを切った傷害行為について正当業務として違法性を否定した判断には疑問が残る。専門的な見地ではなく、一般市民の感覚でとらえるべきで有罪とすべきではなかったか。一方、捜査側の供述調書について、裁判所が信用性を否定した点は非常に重い。こうした無罪判決が相次いでおり、日本の刑事司法に大きな課題が提起されていると言える。」



土本氏の見解には大きな疑問が残る。医療行為を専門的な見地からではなく、一般市民の感覚で裁いていいものだろうか。

自分の体験から言っても、抗がん剤選択の適法性・妥当性、感染症罹患後の対処の適法性・妥当性、手術での摘出範囲の適法性・妥当性等、どれも一般人には判断不能と思う。


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