がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

膝関節のない生活

2007年08月15日 | Weblog
2007年02月12日記載

平成16年7月21日の手術で人工膝関節を抜いてしまったので、その後約9ヶ月、膝関節のない生活を余儀なくされる。

お笑い芸人のFUJIWARAというコンビの原西がやるギャグで「背骨を抜いたら立ってられへん」というのがあるが、ホントにあんな感じになる。膝を中心に15cm骨がないので右脚はクニャクニャに曲がる。曲がってはいけない方向にも普通に曲がる。その為、金属が棒状に入った、足首から股関節付近までをカバーする装具を着けることになる。これで曲がるのは阻止出来るが、常に着けていなければならないので、鬱陶しいことこの上なかった。

歩くのもまた大変であった。中にセメントビーズは入っていたが、とても骨の代替物になるようなものではないので、右脚を地面に着けることができない。着けるとしても、ホントに軽くトウタッチをするくらいである。これまた非常に不便であった。

一時帰宅して家の階段を昇ったり降りたりする時は、安全性も考慮して、右脚を親にもってもらい、ずって、昇ったり、降りたりしていた。たまに、経営していた塾に顔を出す時も駅の階段やテナントを借りていたビルの階段部分はずって昇り降りしていた。回りは変な目で見ていたが、特段気にもならなかった。私にはそれ以外の選択肢がなかったからだろう。私の感覚で言えば、他人の目を気にしていられるのは余裕のある証拠である。ホントに追い込まれると他人の目は気にしていられなくなる。他人の目を気にしていられる人は、自分を幸せだと思った方がいい。

そんな生活が約9ヶ月続いた。

今日の好きな言葉:「与えてください。痛いほどに。」(マザー・テレサ)

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