新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

法治国家であるはずの韓国では情緒が支配するようだ

2017-03-11 10:14:14 | コラム
韓国の大統領が弾劾され罷免された:

10日の韓国憲法裁判所の弾劾裁判の結果が出る頃は外にいて結果は知らなかったが、大凡の見当はついていた。それは、テレビに登場する多くの専門家たちがほぼ一致して「罷免とすれば朴大統領支持派が騒ぐだろうし、棄却にでもすれば圧倒的に数が多く見えた蝋燭でも派が大騒ぎにするだろう」と言っていたので、恐らく憲法裁判所の判事たちは空気というか大衆の情緒を読むだろうと考えられると思っていたから。

それにしても韓国の大衆というか民主化の度合いというか、または国民の情緒や感情がどのように政治を支配するのか知らないが、昨日憲法裁判所の前に群がっていた罷免派の群衆が判決を聞いて飛び上がって喜び、言わば狂喜乱舞し、歓喜の涙を流している様を見て痛感したことがあった。それは、我が国の大衆が何かの政治的な重要な判断が政府乃至は最高裁判所によって下された時に、あれほど感情を爆発させるだろうかという点だった。我が身を考えても、あり得まいと思った。

私は崔順実という女性がどれほどの悪女で、朴大統領を陰か裏かで操って国政に介入するような悪事をはたらいていたのか等は知る術もないし、報道を聞いて感心しているだけだった。ふと考えたのだが、もしかして崔順実は当初はただ単に何ら他意もなく求められるままに、朴大統領に細かい助言をしているうちに、自分の言うことがそのまま実現することで限度が解らなくなってしまったのではないかと。

言わば「エスカレートして」しまって「好きなようにやっても良いのだ」と思い込み、結果として善悪・正邪の判断も出来なくなり途方もない領域にまで踏み込んでしまったのではないのか。それが結果として一国の大統領が弾劾され、罷免されるような事態に立ち至るとは夢にも考えておらず、報じられているように私利私欲に走って、世界にも例のないような形で朴大統領の罷免にまで持って行ってしまったのだろう。恐らく自分が何をしたかも認識出来ていないのではないか。言いたくはないが、解っていればあそこまで行く途中で手を引いたであろう。と、こんなことを考えていた。

10日の夜はWBCの野球の対中国の第3戦は始めだけを一寸見て、8時からはPrime Newsで産経の黒田勝弘、早稲田の李元鐘、自民党の山本一太各氏のご意見を聞くことに集中していた。専門家のご意見は大いに勉強になる解説だった。罷免に至った事情もさることながら、私は60日以内に行われるという次の大統領を選ぶ選挙が気懸かりなのだ。それは恐らく故盧武鉉大統領の流れを汲むリベラル派が選ばれて、我が国との関係に好ましからざる影響をもたらす政策を採りそうだからだ。

即ち、昨日までの野党の一員である文在寅が当選するだろう確率が高いような世論調査の結果出ているからだ。専門家のご意見でも「そうではない候補が選ばれると良いが」という程度で、対日強硬派の筆頭の文在寅になりそうな雰囲気だった。誰がなろうと、韓国は断固として我が道を行く金正温の北朝鮮と対峙せざるを得ず、THAADの設置で強硬姿勢で韓国に重い圧力をかける習近平を相手にしながら、日米とも協調路線を採らねばならない難局が待っているのだ。

私は慰安婦像を動かすことすら出来なかった不可逆的合意の下にあり、そういう難しい国際情勢では、我が国が駐韓大使を帰任させる日など年内に来るのだろうかと思いながら聞いていた、CMの時にはチャンネルをWBC野球にして。



コメントを投稿