新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月3日 その2 「斎藤元彦前兵庫県知事」論

2024-10-03 15:07:32 | コラム
何故「毀誉褒貶相半ばする」のかな:

石破茂新総理/総裁関連の話題を取り上げることにここ数日過度に集中してしまっていたので、本稿で取り上げる花田紀凱氏主宰のHANADAにおける「天下の暴論プラス」の論調を、今頃になって引用することになってしまった。それは当方がマスコミ等に滅多斬りされた「鋼のメンタル」ではなく「鉄面皮では」と論じた、斎藤元彦前兵庫県知事についてである。

>引用開始
花田紀凱氏は「【花田紀凱 天下の暴論プラス】で偏向!兵庫県知事報道 メディアは一斉に"辞職勧告"で報じられない功績 前知事の下、ぬるま湯につかっていた職員の過剰な反発か

大新聞やテレビがいっせいに同じことを、同じ論調で報じ出したら、眉にツバする必要がある。かつて、週刊誌は、そんな流れに異を唱える役割を果たしていたが、今や週刊誌までが、同じ、いやもっと過激に報じているのだから救い難い。

斎藤元彦兵庫県知事の件だ。県議会で不信任決議が可決された後、新聞各紙はいっせいに"辞職勧告"「斎藤氏は判断を間違えるな」(読売9月22日)「辞職以外に道はない」(朝日9月21日)「自らを省みて身を引く時」(毎日9月21日)「身を引くべき重い可決だ」(産経9月20日)各紙、「職員に対するパワハラ」「贈答品の節操のない受領」「内部告発者の懲戒処分」などを理由としてあげている。

とにかく7月7日に内部告発者のA氏(元西播磨県民局長)が自殺して以来、メディアの斎藤知事叩(たた)きは目に余る。いわく「パワハラ知事」、いわく「おねだり知事」、「A氏を自殺に追いやった」云々(うんぬん)。『週刊ポスト』(9・20/27)など「"無敵の人"斎藤兵庫県知事を強制的に辞めさせる方法」まで特集。
<引用終わる

お読み願えば分かる論調は、言うなれば「温情的」でさえある。当方も「鉄面皮」としたのはやり過ぎだったかと少し反省させられてしまった。

ところが、本日発売された週刊新潮の論調は、如何にもこの週刊誌らしく“反省なき斎藤元彦前知事「三つの虚言」”との見出しで切り捨てているのだ。即ち、花田紀凱氏が取り上げた業績は「これらが本当に業績と呼べるものだったでしょうか」と各個撃破で実態に乏しいと批判しているのだ。(詳細は同誌をお買い上げの上で)

常に「私が政治を論じるときには、全てマスコミの論調を基にしている」と言ってきた私などは、この極端に別れた指摘では「俺はどうすれば良いのか」と、大いに困惑している。こちらは遠吠えだけれど、兵庫県の有権者はどう判断されるのだろうかと、古き良き尊敬する友人にEmailでも送って伺いを立てようかと思案中だ。

石破新内閣の考察

2024-10-03 07:19:45 | コラム
読売新聞の調査で支持率51%:

この記事の見出しには「人事を評価しないが43%」と出ていた。その方が刺激的だというのだろうか。因みに、支持しないは32%だった由。野党は「総裁選中には早期解散はしないと言いながら、いざ総理となれば臨時国会を9日で閉じて解散とは」と非難囂々である。石破総理も記者会見では冒頭テレ朝の千々岩に突っ込まれて蒟蒻問答のような答え方をしておられたのは、私は得策なのかなと思って聞いていた。

ところが、元共同通信の後藤謙次氏は「報道1930」だったかで「取材したところ、早期解散を唱えていた小泉進次郎氏が当選した場合に備えてそういう段取りになっていたので云々」と解説していたのが、意味深で印象的だった。

石破総理が新任で新内閣の認証式から記者会見と多忙な日々を過ごしておられる間にも、国内外の情勢は日々急激に変化しているのだった。特に解散総選挙に向かって「裏金議員(私は朝日新聞に引きずられて、内閣も議員のこの表現を使うのはおかしいと思うが)の処置」に加えて、能登の地震と豪雨の後の復旧・復興の態勢、補正予算、夫婦別姓問題等々問題山積である。

そこに、イスラエル対ハマス、ヒズボラの深刻化する一方の対立と抗争だけに止まらず、イランが本格的に「報復」と称して180発ものミサイルをイスラエルに発射したのだ。産経新聞等は早速「イスラエルとレバノンからの邦人の救出の策が講じられていないのは」という些か批判的な事を言い出していた。私も「そこまで手が回らなかったので」のような言い訳はしない事を期待したい。

少し、視点を変えてみよう。早めの閣僚の人事が出回った頃に、ふと見ると総裁選で石破氏を支援した人たちが多いのは分かった。だが、石破総理を始めとして慶應義塾大学出身者が多くはないのかと感じた。石破総理自身は慶応高校からの慶応である。そこで、20人の閣僚名簿と言うなれば首っ引きで、Wikipediaの助けも借りて調べてみた。

結果としては20人の閣僚中に世襲の閣僚は8人と岸田内閣の9人からは減少していたし、慶応大学出身者は4名で、東京大学出身は林官房長官を筆頭に8名(=40%)と最大だった。元官僚は4名と案外に少数派。因みに、早稲田大学の出身者が3名だったとは、意外に少なかったという印象。

マスコミ報道でも、石破総理は何となくモタついておられるかのように感じるが、さもありなんと思わせられる事態が多いのである。私はこの辺りを次のように比喩的に見ている。

それは「石破茂氏は何十年も今日を目指して朝な夕なに何百本もバットの素振りを続けて備えてこられた。だが、現実に打席に立ってみれば、現代の投手たちは当たり前のように150km超の速球と消える魔球のフォークボールをコントロール良く投げてくるので、空振りか精々チップになってしまっているのでは」という辺りになるかと思う次第。

石破総理には「誰が事に当たっても容易ならざる事態になってしまった現代の変化と急速な進歩の時代に可及的速やかに慣れて頂いて、我々国民を納得させ理解させて貰いたいものだと願うのだ。