新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1980年代の日本の輝きを取り戻そう

2024-10-14 07:11:50 | コラム
日本に出来るのならば、アメリカでも出来るだろう:

昨日取り上げた“If Japan can …Why not America?”の詳細を語ってみようと思うと同時に「日本を取り戻そう」と主張しておきたい。NBCは「日本がTQCを駆使して世界の自動車と電気製品の市場を席巻した」と言っていたのだ。

*TQCとは:
そこで、先ず今更ながらの感を免れないが、「TQCとは」として、その内容を簡単に紹介しておこう。それは、「ISOプロ」にある解説が簡にして要を得ているので引用してみよう。

<引用開始
TQC(Total Quality Control)とは、「全社的品質管理」や「総合的品質管理」と呼ばれる品質管理活動のことです。TQCの対象は主に製造業で、製品の製造工程だけでなく設計~アフターサービスまでに関わる各部門が、部門の垣根を越えて総合的に品質管理を行います。
>引用終わる

*“If Japan can ~”についてのWikipediaの解説:
次は昨日も触れておいたWikipediaの英語版を和訳すると下記のようになったので、MSのCopilotの説明と共に引用しておく。

If Japan can… Why can’t we?

NBCの内容:
このNBCの番組では日本がデミング博士(Edward Deming、スターン経営大学院大学教授)の助言の「弛まざる『改善』を続けること、製造業を細かい工程に分けるのではなく一つのシステムと看做すように」との助言に従って、具体的にどのようにして世界の自動車と電気製品の市場を我が物にしたか」が取り上げられていた。

プロデューサーのメイソン氏がデミング博士の協力を得て、彼のTQC(Total Quality Control)の方式の細部までを、彼の講義とそこからの引用、面接、実演、彼の方式を採用している各社でのケーススタディを活用して編集していた。

背景は、1980年代には日本が世界の製造業を主導する国であると看做されていたのに対して、アメリカの製造業は「どうすればこれまで通りの状態を維持できるのか」を模索していた。アメリカでは「日本の製造業が独自の手法で現在の地位に到達し、日本の文化に適合させているので、その手法はアメリカに導入するには適していないのでは」と認識されていた。

以上がWikipediaの解説の和訳である。

*AIの見解:
MSのCopilotでは下記のような見解だった。

日本の製造業がアメリカよりも優れているという状態について、特にTotal Quality Control (TQC) に関しての進展が注目されています。TQCは、製品の品質を全社的に管理し、改善するための手法であり、日本の企業はこの分野で非常に優れた成果を上げています。

例えば、日本の自動車産業は、TQCの導入により製品の品質を大幅に向上させ、信頼性の高い車を提供することで世界市場での競争力を維持しています。また、電子機器や家電製品の分野でも、TQCの手法を活用して高品質な製品を生産し続けています。

アメリカの製造業もTQCを導入していますが、日本の企業は品質管理の徹底と継続的な改善において特に優れていると言われています。これにより、日本の製造業はアメリカよりも高い品質基準を達成し、国際市場での競争力を保っています。

このような状況は、日本の製造業がどのようにして品質管理を重視し、その結果として世界市場での成功を収めているかを示しています。

筆者からの補足:
我が国がそういう世界での主導的な立場にあった例として、ウエアーハウザーを挙げた。1980年代後半に各事業部がミッションを編成して我が国でデミング賞を獲得した大手メーカーの全国に散らばっている工場を2週間かけて順次訪問して、実際にどのようにTQCが実行されているかを視察して歩いたのだった。「何がどのように優れているか」を現場で学んで吸収しようと試みた次第。

具体的に「どのような形で日本の往年の立場を取り戻せ」と言って良いのかについての確固たるアイデアは無いが、読者諸賢には是非とも我が国は80年代には世界の主導する地位にあったことだけは、経済小国に成り下がったなどと卑下することなく、良く認識して貰いたいのだ。



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