新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1月29日 その2 Job offerとは

2018-01-29 14:16:26 | コラム
我が国とアメリカの企業社会では文化が異なる:

私は一昨27日に「英語のjobは雇用のことではない」と論じたが、ここでは更にその先に生じるだろうこともあらためて採り上げたい。それが掲題の“job offer”なのである。

一昨日はあらためて我が国とアメリカのビジネスの世界での文化の明らかな違いを指摘した。その動機はマスコミが“job”を「雇用」と訳すのは誤解を招くと思うことにあった。また英語のことかと思われても良いから講釈を言えば「“job”と「雇用」は言うなれば“different animal”なのである。それが文化の違いだと言いたかったのであり、標的は飽くまでもマスコミの誤解だった。

そして、ここまで言ってきた以上、我が国にはない、あり得ないアメリカの企業社会の独特の文化というか習慣の解説を以て、この議論の締め括りとしたい。それは、アメリカのビジネスの世界には“job offer”というものがあり、上司や同僚からはまるで当たり前であるかのように「君は何処か他社から勧誘されていないか」と尋ねることがあるのだ。即ち、「君は何処か別の会社から良い条件で誘われていないか」と真っ向から尋ねているのだ。

「そんな失礼なことを良くも訊くものだ」と思われるか、呆れる向きもあるだろうが、これがアメリカのビジネスの世界なのである。本社の事業部で周りを見回せばほとんどが即戦力として途中入社してきた者ばかりである以上「君は前に何処の会社で何の仕事をしていたのか」と尋ねるのは非礼でも何でもないし、現に私は何度も訊かれたものだった。

そういう世界であるということは「事業部の責任者はその中途入社してきた者が、何時また何処か同業者か他業種に転進していく可能性(危険性)の有無を把握しておく必要があるだろう」というものだ。

そういう他社や他業種からかの勧誘を“job offer”と呼んでいるのであり、それの一つや二つないようでは能力がある奴ではないという評価にもなってしまうことすらあるのだ。換言すれば「一度転進したからには二度目も三度目もあって不思議ではない」と見なす世界だ。

これは「雇用」の機会とは違うと思う。「そういうチャンスがある」と思えば解りやすいだろうか。同業他社でも、競合する相手の会社の腕利きが誰であるかくらいは先刻承知だし、彼または彼女が持つ営業の地盤ごと引き抜くことだってあるのだ。

但し、好条件で転進して行った場合の“job security”には非常に微妙(危険?)なものがあり、高額な年俸に見合うだけの実績を挙げない場合であるとか、売り込んだ評判通りでなかったような際には即座に失職が待っているのもアメリカである。この辺りが、私が言うjobに内在された「雇用」の難しさである。アメリカのビジネスの世界には“job offer”という仕組みもあるのだとご承知置き願えれば、この一文を草した意味もあると思う。


寒波襲来に怯えて

2018-01-29 08:55:12 | コラム
寒波襲来他:

相撲界とマスコミに告ぐ:
文部科学大臣に暴力行為の再発防止策を講じるように求められたこの興行界を、スポーツの枠内で取り扱うのをもう好い加減に止めたらどうだろうか。私は既に繰り返して相撲は歴史と伝統に輝く江戸時代からの興行であり、歌舞伎などと同じに庶民にも武家にも贔屓にされてきた催し物であると指摘してきた。

更に一般人の社会とは異なる文化、即ち言語・風俗・習慣・仕来りを持つ特殊な集団であり、そこに外部から改革せよの何のと介入すること自体が無意味であると指摘して来た。思うに、外部から見れば暴力であっても相撲界の中では「可愛がり」等の表現があるように、それが彼らの文化であると同時に一種の訓練の手段だったかも知れないのだ。歌舞伎が芸能のニュースとして扱われている以上、相撲も独立した分野として採り上げれば如何か。

高梨沙羅さんに思う:
遂に54回目の優勝が出来ずに終わったと報じられている。私はあの小さな体であそこまで鍛え上げて世界の場で53回も優勝した実績は偉大であり、いくら褒めても褒めきれない偉業だと思っている。だからと言って、マスメデイアがオリンピックでも優勝せねばならないといったような圧力をかけるのは不当だと思っている。彼女が勝ち続けている間はあれだけ持ち上げておいて、勝てなくなってしまえば「またも優勝を逃した」とまるで詰問するかのような扱いは不当だと思う。

私が思うには、高梨さんが勝ち続けている間には、他の世界の強豪選手乃至はオリンピックを目指していた人たちは切歯扼腕して彼女に蹂躙されていることを悔しがっていたのだろう。そして、「高梨に追いつけ、追い越せ」とばかりに猛練習をしてきたのだろう。

高梨さんがその間に退化したとか慢心していた訳ではなく、もしかして同じところに止まっている間に他国の選手たちが彼女を追い抜いたのかも知れない。となれば、高梨さんは一層の努力をして抜き返すしかないのではないか。そうだったのならば、無用な圧力をかけずに黙って見ていてあげるべきだと思うのだが如何。

そういう無用な圧力をかけてはならない人たちはフィギュアスケートにおける羽生結弦や宇野昌磨や宮原知子らにも当てはまるし、スキーの渡部暁斗、スケート界の小平奈緒、高木美帆たちにも言えると思うのだ。

モリ、カケにスパだそうだ:
野党は来たるべき予算委員会で又ぞろこれらの問題を採り上げて政府を攻撃する予定と報じられていた。スパの件はいざ知らず、他の2件は言うなれば fake newsが元である。それを何時までも採り上げては貴重な国費と時間の空費に血道を上げる野党は全く仕方がない連中だと思う。総理は真剣に憲法改正を採り上げておられるではないか。と言って批判をしても、自分は野党には一票を投じていないと言っても、彼らを選んだのは我々国民なのだ。

大寒波:
漸く気象病から脱却できたと思っているところに、未だ未だ寒波の襲来が続いている。我が家の加湿器は室内の相対湿度が低い時には赤いランプが点灯して知らせてくれる。その赤ランプはここ数日ほど点いたままである。そういう過乾燥が続いている状況では、掛かりつけのSクリニックのS医師は「兎に角インフルエンザと風邪の患者さんが多いので、マスクの着用を忘れないように」と言われた。

未だ何となく、室内外の温度差が怖いような気がするので、つい外出を控えるようになってしまう。春は何時やってくるのかと思っても、未だ1月である。寒波の為に今年も冬を乗り切るのに苦労させられている。という具合で昨28日などは安全第一とばかりに一歩も外に出ることなく、無為に終わってしまった。