新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

ライスボウル観戦記

2018-01-04 13:57:43 | コラム
遺憾ながら予想通りの結果だった:

3日はこの日唯一の楽しみだったフットボールの言わば日本選手権である、ライスボウルの日本大学フェニックス対富士通フロンテイアーズの一戦をテレビ観戦した。思い起こせばこのボウルゲームを東京ドームにまで見に行ったのは2008年に立命館大学が松下電工(現パナソニック)を17:13で退けて以来、あのドーム球場の雰囲気が好ましくないのと、観客席の設計がフットボール観戦に余りにも不向きなので敬遠していた。

昨日も勿論わざわざ水道橋まで出向いた訳ではなくテレビ観戦だった。今年は何と言っても我がご贔屓のフェニックスが1990年以来27年振りに甲子園ボウルを制しているので、一縷の望みはあった。だが、遺憾ながらあそこまで練習で鍛え上げてあれば、フェニックスが何処まで富士通に食い下がってくれるかだけが楽しみだた。

試合は富士通のリターンで始まったのだが、フェニックスも良く守って富士通に得点を許さず攻撃権を奪い取ったのだった。ここまでは希望的観測通りだったが、結局は第1Q(クオーター)には富士通にTD(タッチダウン)を1本許したのみで、フェニックスのデイフェンスの健闘振りが目立った。因みに、日大が本来の赤ではなく、白いユニフォームで試合に臨むのを久し振りに見た。

だが、富士通はキャメロンというルイジアナ工科大出身の優秀なQB、RBにはハーバード大出身のゴードンという2枚の切り札を擁している他に、これ言う重要なポジションには立命館や関大や日大のOBを数多く配置しているので、その強さな生半可なものではない。現にXリーグの王者を決める対IBM戦では10本のTDを決めていた。

一方の日大は1年生ながら「日大のQBはかくあるべしという強肩で走力に優れた林が育っており、彼の長目のパスと物怖じしないランプレーが何処まで社会人の強力なデイフェンスを突破するかに焦点が絞られるかとは思っていた。

しかし、実際にはキャメロンの学生フットボールでは到底そこまでは届かないだろうというロングパスを、皮肉にも日大出身のエースレシーヴァーである中村が再三にわたって見事なレシーヴをして見せてくた為に、結果的には4本のTDと2本のFG(フィールドゴール)を許して34対9の敗戦となってしまった。

飽くまでも結果論だが、このスコアが両テイ―ムの力の差を示していると仮定すれば、フェニックスはXリーグ第2位のIBMよりも強いのだということになってしまう。だが、現実には、私の目にもアメリカ人の中心選手を擁する富士通の方が格上であることは明らかで、残された興味はフェニックスが何処までキャメロンとゴードンを中心とする強力なオフェンスを守ってみせるかにあった。更に言えば、フェニックスが何時どのような形で富士通からTDを奪うかにも興味があった。

フェニックスは第4Qの本当の終わる頃になってQBの林が足を痛めて退場した後で、控えのQBである4年生の室井のパスを中心にしたオフェンスで所謂「意地の1本」を獲るのがやっとだった。ではあっても1年生が多いテイームの構成でオフェンスとデイフェンス共に大健闘で、キャメロンをしてアメリカ人独特の社交辞令かも知れないが「1~2年先のフェニックスが怖い」と言わしめた善戦健闘は褒め称えておきたい。来年に期待しよう。