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製作地 カンボジア南部
製作年代(推定) 20世紀初め
自分たちが滑車の車輪を回しているというような、生き生きとした躍動感溢れる意匠・愛らしい表情が印象的な織機部品の滑車。仏教に縁の聖鳥ハムサ・小鳥が表わされたものとなります。
実際にこの滑車が付された機で織物がつくられていた際のことを想像すると、カタカタと滑車の車輪が回る動き(振動)とともに脚や翼が動いているように見え、織りの中で糸が糸が擦れて キュッと絹鳴りする音は天を仰ぎ啼くハムサの姿と重なって目に映ったことでしょう。
滑車の車輪を回し織物の完成に手を貸してくれるのは神仏(の使い)であるとのデザイン的メッ セージが伝わってくるものであり、古のクメール染織と信仰の結び付きの深さが伺われます。
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