アジアの手仕事~生活と祈り~

アジア手工藝品店を営む店主が諸国で出逢った、愛すべき”ヒト・モノ・コト”を写真を中心に綴らせていただきます

嫁入り道具袋に使われた更紗古裂たち

2011-03-03 06:50:00 | 技巧・意匠・素材













上画像の更紗は、カッチ地方バンニエリアに生活するムスリム系の農牧民(スィンディ)が、嫁入り道具を納めるための刺繍袋”コトリ”の一部(表布及び内布)として用いたものとなります。

いずれも手紡ぎ木綿・天然色染めの古手の更紗裂で、現在では失われてしまった素材感と表情のものです。お母さんやおばあちゃんが娘のために大切に取っておいた古布かもしれません。

家族の想い出の詰まった布々を用いて、一針一針の丹念な縫い・刺し子・刺繍により、このお嫁入りの際の道具入れ袋”コトリ”が生み出されます。





製作地 インド・グジャラート州カッチ地方 バンニエリア  
製作年代(推定) 20世紀半ば~後半 ※用いられている布はより古い年代のもの

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