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製作地 ミャンマー
製作年代(推定) 20世紀半ば
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(写真:ミャンマー・シャン州及びマンダレー地方にて)
半人半鳥の天女”キンナリー”の意匠を纏った真鍮製の道具。これは”檳榔の実(ビンロウジ)=ベテルナッツ”をはさみ割るためのもので、”ビンロウジ(ベテル)・カッター”と呼ばれます。
ベテル・カッターにより細かく割ったビンロウジの内核を石灰・香辛料とともに”キンマの葉”で包み、口の中に入れガムのように噛む、この”清涼剤”は南アジア・東南アジアを中心とする広い地域で嗜好されており、道具もそれぞれの地域で様々な種類のものを目にすることができます。
インドやビルマでは、古来よりヒンドゥや仏教の宗教儀礼や結婚式の際にも、この”蒟醤(キンマ)”は欠かすことの出来ない品モノであり、そのため信仰の意匠を纏った道具(カッターや容器など)が手掛けられてきました。祈りとともに生み出された美しき道具です。