アジアの手仕事~生活と祈り~

アジア手工藝品店を営む店主が諸国で出逢った、愛すべき”ヒト・モノ・コト”を写真を中心に綴らせていただきます

一針一針の手仕事が見事なファミ・アカ族の衣装

2014-11-06 05:40:00 | 民族衣装







製作地 タイ北部  
製作年代(推定) 20世紀半ば
民族名・支族 アカ族 ファミ・アカ Phami-Akha

遠目では刺繍なのかアップリケなのか判然としませんが、目の前にまで近づくと、多彩な絹糸を用いたクロスステッチによる無数のドット(点)によりモザイク様の文様が描き込まれていることが確認できるファミ・アカ族の衣装、20世紀半ば頃の女性用の盛装衣としての上着です。

刺繍の美しさと存在感が際立ちますが、手紡ぎ・手織り木綿を深く染める濃藍(黒)染めの服地の質感の豊かさ、天然色染め木綿によるアップリケ、一針一針の丹念な手縫いの縫製等をあわせ、作品全体から心の入った手仕事のものならではの凛とした空気感が薫ってまいります。



















●本記事内容に関する参考(推奨)文献