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本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

宮本福助 (拝み屋横丁顛末記 12巻)

2009-10-15 14:04:22 | 漫画家(ま行)
相変わらず漫画は読んでいるのだけど最近感想を書くのをさぼっています。

拝み屋横丁、この巻も元気な老人達が走り回っております。
幽霊達も元気です。
 
横丁に祀られていた貧乏神も誠の心が生まれて人間に戻ったり、
横丁にやってきた生命保険屋さんの人生が変わったり、
横丁にやって来た自殺志願者が生きることに喜びを見出したり・・・。

ワイワイガヤガヤとうるさい住人たちばかりだけど、こういう横丁に住むのも楽しいだろうな~って思うのです。

松苗あけみ (猫と薔薇の日々)

2009-10-14 09:28:29 | 漫画家(ま行)
漫画家って猫を飼ってる人が多いようですね。
これも自分自身の猫ライフを漫画にしたもの。

結婚を機に一戸建てを購入しかねてから念願の猫を飼う夢が叶い、まずはアメリカンショートヘアを二匹ペットショップで購入。

アメリカンショートヘアって、人懐っこくて、お客さん大好きで、玄関で必ずお出迎えにとんでくるらしい。そういえば姉の家で飼っているアメリカンショートヘアもそういう性格ですね。

・・・で、その後、玄関前に捨てられていた猫を拾う。この猫は内気でナイーブで非常に器用。

次は公園内に捨てられていた子猫を貰って欲しいと言われて二匹貰ってくる。

その後、生後3週間の猫を貰って欲しいと言われまたまた増えて・・・

え~~と・・・これで6匹になったのよね?

まだまだ猫は増え続けます。

野良猫の子どものキジトラ兄弟のうちの1匹を貰ってきて7匹。

猫ってあたりまえだけど、どんどん年をとっていくんですよね。
この漫画の猫たちは時々人間バージョンで描かれるんだけど、どんどんオッサンおばさんになってくるのです。そこが妙にリアルでとってもいい。

最初に飼い始めたアメリカンショートヘアのうちの1匹が死んだ後、耳折れのスコティシュフォールドをペットショップで買ってくる。

その子どもを産ませたくなり・・・
とにかく何だかんだで12匹!!!!

多頭飼いって楽しそうだなあってこれを読んだら思ったんですけどね、うちのトラは超ヤキモチやきだから怒るだろうな~って思うんです。
動物病院に行くと、よく子猫の里親探してます、というポスターがあったりして可愛いなあ~と思うんですけどね、我家は犬1匹と猫1匹だけでこれ以上増やすつもりはありません。

森秀樹 (新・子連れ狼)(原作:小池一夫)(作画原案者:小島剛夕)

2009-09-02 18:47:04 | 漫画家(ま行)
これは2003年から2006年まで週刊ポスト(小学館)で連載されていたそうですが知りませんでした。

最近、ようやく漫画の本をいくらか処分しなければと思い片付けているんですが、その中にあったのがこれ。
残念ながら全巻そろってなくてあるのは1~3巻のみ。(しかも画像の本ではなくて廉価版というのでしょうか、雑誌のような装丁の本です)
以前、義兄から貰ったまままだ読んでなかったのです。

・・・で、読んでみたのですが、なかなか面白い。
続きを買い揃えるべきか?・・・とちょっと悩んだんですけどね、
そういうことをすると減るどころか増えてしまうじゃないですか!!!
と、思いなおしてやはり処分することにしましたが・・・。

あ~、処分する本は送料さえ負担して頂けるなら無料で差し上げてもいいんですが、全巻揃ってないものや、廉価版が多いのでいい本はないんですよね~。


大五郎はちょっとずつ成長してるんですね。
肉体的にも精神的にも・・・。
これは大五郎の成長物語とも読めるのかな?(まだラストまで読んでないのですが)

昔「子連れ狼」が大ヒットしてた頃と現在では時代がかなり変化しているけど、
ひたすら大真面目に冥府魔道を歩むといった時代劇は今でも人気があるのでしょうか?
読者年齢は中年以上?
それとも若者も読んでるのでしょうか?
何となく気になる私です。

魔夜峰央 (パタリロ師匠の落語入門)

2009-09-01 19:15:48 | 漫画家(ま行)
巻頭の6ページのみが書き下ろし漫画で後は今までに描いてたものの再録。
落語に関する入門的な説明は文章。

漫画を期待してた人にはちょっとガッカリしてしまう内容かもしれない。

パタリロファンならネタに落語が使われてることは知ってると思いますが、
改めて読んでみると、ここまで多くのネタを落語から拝借していたとは・・・!


最近のお笑いって、流行してたと思ったらすぐに忘れ去られてしまうことが多いように思います。
それに比べて落語の面白さって長続きしてますよね。
普遍的な面白さはいつの時代も面白いと感じられるっていうことなのでしょうか?

パーッと流行ってあっという間につまらなくなるお笑いもその時は面白いんですけどね、
長く続いてきた落語はやっぱりいいですね~。

若い頃、結構落語の本を買って読んでたんですけど、まだ一度も寄席には行った事がありません。
いつか寄席に行って生の落語を聞いてみたいものです。

槇村さとる (おいしい関係)

2009-04-25 22:21:13 | 漫画家(ま行)
この人の作品は安心して読めるから好きです。
安心ってどういうことかと言いますと、失望しない内容だろうと信用して読めるってことです。

絵も綺麗だし、内容も頑張る主人公っていう感じだし、読んでて嫌な気分になることもなく前向きな気分になれるんですよね。

人物の髪型や服装などは、場面が変わるたびに違っていてどれも非常にセンスが良くってストーリーを楽しむ以外にそういうファッションを楽しむことも出来ます。

ストーリー展開は次はどうなるんだろう?と思わせてくれるからどんどんどんどん読めちゃうんですよね。
全16巻だったけど、あっという間に読んでしまいました~!

宮本福助 (この度は御愁傷様です )

2009-03-28 23:13:48 | 漫画家(ま行)
<出版社からのコメントより>
一人の男の死も、実は深刻な親子の断絶も、
手強いコメディエンヌ・宮本福助氏の手にかかると、
あれよあれよと絶品喜劇になりました
来るべき老後、死後を想像しながらお読みいただくと、
おもしろさ倍増、三倍増は確実です
版元は違いますが、『拝み屋横丁顛末記』もあわせてよろしく



この人の描く老人はパワフルで元気はつらつ!!
近頃は元気な老人が出て来る漫画が増えたような気がします。

漫画って結構現実を反映してるところがあるから現実にも元気な老人が増えてるのかもしれない。

私が小学生の頃は60歳なんて完璧に老人だと思ってました。
最近の60歳なんてまだまだ若いですよね~。
今は老人って何歳以上なんでしょうか?
75歳ぐらい・・・かな?
でも、私が75歳になった時には
「75歳が老人!?
失礼な!!!
まだまだ若いわよ~~~!!」
って言うかもしれない。(笑)

しかし・・・この作品・・・
主要登場人物が
若者ひとり、
中年の兄弟3人プラス異母兄弟ひとり。
あとは全員老人!!!!
そんな漫画他にあっただろうか?
今後、こういう漫画が増えるのだろうか?

老人の人口がどんどん増えている日本。
漫画の世界も老人が登場する割合がどんどん増えてるのかもしれない。

槇村さとる (恋のたまご)

2009-02-25 09:39:25 | 漫画家(ま行)
少女漫画よりはちょっと読者年齢が高くなった女性のための漫画でしょうか。
登場人物は社会人。
でも、基本的には舞台が高校生の恋愛漫画と同じだなあって思ってしまいます。
それが悪いと言ってるわけではありません。
人間って高校生でも、社会人になっても考えることって結局似たようなものなんだなあって思うのです。

この作者の作品は初期の頃から読んでいます。
絵柄も好きだし、とっても読みやすいし、納得のいく展開で安心して読めます。

主人公が優等生的な感じがする作品が多いと思うけど、
たぶん作者自身が真面目で前向きな努力家なのではないかと思うんですよね。

松本零士 (銀河鉄道999)

2008-12-04 09:52:48 | 漫画家(ま行)
(1977年~1981年、少年画報社「少年キング」掲載)

若い頃リアルタイムで読んでいました。

SF冒険活劇とでも言えばいいのでしょうか?
スリルとロマン溢れた作品で、メーテルは神秘的で美しく謎めいていて実に魅力的でした。

話は寓意的かつ教訓的。
ラストでよく羊皮紙(のようなもの?)に書かれていた言葉が好きでした。

例えば・・・

他人の手に
運命をゆだねて生き残れるような場所は
この宇宙のどこにもない
…宇宙暦第八八八九八年
アンドロメダの空間画家
フラカストリウス三世―記―


・・・って、こんな感じ。
とってもカッコいいって思ってました。

今、読んでみると、悪くはないんですけどね、
生まれてもう○○年、平凡だけどそれなりにいろんな体験をしてきたおばさんになると、
<青いなぁ~~!>
っていう感じがしてしまうのです。

「銀河鉄道999」は若い時に読むべきものなのかもしれませんね。

この作品もまた、私の青春の一ページです。

諸星大二郎 (壁男)

2008-12-03 17:12:07 | 漫画家(ま行)
(『COMICアレ!』1995年11月号、1996年2月号、1996年9月号掲載)

壁に耳あり障子に目あり・・・っていう諺がありますが、これは関係ありません。
いや・・・多少はあるかな?
壁男って人間ではなくてどちらかというと妖怪っぽいもの…かな?
壁の中から人間たちのすることをじっと見ているらしいのです。

壁の中からじ~~っと見ているだけの存在。
そういうものがもし本当にいるならば・・・
やっぱり嫌ですね。

見てるだけで害を与えないとはいえ、やっぱり嫌ですよ。
あ~んなことや、こ~んなことも全部見られてるってことですものね。

我家の壁にいたらどうしよう?(笑)

もともと人間だった女が壁の中に入って壁女になるっていうバージョンもあるんだけど、
壁女になるのもやっぱり嫌ですね。

なんていうことを考えながら諸星ワールドにどっぷり浸かってみるのも結構楽しいかもしれない。

諸星大二郎 (未来歳時記 バイオの黙示録)

2008-10-09 10:55:46 | 漫画家(ま行)
(2008年7月23日発行)

<出版社からの紹介文>
バイオ戦争後、人間の中にヒト以外の遺伝子が発現する者が現れ始めた―。
彼らの多くは“荒れ地”と呼ばれる場所に惹き付けられていく…。遺伝子混在により起こる、恐怖と笑いの混沌劇、「野菜畑」「養鶏場」「案山子」「百鬼夜行」「シンジュク埠頭」「風が吹くとき」の6作品に、物語を補完する描き下ろし、“幕間劇”5作品を加え待望の単行本化!!



これを読んだ時、最初に思ったのは手塚治虫の「鳥人大系」的雰囲気だということ。

一見何の関連もないような話が続くが読んでいるうちにそれが次第にひとつの大きなうねりとなってラストへと流れ込む。
こういう表現方法の漫画を描くのはなかなか難しいのではないかと思う。
久しぶりに手塚治虫調のダイナミックな物語を読むことが出来て非常に嬉しい。

人間の遺伝子を組み込んだ
人間の顔をして人間の言葉をしゃべる(単なる鳴き声だが)ニワトリ。
人間ソックリの草。
翼がはえた人間のような鳥。
人魚のような魚。

将来こういう世界にならないとも限らない・・・というところが怖い。

こういう世界を描かせると本当に諸星大二郎ってすごいな~~!とただただ感心してしまうばかりである。

ますむら・ひろし (アタゴオルは猫の森  12巻)

2008-09-29 21:30:47 | 漫画家(ま行)
(2008年1月31日発行)

アタゴオルの世界に入って生活してみたい。
そういう風に思った読者はきっと多いはず。

葉っぱの傘をさしたり、火山草の車に乗って空を飛んだり、巨大葉っぱの上で昼寝したり、腰掛けて魚を釣ったり・・・。

こんな世界で個性的な仲間と毎日不思議な体験が出来たらステキだろうなあって思う。

この作品は設定が独創的ですばらしいのだが、キャラももちろん非常に個性的。
特にヒデヨシのめちゃくちゃな性格には脱帽するしかない。

フト思ったんだけど、ヒデヨシと「ゲゲゲの鬼太郎」に出て来るねずみ男ってちょっと似てるよね。

自分の欲望に忠実で、周りの人が困っても全く気にしない。
ただ・・・ねずみ男は大人のずるさって言うものがあるけれど、
ヒデヨシは子供のままの天真爛漫さがあるってことかな?

えっ?それって大きな違いだろって?
あ、そうかもしれない。(笑)

この巻に収録されている「モワモワ」で、
ヒデヨシの身体に世界中の悲しみが流れ込む。
なんでもかんでも悲しくなって涙が出て来るヒデヨシ。
ヒデヨシに悲しみなんて似合わない、どうなるんだろうと思ってたら、
やっぱりヒデヨシだ。

「オレはよォ
悲しみなんかと
遊んでるヒマ ありませーん」

そうなんだ。そうやって悲しみなんかぶっとばしてしまえばいいのだ。

作者は後書きでこう書いている。
「さあ、みなさん、ご一緒にご唱和を。
せーのっ。
『悲しみなんか、ぶちのめすのよおおお』。」


悲しくなった時はこの言葉をつぶやいてみよう。
そう思った私です。

宮本福助 (拝み屋横丁顛末記 10巻)

2008-08-19 22:03:41 | 漫画家(ま行)
元気でちょっとドジではた迷惑な三人の爺さんたちは今回も大活躍しています。

理想の老後ですよね~。
いや、周りの人たちは迷惑?(笑)

この横丁に住んでいる人たちの殆どは幽霊が見えるんですけどね、私もそういう霊感があればいいのになあ・・・って思う今日この頃。

怖い幽霊はちょっと困るけど、明るい幽霊だったらお話出来ると楽しいのではないかと思うんですよね。
でも、残念ながらそういう能力はないんです。
ま、そういう能力はない方がいいのかもしれませんが…。

親バカの品格 (魔夜峰央)

2008-07-09 11:34:39 | 漫画家(ま行)
(2008年6月3日発行)

エッセイ漫画っていうのかな?
パタリロも出て来るんだけどね、とにかく家族のことを褒めて褒めて褒めちぎる。
奥さんのことは
「永遠の美女であり最愛の妻」
娘は
「魔夜家待望の第一子として両親の深い愛を受けて美しく成長」
息子は
「りっぱなイケメン君」

・・・とまあ、ここまで家族の事を手放しで褒め称える日本人は少ないのではないかと思う。

普通、家族のことを褒めると自慢話に聞こえてイマイチ不愉快だと思われそうだけど、
魔夜峰央の家族自慢は全く不愉快さを感じさせない。
それは何故だろう?

たぶんね、人と比べてうちの家族はスゴイんだ、とか言ってないのがいいのだと思うのよね。
ただひたすら、純粋に褒めている。

一般的に嫌味な自慢っていうのは、人と比べて有名な学校に行っているとかお金をたくさん持っているとか先祖が立派だとか、そういうのが多いような気がするのです。
だから何だか不愉快になるのです。

人が何と言おうとうちの奥さんは美人だ!娘も美人だ!息子はイケメンだ!
ときっぱりと明るく言い切る魔夜峰央はいい。

世の中こういう感じに自分の家族を褒める人間が増えたら楽しいかもしれない。

・・・
しかし・・・これは漫画だから嫌味に聞こえないけど、
実際目の前で家族自慢されると・・・面白くない・・・かな?
ど~だろ~~???
その人の性格によるのかな~~???

少女漫画 (松田奈緒子)

2008-07-08 19:39:54 | 漫画家(ま行)
(2008年2月24日発行)
しょうじょ
「少女漫画」というタイトルの少女漫画。
表紙イラストはまさしく少女漫画をイメージする「目」!
まつ毛バチバチで星もあり、しかも涙まで流している。

この作者が作品中で描いている目ではない。
少女漫画を具現化するとこうなるっていう事なんでしょうね。
40年ぐらい前・・・例えば『アタックNo.1』などはスゴイ目だったと思う。
その後、普通のあっさりした目の少女漫画も多くなったけど、それでも少女漫画の目は大きいっていうイメージなんでしょうね。

「目は口ほどにものを言い」なんて言葉があるくらい表現するのにピッタリなアイテム?ですからね。
まあ、ただ大きくて星があってまつ毛バチバチだけではいけませんけどね。
大きかろうが小さかろうがその「目」が生きてなければキャラとして魅力はありません。

これが掲載されていた「コーラス」という雑誌は、
<大人の女性向け少女漫画誌>(レディースコミック誌ではない。)
キャッチコピーは「少女まんがもオトナになる」

「ベルサイユのばら」「ガラスの仮面」「パタリロ!」「あさきゆめみし」「おしゃべり階段」
という、まさしく「コーラス」の読者ならたいてい読んだ事のあるだろうと思われる漫画をモチーフに描き、最後に「少女漫画家たち」でみごとに全てをまとめあげている。

かつて少女漫画を読み、今も読み続けている<元少女>たちが読むと非常に面白いと感じると思う。
いや、全くモチーフとなった漫画を知らなくても、それなりに楽しめるとは思うが。

この中で、
<子供の頃からの中毒で大人になってもやめられず
ついにマンガ評のブログまでやってます>
というキャラが出て来るのだけど・・・うわっ!私と同じ!?(笑)
いや・・・私はあくまでも感想で<評>ではないですから・・・。(汗)

<女は好き嫌いを批評と思ってるからなー>っていうセリフがあるけど・・・
言い訳に聞こえるかもしれないけど、私のは決して批評ではありませんから~!

・・・って、いつものことだけど私の文章って、
感想以前に話が逸れて脱線ばっかりしてるもんな~!(爆)