11月後半の3連休最終日は、朝から家人と新京極のMOVIXで映画「風が強く吹いている」を見たあと、ひとりで京都御苑に紅葉を見に行った。
ここ何年も京都に住みながら、テレビや雑誌で紹介される紅葉の名所には行ったことがない。行くのはもっぱら京都御苑か京都府立植物園だ。22日も鉄道撮影でJR西日本京都駅に立ち寄ったが、西からぎゅうぎゅう詰めの状態で到着する新快速や、そこから吐き出された人で再びすし詰めになっている奈良線の「みやこ路快速」を見ていると、観光名所から自然に背を向けてしまうのだ。
ちなみに「みやこ路快速」は京都屈指の紅葉の名所、東福寺に最寄りの「東福寺駅」に臨時停車する。しかし、東福寺駅は京都の隣の駅だ。そこに行くのに、すし詰め状態の「みやこ路快速」に乗るくらいなら、すぐ横に停車中のがらがらの普通電車・城陽行きに乗ればいいのに、と思う。発車は快速の数分後。1駅着くのに数分遅れたからといって、すでに東福寺は大混雑だろうから、影響はない。
ともかく、四条烏丸の三井ビルの地下にある「市場小路」でランチした後、ウインドゥショッピングをするという家人と別れ、市営地下鉄で京都御苑に向かった。私たちは話をするときは「御所」と言っている。実際、家人には「じゃ、僕は御所にもみじ見に行って来るわ」と言った。しかし、いわゆる御所は春秋の一般公開の期間でもないと入れない。京都市民が広く京都御所と言っているのは、大宮御所や仙洞御所もその中に含む広大な公園、京都御苑である。
御苑は環境省の所管で多くの木々や草花だけでなく、野鳥も多種類が確認されている。市民はそこを親しみをこめて御所と呼び、散歩したりジョギングしたり、本を読みに来たりと思い思いに楽しんでいる。
私が京都御苑に紅葉を見に来るのは、観光客の少なさによる。押し合いへし合いしながら見る必要はなく、自分の気に入った木をいつまででも見ていることができるのだ。
しかし、あいにく私の一番好きな、堺町御門から入って少し東よりのもみじは、もうすでに大半の葉を落とし、色も黒く濁っていた。来るのが遅かったようだ。他のもみじもそれぞれで、まだ青い葉のものもあるが、全般に盛りを過ぎた印象を受けた。このところ、鉄道に撮影の重点が移っているので、四季の移ろいにやや乗り遅れた感がある。
それでも、桜なども色づいて、もみじと違った味わいを見せているし、イチョウの黄色が青空に見事に映えていた。
京都に観光に来られて、もし人の多さに辟易とされたなら、御苑で一服されることをお勧めする。同じように、京都府立植物園も静かに木々の色づきや季節折々の草花を愛でることができる憩いの場所だ。
京都御苑は、京都駅から京都市営地下鉄烏丸線の国際会館行きに乗り、丸太町か今出川下車。堺町御門は丸太町駅の北側改札を出て、1番出口から地上に出て徒歩約5分。
京都府立植物園は同じく地下鉄烏丸線国際会館行きで北山下車、すぐ。
2009-11-23 京都御苑 堺町御門近くで
Nikon D5000,Sigma 18-50mm F2.8 EX DC MACRO HSM,18mm,ISO 200
1/400秒,f8,-0.3段,WB:晴天
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