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山椒大夫

2006年09月02日 | 日本映画
山椒大夫
1954年、昭和29年 大映

監督:溝口健二
出演:田中絹代、花柳喜章 、香川京子、清水将夫、進藤英太郎

時代は平安時代、森鴎外の有名な安寿と厨子王の短編の映画化。
山椒大夫はナマズヒゲメイクの進藤栄太郎。彼は天皇の領地を管理している政府の役人。越後(新潟)で人買いに拉致、誘拐された安寿と厨子王は水路で丹後の由良の港へ…そこから山椒太夫の屋敷へと買われて行く。。山椒大夫が行う前近代的で人権無視の支配統治のシーンでは、支配者側の野蛮、残忍性が白黒の画面からあふれてくる感じがする。奴隷たちは暴力で支配され、その人生に自由は何も無い…脱走を試み失敗し焼ごてを当てられる人、病気になり生きたまま捨てられる人…安寿と厨子王の母親(田中絹代)も人買いに騙され、子供たちと生き別れ自分は売春婦として佐渡に売られてしまう…
奴隷生活の描写や安寿の入水シーン、足を切られ、光を無くした田中絹代の身を削った演技など見所満載。清楚な香川京子さんの美しさや、映像も話も文句無く面白かったです。

第28回(1954年度)キネマ旬報ベストテン 第8位

原作も読めます→ 青空文庫:山椒大夫

溝口健二の映画-予告編 ORICON STYLE 映画

松田映画社:瀧の白糸


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