かぶとん 江戸・東京の歴史散歩&池上本門寺

池上本門寺をベースに江戸の歴史・文化の学びと都内散策をしています。

日経新聞・連載 『韃靼の馬』・完 + 映画化・TVドラマ化への期待 

2011-01-21 | 韃靼の馬
今日の日経朝刊、『韃靼の馬』(434) 最終回でした。
 エピローグ 利根 4
 「桟原(さじきはら)城内での催しは、世にも不思議な宴でした。
 入ってきたわたしの姿を認めたとき、兄は小さくうなずきました。わたしのうしろに控える
小百合さまをみて、兄の顔に何らかの感情の動きがあったかは、読み取ることができません
でした。(中略)小百合さまは終始うつむいたきりで、ひと言も声を発しませんでした。」(引用)
 利根と小百合が可哀想で、思わず目頭が熱くなってしまった。これは小説の中の出来事な
んだよ、そんなに感情移入してどうするの、とひとり自制するのがたいへんでした。
 利根の回想。
 「暑い日でした。兄を乗せた船が遠ざかって行きます。遥か彼方に半島のかげが仄みえて、
船は次第にその中へ溶け込んでゆき、やがてみえなくなりました。」(引用)
 ここで終了。しばし余韻にひたる。

エピローグの時代設定 享保12年(1727) 八代将軍・吉宗の治世期。


作者の辻原登さん。そして画の宇野亜喜良さん。この1年数ヶ月、楽しみにして読んで、見て
きました。連載終了にあたり、ご両人さま、ご苦労さまでした。そして有難うございました。
思いかえすに、『韃靼の馬』って、尋常な気持ちでは書きすすめてはいけないと思った。
そうとうに綿密な資料収集と構想力、想像力を必要とする(一般庶民がいうのも変だが)。
かぶとん、馬鹿だから、一時期、蒙古・天竺・アラブと足を延ばすのかって思った時もある。
(荒唐無稽!?) ま、本当のような、嘘のような微妙なところで話が進みましたね。

最後に、映画化、TVドラマ化について。
映像で見たい!! 専門家、関係者はどのように評価しているのだろう?
映画化したものを見たい!!
しかし、2時間前後にまとめれば、かなり違った『韃靼の馬』になってしまうだろう。
TVドラマ化して、連続時代劇にすれば、かなり原作に近いものができる!!
もちろんNHKがよい。主役・阿比留克人を演じる役者は唯一人!!(品行方正、努力の人。)
問題は柳成一(リュソンイル)と徐青(ソチョン)。二人か。それとも一人で二役をやるか?
さらにさらに問題なのが、リョンハン役。力強く、細やかな気持ち、やさしさを併せもち、かつ陰
のある魅惑の美女。は、誰がやる?
きわどいシーンも全部さらけ出してほしいが、NHKだと、オブラートに包まれた表現になって
しまうのだろうか?
克人を救うため、身代わりとなって殺されるリョンハン。小説だって言ってるのに、思い出すと、
切なくて涙がでてくるよ。



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