かぶとん 江戸・東京の歴史散歩&池上本門寺

池上本門寺をベースに江戸の歴史・文化の学びと都内散策をしています。

単行本『韃靼の馬』、刊行 ― もう一度、振り返り

2011-09-10 | 韃靼の馬

〇図書館で借りる、の顛末。
単行本『韃靼の馬』(辻原登・作)が、7月に発売になってしばらくたった。
日経新聞での連載、愛読いらい、思い入れはあるものの、購入については躊躇した。1000円以下の本については、興味がありさえすれば、衝動買いに近いかたちでも購入する。が、2000円以上となると、うーん、としばし唸る。しかも何度も読み返しているし・・・。ほんとのところは経済的な事情です。
で、最近は、たまに図書館にも行くようになっていたので、新刊の購入はどうなっているのだろうとは思ったものの、当初、図書館の受付も、さァ?、の状態だった。8月になって図書検索してみると、大田区の図書館には10何冊が各館の蔵書となっていた。けれど、全冊貸し出し中。生涯、初めて予約をいれた。タイミングよく、翌日には借りることができた。
■ (独り言)「図書検索」については、すべてを熟知しないといけない。もちろん「都立中央図書館」、「国立国会図書館」を意識してのことです。(理由は略)
 
〇『韃靼の馬』 あらたに感じたこと、知ったこと。
単行本のほうにも、宇野亞喜良(亜喜良)さんの挿画が10枚ほど載っていて、なんとなくうれしかった。雨森と克人(かつんど)、リョンハンとクギン(克人)、妹の利根・・・イメージがふくらむなあ。
とてもお気に入りで、ブログにも引用させてもらった 『閏四月 しだれ柳は老いぼれて・・・』 の阿比留詩。物語の展開でキーとなる詩であった。これが、単行本の末尾のほうに、「作中の詩、「閏四月・・・」は、金鐘漢(1914-1944)『たらちねのうた』中の詩を変奏したものです。」との、ことわりが入っていた。(ここで初めて知った。感想・・・略)

〇『海游録―朝鮮通信使の日本紀行』 申維翰(シン ユハン)・著 姜在彦(カン ジェオン)・訳注 東洋文庫252 平凡社
朝鮮通信使江戸参府の項の種本ではないか、と、どこかに書いてあったような記憶がある。すこし読んでみようと、これも図書館で借りた。ま、詳しい。「付篇 日本聞見雑記録(抄)」も見逃せない。一般的には、図版をよーく見ておけばよいか。

日本財団図書館(電子図書館) 「海と船の図書館」図録:朝鮮通信使
朝鮮通信使の図版、と書いて思い出した。ここは、目で見て読んで学ぶ、の場所かな。

〇「ウルルンドの幻 辻原 登」 日経 2011年(昭和23年)2月13日(日) 「文化」欄
「韃靼の馬」にたいする、作者・辻原さんの創作における感想が載っていて、とても貴重。

かぶとんの購読紙は読売新聞である。日経はとっていない。毎朝、散歩がてら、コンビニで買っている。「韃靼の馬」が終ったら、土曜、日曜版以外は、もう買わない、と思ったものの、安部龍太郎の「等伯」で、引き続きコンビニへ行っている。「私の履歴書」、「交遊抄」、「文化」、どれも捨てがたい。もとい。読売へ。
書評欄 2011年(昭和23年)9月4日
〇韃靼の馬 辻原登著 日本経済新聞社 2400円 評・野家啓一(科学哲学者・東北大教授) -息もつかせぬ大冒険-、と紹介していた。



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