かぶとん 江戸・東京の歴史散歩&池上本門寺

池上本門寺をベースに江戸の歴史・文化の学びと都内散策をしています。

加藤清正 供養塔

2012-02-28 | 池上本門寺



案内板 加藤清正の供養塔
 大田区文化財
  加藤清正の供養塔
 山内最大級の宝篋印塔(ほうきょういんとう)であり塔身・笠・相輪が完備している。
 この供養塔は加藤清正(1562~1611)の息女で紀伊頼宣の室(夫人)瑤林院(1601~66)が父清正の満三十八年目の忌日に当る慶安二年(1649)、その供養のために造立したものである。
 清正は、安土桃山時代の武将として有名であるが、熱心な日蓮宗信者でもあった。加藤清正父娘の信仰心と孝養心が、うかがえる供養塔である。
  昭和四十九年二月二日指定
   大田区教育委員会


 南無多寶如來(南無多宝如来)
南無妙法蓮華經(南無妙法蓮華経)
 南無釋迦牟尼佛(南無釈迦牟尼仏)
 (右・中央・左の順)


 慶長十六年辛酉
淨池院殿日乘合靈(浄池院殿日乗合霊)
 六月□浣四日遠行

慶長十六年辛酉 間違いなのか、それとも造営時に何かわけがあったか辛亥を嫌ったか(?)
浄池院殿日乗合霊  浄池院殿永運日乗大居士
六月二浣四日遠行  左のような字ではないかもしれない。
         二と十の合体字(?)廿?。浣とは一カ月を三等分したもの、とある。
         没年 慶長16年6月24日(1611年8月2日)
         ちなみに生年は永禄5年6月24日(1562年7月25日)
  


『清正公信仰の研究 ―近世・近代の「人を神に祀る習俗」―』 福西大輔(さん)
熊本大学の学位論文ということです。、ネットで行きつき、興味深く読ませてもらいました(まだ拾い読み段階ですが)。権現・流行神・軍神と時代によって変化していく様が書かれています。

それと、数奇な運命をたどった日延上人(1589・天正17~1665・寛文5)。小湊・誕生寺18世、白金・覚林寺(清正公)、香正寺、妙安寺等の開山。僧歴以外のことも知りたいです。



暦 月の出、月の入りについて

2012-02-26 | (旧) 暦

日の出、日の入は、毎日少しずつしか変わらないので、外に出なくとも窓外の明るさで実感できる。
しかし、月の出、月の入りについては「旧暦」ブログをやっていながら、どうもよくわからない。新月の頃は、日の出、日の入と同じような時間帯で月の出、月の入りする。満月の頃は、日の入の頃に出てきて、日の出の頃に沈む。で途中はどうなっているの、と思いいたり、よくわからん、ではどうにも情けない。
それで、確認しよう、調べようということに相なりました。
これは学校の「理科」でいう、どのレベル? 高校、中学、小学校? なんか、やだけど、ともかくも確認しよう。

まずは「2月(如月)・3月(彌生・弥生) 旧暦では」を使って、月の出、月の入り時刻を入れてみます。(日の出、日の入も。)[東京の時刻表示です。]
新暦        旧暦      日出  日入   月出  月入   月齢
2月22日(水)  二月  朔日  6.21 17.29   6.04 17.53   0.2  新月
2月23日(木)  二月  二日  6.20 17.30   6.34 18.52
2月24日(金)  二月  三日  6.19 17.31   7.03 19.49   2.2  三日月
2月25日(土)  二月  四日  6.17 17.32   7.33 20.46
2月26日(日)  二月  五日  6.16 17.33   8.03 21.42
2月27日(月)  二月  六日  6.15 17.33   8.36 22.37
2月28日(火)  二月  七日  6.14 17.34   9.12 23.32
2月29日(水)  二月  八日  6.12 17.35   9.52  ・・・・
3月 1日(木)  二月  九日  6.11 17.36  10.36  0.26   8.2  上弦
3月 2日(金)  二月  十日  6.10 17.37  11.26  1.17
3月 3日(土)  二月十一日  6.08 17.38  12.21  2.06
3月 4日(日)  二月十二日  6.07 17.39  13.20  2.51
3月 5日(月)  二月十三日  6.06 17.40  14.23  3.33
3月 6日(火)  二月十四日  6.04 17.41  15.28  4.12
3月 7日(水)  二月十五日  6.03 17.42  16.35  4.48
3月 8日(木)  二月十六日  6.02 17.42  17.43 5.23  15.2  満月
3月 9日(金)  二月十七日  6.00 17.43  18.53  5.59
3月10日(土)  二月十八日  5.59 17.44  20.03  6.35 
3月11日(日)  二月十九日  5.57 17.45  21.15  7.14
3月12日(月)  二月  廿日  5.56 17.46  22.25  7.58
3月13日(火)  二月廿一日  5.55 17.47  23.32  8.46
3月14日(水)  二月廿二日  5.53 17.48   ・・・・  9.40
3月15日(木)  二月廿三日  5.52 17.49   0.33  10.38  22.2  下弦
3月16日(金)  二月廿四日  5.50 17.49   1.28  11.40
3月17日(土)  二月廿五日  5.49 17.50   2.15  12.42
3月18日(日)  二月廿六日  5.48 17.51   2.57  13.45
3月19日(月)  二月廿七日  5.46 17.52   3.33  14.46
3月20日(火)  二月廿八日  5.45 17.53   4.06  15.45  27.2  (春分)
3月21日(水)  二月廿九日  5.43 17.54   4.36  16.43

3月22日(木)  三月  朔日  5.42 17.54   5.05 17.40  29.2  新月
4月21日(土)  閏三月朔日
5月21日(月)  四月  朔日
6月20日(水)  五月  朔日
7月19日(木)  六月  朔日
8月18日(土)  七月  朔日
9月16日(日)  八月  朔日
10月15日(月) 九月  朔日
11月14日(水) 十月  朔日
12月13日(木) 十一月朔日

参考 HP 『国立天文台』 >暦計算室
    HP 『国立天文台』 >質問2-6) 「月の出」「月の入り」がない日があるのはなぜ?
                        ゆっくり読めば、そういうことか、と納得します。


途中経過です。
旧暦、一カ月で月の満ち欠けが一回りしますが、新月のところで比べてみると月の出・月の入りの時刻は前倒しで変動しています。一年単位で、いろいろ見ないとダメなようです。(変動があるので理解不能かもしれない。)ただ、大雑把には月の出は毎日50分位、後へずれていく、のだそうです。
「月南中時」ってのも気になるところですが。



池上本門寺 月ごとの行事

2012-02-21 | 池上本門寺
2012年(平成24年)

 1 月
1日~6日  初詣
第2月曜日  成人式祈願
 2 月  
3日    節分・豆まき
15日   釈尊涅槃会
16日   日蓮聖人ご降誕会(宗祖降誕会)
 3 月
11日(日)  東日本大震災一周忌法要
春分の日   春期彼岸会法要

 4 月  
第1土・日  本門寺春まつり 7日(土)・8日(日)
         (五重塔まつり・釈尊降誕を祝う花まつり・パレード&コンサート)
8日    釈尊降誕会(花まつり法要)
4月上旬   花まつりマラソン 15日(日)
27日(金)~29日(日・祝) 千部会
28日   立教開宗会

 5 月  さつき 躑躅(つつじ)
GW期間   植木市 4月25日(水)~5月5日(土・祝)
12日   日蓮聖人伊豆法難会
     5月・6月
     この時期、おおきな行事もないので、鎌倉のお寺・花めぐりもよさそう。

 6 月   紫陽花 (アジサイ)
2・3日     一泊てらこや(小学生) 小さな修行体験。
9日(土)   100万人のキャンドルナイトin池上本門寺

 7 月
1(日)~21日(土) 第8回『500個の風鈴の音を聴く』イベント
7日    お施餓鬼会
13日~16日 お盆
25日    ご霊宝お風入れ(霊宝殿)
       日朝堂大祭
26日~8月1日  沙弥校
土用の丑の日 27日(金)(己丑 つちのと・うし) ほうろく加持祈祷会

 8 月
4(土)~5日(日) 洗心道場(一般) 一泊二日の修行体験。
4・5日     みたま祭り・盆踊り
13日~16日 旧盆
24(金)・25(土)・26日(日) Slow Music Slow LIVE '12 in池上本門寺
27日   日蓮聖人松葉谷法難会(法要と法話)

 9 月
10(月)~16日(日) 東京都旧跡・松濤園一般公開
12日   日蓮聖人龍口法難会(法要と法話)
19日~25日 秋季彼岸会
22日 秋分の日   秋季彼岸会法要

 10月
11日~13日 お会式(12日夜・万灯練り供養)
13日   宗祖御会式
下旬~11月上旬 菊花展

 11月  紅葉モミジ  公孫樹
10月26日~11月25日
特別展 『万両塚 芳心院と池上本門寺』 於・霊宝殿 金・土・日・祝日
10月下旬~11月末 七五三(育成祈願)
11日   日蓮聖人小松原法難会(法要と法話)

 12月
8日    釈尊成道会
第2日曜日(9日)  朗子の森バザー&餅つき大会
23日   茶筅供養会
31日   除夜の鐘



宗門聖日
 2月15日 釈尊涅槃会
 2月16日 宗祖降誕会
 4月 8日 釈尊降誕会
 4月28日 立教開宗会
 5月12日 伊豆法難会
 8月27日 松葉谷法難会
 9月12日 龍口法難会
10月10日 佐渡法難会
10月13日 宗祖御会式
11月11日 小松原法難会
12月 8日 釈尊成道会


リンク 『小松原法難750年』
HP 『日蓮宗ポータルサイト』内に、特設サイトをオープンしました、ということですが、内容が充実しています。 (小松原法難750年 ―平成25年11月11日)

成道
「願わくはこの功徳(くどく)をもって普(あまねく)く一切に及ぼし、我等(われら)と衆生(しゅじょう)と皆共に仏道を成ぜん」 法華経『化城喩品(けじょうゆほん)』


学習会(毎月) 朗子会館
第1土曜日 「日蓮聖人に学ぶ」 講師 立正大学名誉教授・渡邉寶陽先生
第2土曜日 「法華経を生きる」 講師 池上学頭・市川智康先生
第3土曜日 「仏教文化講座」 講師 仏画家・藤田寶淨先生
第4土曜日 「法華経に聞く会」 講師 真如会主宰・紀野一義先生

体験学習会
毎月第2土曜日 静坐と唱題行 本門寺本殿

講話
第1金曜日 月例 金曜講話 日蓮宗宗務院




日蓮聖人 御本尊坐配

2012-02-16 | 池上本門寺
御本尊坐配(十界勧請の大曼荼羅)の内容について、一度も説明を受けたことがないので(読んで、見てはおりますが)、始めの一歩、まずは自分自身で確かめることにしました。今まで、よくわからないものの、ともかくも有難いものだということで拝んでおりました。反省。
「法華経を説かれたお釈迦さまと、その説法の座に列する三世十方の諸仏・諸尊・諸天善神などのお姿を、日蓮聖人が文字で書きあらわせられた」とあります。


中央 題目
南無妙法蓮華経  花押

中央の両脇
南無釈迦牟尼佛
  久遠実成本師釈迦牟尼仏。釈迦如来。釈迦(ゴータマ・シッダルタ(シッダールタ))。
南無多宝如来
  多宝如来。プラブータ・ラトナ。法華経・見宝塔品第十一の説話に登場する。

四角(左上から右回り 北・東・西・南)
大毘沙門天王  毘沙門天(多聞天) 天部の仏神。四天王の一尊。須弥山の北方守護。
大持国天王   持国天。東方を守る守護神。
大廣目天王   広目天。西方を守る守護神。
大増長天王   増長天。南方を守る守護神。

中段(左端、右端)
(愛染明王)
  梵名ラーガ・ラージャ 梵字(種(子)字) ウーン ???(huuM)  煩悩即菩提
(不動明王)
  アチャラ・ナータ 種(子)字 カーン(カンマーン) ???(haaM) 生死即涅槃

両脇一段目 四菩薩 法華経・従地湧出品第十五に登場する。(地湧の菩薩の筆頭)
南無浄行菩薩    浄行菩薩。煩惱(悩)無數誓願断
南無上行菩薩    上行菩薩。佛道無上誓願成
南無安立行菩薩  安立行菩薩。衆生無邊(辺)誓願度
南無無邊行菩薩  無邊(辺)行菩薩。法門無盡誓願知

二段目(内より外へ 左右交互)
南無普賢菩薩  普賢菩薩。サマンタ・バトラ(普く賢い者)。仏の慈悲と理知を顕す。
南無文殊菩薩  文殊菩薩。マンジュシュリー(文殊師利)。智慧を司る仏。
南無弥勒菩薩  弥勒菩薩。マイトレーヤ。従地湧出品第十五。
南無薬王菩薩  薬王菩薩。法華経・薬王菩薩本事品。
南無大迦葉尊者  大迦葉(だいかしょう)。摩訶迦葉。
南無舎利弗尊者  舎利弗(しゃりほつ)。シャーリプトラ(サーリーブッタ)。智慧第一。
釈提桓因大王  釈提桓因(しゃくだいかんいん)。帝釈天。インドラ。
大梵天王    梵天。プラフマー、brahman(梵)。帝釈天と並び二大護法善神
大月天王    月天(がつてん)。天部の一人。十二天の一。勢至菩薩の変化神。
第六天魔王  第六天魔王。天魔。他化自在天。
明星天子    明星天(みょうじょうてん)。虚空菩薩の変化神。
大日天大王  日天。観世音菩薩の変化神。

三段目
十羅刹女  天部における十人の女性の鬼神。法華経の諸天善神。陀羅尼品。
鬼子母神  法華経の諸天善神。
阿闍世王  阿闍世(あじゃせ)。アジャータシャトル。仏教外護、大檀越。
大龍王    八大龍王。仏法を守護する龍族の王。法華経・序品に登場する。
轉輪聖王  転輪聖王(てんりんじょうおう)。
阿修羅王  Skt:asura 八部衆に属する仏教の守護神。
提婆達多  (だいばだった)。デーヴァダッタ。法華経・提婆達多品第十二。
四段目
南無妙楽大師  妙楽大師。荊渓湛然(けいけい たんねん)。唐代の天台宗・第六祖。
南無龍樹菩薩  龍樹菩薩。ナーガールジュナ。大乗八宗の祖。
南無傳教大師  伝教大師。最澄。
南無天台大師  天台大師。智顗(ちぎ)・智者大師。中国の天台宗・第三祖。

五段目
八幡大菩薩  鎮護国家・仏法守護の神。神号。
天照大神    諸天善神。仏法の守護。



〇三世十方(さんぜじっぽう)
過去・現在・未来の三世。東・西・南・北・北東・北西・南東・南西・上・下の十方。
〇十界(じっかい)
仏界・菩薩界・縁覚界・声聞界・天人界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界の総称。
仏界・菩薩界・縁覚界・声聞界を四聖(ししょう)、天人界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界を六道(ろくどう)という。
〇曼荼羅(まんだら)
マンダーラの音訳。本質・神髄・神聖な場所。漢訳で「輪円具足(りんねんぐそく)」、み仏や菩薩たちが清らかな輪のように、完全に欠けることなく集まっているところ。


三世十方の諸仏・諸尊・諸天善神などのお姿、の語句が気になり、「御本尊坐配」の図を見ながら書きいれてみました。参考は、講座・池上市民大学でいただいた「おつとめ要典」(発行・東京都南部宗務所)です。

参考図書  『法華経 (上・中・下)』 岩波文庫