かぶとん 江戸・東京の歴史散歩&池上本門寺

池上本門寺をベースに江戸の歴史・文化の学びと都内散策をしています。

干支(かんし、えと)の読み

2013-02-15 | 干支(かんし、えと)
十干十二支
年・月・日、時間、方位、角度、ことがらの順序をあらわすのに用いられる。

順 干支  読み(訓読み、音読み)
01 甲子 (きのえ・ね) (こうし、かっし、かし)
           「甲子吟行」(1684)、「甲子夜話」(開始日)
02 乙丑 (きのと(の)・うし) (いっちゅう)

03 丙寅 (ひのえ・とら) (へいいん)
04 丁卯 (ひのと・う) (ていぼう)

05 戊辰 (つちのえ・たつ) (ぼしん)  戊辰戦争(1868・慶応4)
06 己巳 (つちのと・み) (きし) 

07 庚午 (かのえ・うま) (こうご)
08 辛未 (かのと・ひつじ) (しんび)

09 壬申 (みずのえ・さる) (じんしん)  壬申の乱(672)、壬申戸籍(1872)
10 癸酉 (みずのと・とり) (きゆう) 

11  (きのえ・いぬ) (こうじゅつ)
12 乙亥 (きのと・い) (いつがい)

13  (ひのえ・ね) (へいし)
14 丁丑 (ひのと・うし) (ていちゅう)

15 戊寅 (つちのえ・とら) (ぼいん)
16 己卯 (つちのと・う) (きぼう)

17 庚辰 (かのえ・たつ) (こうしん)
18 辛巳 (かのと・み) (しんし)

19 壬午 (みずのえ・うま) ( じんご)
20 癸未 (みずのと・ひつじ) (きび)

21  (きのえ・さる) (こうしん)
22 乙酉 (きのと・とり) (いつゆう)

23 丙戌 (ひのえ・いぬ) (へいじゅつ) 
24 丁亥 (ひのと・い) (ていがい)

25  (つちのえ・ね) (ぼし)
26 己丑 (つちのと・うし) (きちゅう)

27 庚寅 (かのえ・とら) (こういん)
28 辛卯 (かのと・う) (しんぼう)

29 壬辰 (みずのえ・たつ) (じんしん)
30 癸巳 (みずのと・み) (きし)   平成25年(2013)

31  (きのえ・うま) (こうご)   平成26年(2014)
32 乙未 (きのと・ひつじ) (いつび)

33 丙申 (ひのえ・さる) (へいしん)
34 丁酉 (ひのと・とり) (ていゆう)

35 戊戌 (つちのえ・いぬ) (ぼじゅつ)  「戊戌夢物語」(1838・天保9)
36 己亥 (つちのと・い) (きがい)

37  (かのえ・ね) (こうし)
38 辛丑 (かのと・うし) (しんちゅう)

39 壬寅 (みずのえ・とら) (じんいん)
40 癸卯 (みずのと・う) (きぼう)

41  (きのえ・たつ) (こうしん)
42 乙巳 (きのと・み) (いっし)

43 丙午 (ひのえ・うま) (へいご)  五行(火・火)
44 丁未 (ひのと・ひつじ) (ていび)

45 戊申 (つちのえ・さる) (ぼしん)
46 己酉 (つちのと・とり) (きゆう)  己酉条約(1609・慶長14)
47 庚戌 (かのえ・いぬ) (こうじゅつ)
48 辛亥 (かのと・い) (しんがい)  辛亥革命(1911)

49  (みずのえ・ね) (じんし)
50 癸丑 (みずのと・うし) (きちゅう)

51  (きのえ・とら) (こういん)
52 乙卯 (きのと・う) (いつぼう)

53 丙辰 (ひのえ・たつ) (へいしん)
54 丁巳 (ひのと・み) (ていし)

55 戊午 (つちのえ・うま) (ぼご)  戊午の密勅(1858・安政5)
56 己未 (つちのと・ひつじ) (きび)

57 庚申 (かのえ・さる) (こうしん)  庚申信仰(庚申塔)
58 辛酉 (かのと・とり) (しんゆう)

59 壬戌 (みずのえ・いぬ) (じんじゅつ)
60 癸亥 (みずのと・い) (きがい)

61 甲子 (還暦)


〇干支 訓読みについてのおさらい
■ 十干(甲・乙・・丙・丁・・戊・己・・庚・申・・壬・癸)と、五行(木・火・土・金・水 / き・ひ・つち・か・みず)(もっ・か・ど・こん・すい‐暗記用)はリンクする。
五行には、それぞれに「え」(兄)、「と」(弟)がある。間に「の」を入れて、(きのえ、きのと ひのえ、ひのと つちのえ、つちのと かのえ、かのと みずのえ、みずのと)と読む。
■ 十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥 / ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い)については、ひたすら暗記・暗唱。
〇干支の音読みについても、やはり、ひたすら暗記・暗唱で。本来は、読み書きを一緒にやって覚えるのが正道か。
十干  こう・おつ(いつ)・へい・てい・ぼ・・き・こう・しん・じん・き
十二支 し・ちゅう・いん・ぼう・しん・し・・ご・び・しん・ゆう・じゅつ・がい

〇干支 音読みでの同音語
■ 十干のうち、1.甲(きのえ)(こう jiǎ )と7.庚(かのえ)(こう gēng ) 音読み同じ。
・ 01.甲子(きのえ・ね)(こうし)、37.庚子(かのえ・ね)(こうし)
・ 27.庚寅(かのえ・とら)(こういん)、51.甲寅(きのえ・とら)(こういん)

■ 6.己(つちのと)(き jǐ )と、10.癸(みずのと)(き guǐ )も音読みでは同じ。
・ 06.己巳(つちのと・み)(きし)、30.癸巳(みずのと・み)(きし)
・ 10.癸酉(みずのと・とり)(きゆう)、46.己酉(つちのと・とり)(きゆう)
・ 16.己卯(つちのと・う)(きぼう)、40.癸卯(みずのと・う)(きぼう)
・ 20.癸未(みずのと・ひつじ)(きび)、56.己未(つちのと・ひつじ)(きび)
・ 36.己亥(つちのと・い)(きがい)、60.癸亥(みずのと・い)(きがい)

■ 十二支のうち、 5.辰(たつ)(しん chén )と、9.申(さる)(しん shēn ) 音読み同じ。
・ 05.戊辰(つちのえ・たつ)(ぼしん)、45.戊申(つちのえ・さる)(ぼしん)
・ 09.壬申(みずのえ・さる)(じんしん)、29.壬辰(みずのえ・たつ)(じんしん)
・ 17.庚辰(かのえ・たつ)(こうしん)、21.甲申(きのえ・さる)(こうしん)、41.甲辰(きのえ・たつ)(こうしん)、57.庚申(かのえ・さる)(こうしん)
■ 1.子(ね)(し zǐ )と、6.巳(み)(し sì )が日本語の音読みでは同じであるが、同音の干支はない。

〇干支の組み合わせ
十干は10、十二支は12のため、60通りの干支では同じ十干が6回出てくるが、十二支は2つ多いので、その分後ろにずれていき5回である。奇数の十干は、奇数の十二支がずれていき、偶数の十二支とは組み合わない。同様に、偶数は偶数どうしで、奇数との組み合わせはない。



参考  干支 - Wikipedia




干支(かんし、えと) 方位 ―江戸のおさらい 2―

2011-08-23 | 干支(かんし、えと)

江戸検(江戸検定)を意識して、「方位」の基本も見直してみました。

干支 方位

   方位  十二支       八卦         四神・四色  四天王
24 北     子(ね)      坎(カン)       玄武・黒   多聞天
 1
 2      丑(うし)
 3 北東  丑寅(うし・とら)  艮(ゴン・うしとら) 鬼門
 4      寅(とら)
 5
 6 東    卯(う)       震(シン)       青竜・青   持国天
 7
 8      辰(たつ)
 9 南東  辰巳(たつ・み)   巽(ソン・たつみ)
10       巳(み)
11
12 南    午(うま)     離(リ)        朱雀・赤   増長天
13
14      未(ひつじ)
15 南西  未申(ひつじ・さる) 坤(コン・ひつじさる) 裏鬼門
16      申(さる)
17
18 西    酉(とり)      兌(ダ)        白虎・白   広目天
19
20      戌(いぬ)
21 北西  戌亥(いぬ・い)   乾(ケン・いぬい)
22      亥(い)
23
24 (北)  子(ね)


〇十二支に違和感がなくなったら、つぎに八卦の名称と読み書き学習にいこう。
〇八卦 易における8つの基本図像。卦は爻(こう)とよばれる記号を3つ組み合わせた三爻によりできたもの。乾(ケン)・兌(ダ)・離(リ)・震(シン)・巽(ソン)・坎(カン)・艮(ゴン)・坤(コン)。
〇四神
青龍  東 春 青
朱雀  南 夏 赤(朱)
白虎  西 秋 白
玄武  北 冬 黒(玄))
・五行説では、中央に黄龍(もしくは麒麟)(土)。
〇四天王
東方  持国天
南方  増長天
西方  広目天
北方  多聞天  多聞天(原語の意訳)=毘沙門天(音訳)*
* 梵名 ヴァイシュラヴァナ ヴァイシュラヴァス(神の息子) 父親の名に由来する。
  「よく聞く所の者」の意味。→多聞天
〇余裕と興味があれば、「風水」「陰陽道」も。江戸初期の都市計画・江戸鎮護構想や、上野忍岡の東叡山寛永寺建立にも関連・天海するかな。


参考 『大江戸見聞録』 暦と時刻(32-33p.)
    方位、八卦 - Wikipedia



干支(かんし、えと) 時刻 ―江戸のおさらい―

2011-08-22 | 干支(かんし、えと)
江戸検(江戸検定)を意識して、基本を見直してみました。

干支 時刻

 夜
 (午前)
24 子刻(ねのこく)     (暁)九つ
 1
 2 丑刻(うしのこく)   (暁)八つ
 3                  丑三つ(時) 丑の刻、4分割の3番目。
 4 寅刻(とらのこく)   (暁)七つ  「お江戸日本橋 七つ立ちー」
 5
 6 卯刻(うのこく)     明け六つ (ほぼ=)日の出
 7
 8 辰刻(たつのこく)   (朝)五つ
 9
10 巳刻(みのこく)     (朝)四つ 江戸城本丸御殿の御太鼓
11
 昼
12 午刻(うまのこく)    (昼)九つ 正午(午の正刻)
 (午後)
13
14 未刻(ひつじのこく)   (昼)八つ
15
16 申刻(さるのこく)    (夕)七つ
17
18 酉刻(とりのこく)     暮れ六つ (ほぼ=)日の入り
19
20 戌刻(いぬのこく)    (夜)五つ
21
22 亥刻((のこく)     (夜)四つ   閉門
23
24 子刻(ねのこく)     (翌暁)九つ


〇左側の数字 現代の時間とみてください。(おおよそです。)
あえて言えば、春分の日と、秋分の日は十二支の時刻と同じです。
〇不定時法
日の出と日の入りを基準に、昼と夜のそれぞれを六つに割って一刻と定める方式。
ゆえに夏場は、昼の間隔が長く、夜の間隔が短い。逆に冬場は、昼の間隔が短く、夜の間隔が長くなる。
〇九つ、八つ、七つ、六つ、五つ、四つ、九つ…に慣れて、違和感がなくなれば。
 「時の鐘」の数による呼び方です。捨て鐘、三つ。
〇御太鼓 江戸城における老中の出仕(出勤)を知らせる朝四つ(午前10時頃)の太鼓。
〇「四つ上りの八つ下がり」 俗に老中の勤務の様子をいう。


参考 『大江戸見聞録』 暦と時刻 (32-33p.)