経産省は東芝のようなゾンビ企業を救い、SCHAFTのようなこれからの企業を無視する。
産業としてはレッドオーシャンとブルーオーシャンの両方をやっていかないといけないのに
ブルーオーシャンは前例がないので無視する。レッドオーシャンだけ面倒みてあげる。
結論から言うと東芝の件については経産省は東芝を救うのが正解なのだが、
理由は東芝のメモリー事業が国防上海外に流出するのが問題だから、ではない。
そもそも、東芝は十年以上前にメモリー技術は持っていても産業にならないと諦めている。
その為、サムスンに正式に技術供与をしていて、現在メモリー事業で世界首位のサムスンの礎を
わざわざ、おせっかいにも築いてあげたのは東芝だ。
もっと言えば、産業にならないという経営判断をトップから言われた当時のメモリー事業の
研究者達は会社を去っている。
さらにさらに、今の東芝のメモリー生産事業はウエスタン・デジタル社との合弁だ。
東芝単体でない。
産業構造の面から見ると、メモリー事業は、投資額が非常にかかる装置産業である。
最先端の研究を東芝は行っているが、最新のメモリーをリリースした瞬間に
他社も同じものを出す。それはパクってるという意味ではない。
この分野には他社が追いつけない技術が存在せず、
技術ロードマップも見えているので、どの会社もその技術ロードマップを着実に
実現することだけに力を入れている。「どうやるか」ではなく「いつやるか」が
問われている、構造的にそういう産業分野なのである。
ただ、適切に兆円単位の投資を厭わなければ確実に売れる分野ではあるので
1兆円投資して、1兆1,000億円儲けるようなイメージの商売は確実に出来る。
なのでこのレッドオーシャンの事業を経産省は救うのは、雇用(研究)を維持する
という面で判断としては正解なのである。
ここまで犯罪的な粉飾をしていて、逮捕者も出していない。強制捜査も入らない。
ホリエモンの100倍ヒドい詐欺行為をしているのに、国は東芝を守ると決めたのだから
毒を喰らわばで、最後まで面倒を見てあげて、救ってしまったほうが良い。
まあバランスを考えて、歴代経営陣4人は逮捕、上場は維持。
東芝メモリーは日系企業か悪くてもウエスタン・デジタルというのが
落としどころじゃないでしょうか。どうでしょう。