


暖かい 、煙るような夏の午後 であった。 世界は咲き競う花で輝いていた。 長閑かな谷間には靄もやが一面に 立ち込めていた。 森の小径は影が射し、 野は夏菊の花の紫で飾られていた。 【「アンの愛情」 第14章】 |

こちらは暑さ厳しき毎日が続いています。
それでも、いつものクマゼミに加え、3日くらい前から
早くも、ツクツクボウシの鳴き声を耳にするようになりました。
独特の愛敬のある鳴き声。
期せずして朝の静かなひと時は、蝉たちの大合唱となっています。
こんな風に夏、真っ盛りの “今” ですが、
ふとした所に、早くも小さな秋を感じてもいます。

【「嫁菜(ヨメナ)」】
【「犬蓼(イヌタデ)」】

朱夏を象徴する、
紅い薔薇やカンナ、
ハイビスカスが
咲けば、その足下には
小さな秋の野の花が。
可憐な薄紫のヨメナ、
イヌタデなど。
薔薇は、より艶やかに
野の花は、よりつましく。
互いを引き立てる、
優美な相棒です。
これら野の花、
今年は敢(あ)えて
抜かないでいましたら、
凄い勢いで増えて
しまって。
花は、ここ何日かで
咲き始めたばかり。
ドライにもしたいので、
満開になるのが楽しみです。