
すっかり雪化粧され、そこには、
全く違う世界が広がっていました。
何もかも静止したような・・。
夜は夜で、雪明りがこんなにも
美しい事も知りました。
そして今朝も・・。
近くの山に雪が残り、
さながら雪国の風情。
“・・・・・ 嵐は夜のうちに治まり、
朝になると丘の人目につかない雪の窪みを
赤い葡萄酒のように、冬の朝日が染め出した。”
【「炉辺荘のアン」 第13章】
勿論、こちらは 『アンの世界』 のような嵐なんて
ものもなく、静かなものです。
でも、こんな雪景色に会いますと、
アン気分に浸るのは随分、容易い気がします。

家の前の道はアイスバーン状態に・・。
いつもでしたら、
とっくに入っている朝刊も今朝はまだ。
雪道に不慣れなのですから当然ですね。
そうそう朝のニュースでは、
昨日の最高気温は、3.8℃だったとか。
道理で・・。今年一番の冷え込みだった訳です。
因みに今日は、9℃だそうです。
ところで雪の降ったその後の事。
太陽のお出ましと共に、
小さな雪崩?
が、あちこちに・・。
屋根からドサッ、ドサッと凄い勢いで雪が落ちます。
昨日は、結構長時間、降りましたのから屋根にも相当積もったようです。
こんな現象は、私にとっても初めての事。
庭を歩けば、ぬかるみに足を取られ、泥だらけ。
ほんの少しですが、雪国の方の労苦が偲ばれました。

忘れてならないのが例の薔薇・・。
昨日は、降りしきる雪の重みで、
低く、低くお辞儀をしていたのですが、
今日は又、いつもの凛とした姿に
戻ってくれて一安心。
美しいだけでなく、強靭でもあるこの薔薇。
あやかりたいものです。
ただ、あんなに青々としていた、
ラベンダーが、ここに来て気がかりです。
雪を沢山被(かぶ)り、
今は地面にひれ伏した状態になっています。
早いもので、2月も10日。
一時に比べると随分、日も長くなりました。
庭には、まだまだ昨日の雪の余韻・・。
黄昏の空を眺めると、紫色の雲が浮かんでいます。
まだまだ寒さは厳しいけれど、少しずつ、
少しずつ・・春に向かっているのですね。
そんな希望を抱かせる、ビロードの夕闇に、
もうすぐ・・包まれます。