眠る義父に

１２月にしては暖かな風もない日だった。
墓地のお掃除を兼ねて眠る義父に会いに出かけた。
メモリアルパーク内に広がる紅葉の鮮やかさには驚いた。
緑赤黄色の錦絵のような景色が私たちを迎えたくれたのだ。
４年目の秋を迎えて、初めて見る美しさに感動を覚えた。
掃除を済ませお花を供え、お線香に火を点け静かに合掌。
義父に語るように
「お義父さん、紅葉が綺麗ですねぇ～」
義父が元気だった頃、何も親孝行らしき事ができなかった。
せめて眠る義父に「ありがとう」の祈りを捧げたい。