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今週の一番『神のみぞ知るセカイ』~攻略ヒロインの逆襲がぱない(`・ω・´)

2011年09月25日 | マンガ
【ハーレムメイカー】

【8月第3週:神のみぞ知るセカイ FLAG154「PLAY THE GAME」】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10524.html#703
【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



『神のみぞ知るセカイ』(作・若木民喜)が、相当『面白く』なっています。『神のみぞ知るセカイ』は、悪魔の世界から逃げた6万匹の“駆魂”を回収するために、ゲームの達人にして“落とし神”様と呼ばれている桂木桂馬が選ばれる物語。現在は、地獄界の悪魔的復活を目論む旧悪魔たちに対抗するため、かつて旧悪魔を封じた“ユピテルの女神たち”の復活/再集結を目指し、以前、攻略したヒロインたちの中から“女神持ちの子”を火急に探し出さなくてはならないという展開。
元々、メタ・ラブコメとでもいうべき『物語』なのですが、逆手にとったと言えばいいのかラブコメ定番の展開などに逆説的なアプローチで持ち込み“場”を盛り上げていて、逆説的アプローチであるが故に、次の展開を読ませない『愉しさ』があります。
たとえば、今は、病気の桂馬のお見舞いに、ヒロインでどちらかが最後の女神を持っているはずの歩美とちひろの二人がやってきていて、これを鉢合わせないように制御しながら、二人の好感度を上げて女神の確認をしようとする桂馬…という展開なんですが、単純なラブコメだと定番かつ、まあ、色々と“やましい”状況と言えるのですが、桂馬にはその“やましい”状況を作り上げる“大義”があって、単純に桂馬が酷い奴とは言えない所がある。……いや、酷い奴なんですけど(汗)、酷さの種類がかなり違うという事です。

今週の一番『神のみぞ知るセカイ』攻略ヒロインの逆襲?
じゃあ、終わる為の構造ってなんなのか?って話は、一見、設定の発動、女神問題の緊急化、であるように観えるし、それがトリガーなのはそうなんですけど、より本質的には「攻略ヒロインの逆襲」であるように思えます。桂馬が女神問題を解決して、駆魂が封印され、地獄に平穏が戻る物語…なのではなく、女神設定を載せた攻略ヒロインたちが桂馬を助けて、駆魂が封印され、地獄に平穏が戻る物語だと言う事です。桂馬は自分が女神を見つけて、自分が解決する物語に思っているでしょうが。

以前の記事にも書いたのですが、女神を復活させるために攻略ヒロインの「気持ちを昂める」必要があって、桂馬はそれをゲームのクリア条件的にしか考えていないのでしょうけど、ヒロインたちの恋心を盗んでおいて、駆魂を封印し、旧悪魔の企みを阻止すれば、それでチャラになるかと言うと「そんなわけがない!!(`・ω・´)」のは明白ですw
女の子たちの気持ちをもてあそんだ桂馬くんは、(何らかの)責任を取る事を迫られるとは思うんですが……その角度で『神知る』を見た場合、桂馬のラブコメは、ほとんど全く…1ミリくらい?しか動き出していないという所が、これまたすごいw

メタ・ラブコメとか言っていますが、僕はこの物語をラブコメとして観ています。だからラブコメとしての結末を“期待”するのですが、しかしながらその物語構造を考えた場合、桂馬がそれを拒否する権利はあるというか、ラブコメ的結末を迎えずに物語を終わってもいい形でもあるんですよね。それは「ラブコメとしての緊張感」は相当なものになります。ラブコメとして終わってくれないかもしれないんですから。
要するに、今、誰が(どのヒロインが)桂馬を落とすのか?~落とし返すのか?~という焦点があるのですが、桂馬を逆ヒロインとして考えた場合、これほどの鋼鉄のヒロインは、そうはいないでしょう…という事です。ほとんど、誰かに落とされるイメージが持てないw

…ん~。ちょっと話がずれた気もしますね。現在の“女神探し編”の展開に入った所で、攻略ヒロインの逆襲~桂馬のセカイへの逆侵食~はイメージされたわけですが、その化学反応は予想以上というか、いや、まあ普通に楽しいなあと。
ヒロイン方向からセカイを観た場合、1対1で記憶、思い出が積み上げられていったわけですが、フェーズが変わる事によって、三角関係~どころか、桂馬がそれまでひっかけまくった他のヒロインたちを“見る”事になっている。桂馬のセカイに侵食する…という事はそういう事なんですが。まあ、がんばらないとね。



また、このフェーズに入ってからのハクアのヒロイン格の上がり方がすごいですね。これも書いておきたい。エルシィを昏睡したかのんの身替わりにして、端におき、ハクアを代わりのパートナーとして起用する。これをやって、動かされてしまうと「ハクアって“この為”に置かれていたヒロインだったのか!」と思ってしまう程、強力な“回り”を見せています。桂馬をサポートし、地獄界とも連絡をとり、独自に謎への迫りを見せている。三面六臂と言っていい、影日向の活躍を見せています。
“問題解決力”において、桂馬とパートナーを組んだ時のその親和性が素晴らしかったんですよね。考えてみると桂馬と一緒に問題に立ち向かうキャラ位置は、この子と、あとディアナくらいしかいない。いや、エルシィもいるんだけどちょっと置いておいて(汗)ディアナに、その全てを集約させるというのも選択なんですが、俯瞰としては並列構造のこの物語では、良いカードは分けられる方が望ましい。そうなるとハクアしかいない……と。(あと桂馬の行状全部知っていてそれを理解/許容できる立場なのも大きいですね)

この物語に対して「ずっと続ける構造」と「終わる為の構造」の二つの構造の話は以前からしていましたが、こうなってくると「続ける構造」のヒロインはエルシィで、「終わる構造」のヒロインはハクアだったのでは!?などと思えてきます。「終わる構造」のヒロインって基本、真ヒロインって事ですよw
いやぁ~!!?それは無いはずなんですけどね~?僕の見立てではハクアは序列3位の物語ヒロイン(攻略ヒロインの対置)のはずなんですが…。エルシィが逆襲しないと、ちょっとヤバイですよね。(どきどき)でも、そもそもエルシィに逆襲する気はあるのか?とか……いろいろ『愉しみ』です。


神のみぞ知るセカイ 14 OVA付特別版 (少年サンデーコミックス)
若木 民喜
小学館



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