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今週の一番『キガタガキタ!』鬼形冥から観えるハーレムメーカーの到達点

2011年01月19日 | マンガ
【1月第1週:信魂さんいらっしゃい(作・大石浩二)】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10493.html#671
【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



OK、オレでよければいつでも相手をしてやるぜ!!だから一般人には手を出すな!!約束だそ

『キガタガキタ!』の鬼形冥きゅんが、かっこ良過ぎて困っています。(´・ω・`)「え?やだ、なにこのイケメン?」っつーくらい超カコイイですね!(`・ω・´)
『キガタガキタ!』(作・西条真二)は往年のオカルト・マンガの名作『恐怖新聞』(作・つのだじろう)の“新約”もので旧約の主人公・鬼形礼の親戚の子(?)である鬼形冥は新たにポルターガイストに取り憑かれ、読む度に100日分寿命が縮まる“恐怖新聞”を購読する事になってしまう。しかし、鬼形冥は、その記事に書き出される未来の予言を自ら行動して外すことで、その購読料を回避しようと決意していた…!!という物語。

今回の話なんかは、人間を踏切に引きずり込んで轢殺する少女の地縛霊(多分、轢かれて死んだ子なんだろうな…)“踏切りアンジー”の性質の悪いイタズラを、阻止する話なんですが、全て裏をかかれた後にアンジーが放った捨て台詞「いつかお前も轢いてやる!!」に対して、ニヤリと笑って冥くんが返したのが上のセリフ。「OK、オレでよければいつでも相手をしてやるぜ!!だから一般人には手を出すな!!約束だそ」……チョーカコイイっす!(゜∀゜)

なんかもう、恐怖新聞やら悪霊やらに四六時中、生命を狙われている生活を送っている冥くんなんですが、その反動なのか、肝の座り方が半端ない!!下手な悪霊なら鼻歌交じりであしらってしまう。その不敵な笑みは、往年のルパン三世や、破嵐万丈、コブラに比肩するものがあります。
いや、ごめんなさい。僕が観たところ、冥くんは彼ら程、不敵に、絶体絶命のピンチにニヤリと笑う事はできないでしょうね。多分、本当のピンチには青ざめる…。でも、そのちょっと弱い所も既に、萌えポイントと言えます。(`・ω・´)(←)

そんな鬼形冥くんが気がつくと救った女の子だらけになって某上条さんのようにモテモテになってしまうのも納得なんですよね。

【今週の一番『キガタガキタ!』鬼形冥はヤンデレ・ハーレム・メーカーなのか?】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/cd3844afbcf6eeffd515a942e5a366ee

……ポルターガイスト以外の子は、まだ一回出たっきりで再登場していないんですけどね?(´・ω・`)でも、ポルターガイスト以外の子は全員、冥くんが救っているとうのもミソw
あと、変にハーレム角度から話し始めてしまいましたが、この連載、エピソードが短く完結して、短編のオカルト話としてもかなり楽しいです。これで現状、冥とポルターガイスト以外いないレギュラーがもう少し増えて、上手いこと『回せ』たら、かなりいい物語になると思うのですよ。ちょっと先走った話をしてしまっていますが、せっかくポルターガイストを女の子にしたんだから、怖い女の子たちに囲まれて(こうして観るだけでも四人いるw)ヒヤヒヤするような展開が冥くんに待っていると、楽しいかなあ~などという事を想像したりしています。

この記事を書いたすぐ後には、ポルターガイストを含めた4人のヒロインに引っ張られてモテモテになっています。このキャラクター、明らかに『ハーレム・メーカー』なんですが、彼が持っている“そうである事”の根拠が非常に強力で、説得力に満ちている。
それは恐怖新聞に取り憑かれたとき「自分は座して死にはしない」という決意に全てが宿っているんですが、言ってしまえば「ゆっくりと殺されて行く」恐怖に打ち勝って、なおかつ恐怖新聞に書かれている怪奇事件による死の予言に立ち向かって行こうとしたら、これはもう生半可な精神力では狂ってしまうでしょう。
しかし、彼はそれを自分の“日常”に変えてしまったんですよね。毎度毎度、死霊に目をつけられて追いかけられるのを振り払い、恐怖新聞に書かれた怪奇なる危険に率先して飛び込んでく行動を“日常”にしてしまった。それはねえ。もう、ピンチである方がむしろハイになるというかニヤリと笑えるようじゃないとやってられないですよwだからこそ、彼の不敵さには説得力がある。これは先程のルパンやコブラでも、持ち得なかった、説明でき、納得しうる根拠と言ってもいいかもしれません。ルパンやコブラだと、なんとなく、彼らは最初からそうであったように思えますからね。

また、ちょっとさっきチラと引っ張ってきた『とある魔術の禁書目録』の上条当麻さんと比較して、愉しんでいる所もあります。同じ『ハーレム・メーカー』と呼べるキャラクターなんですが、上条さんは“そうである事”の根拠が恐ろしく薄く感じられて、そこが『面白い』。
その上条さんの何もない(理屈も根拠も薄い)けど正しいこと為すその性質は『ヒーロー』として(最近、ゼロポイントからの行動を起こす者を『ブレイブ』と呼ぼうか?などと考えていますが)興味深い。
しかし、それは『ハーレムメーカー』としての強度を表しているわけではない。『ハーレムメーカー』としては鬼形くんの方が強い。そうである事の根拠の強さが違う。……根拠がある方が必ず強いのかどうかも分からずに直感でしゃべってますが(汗)

また、先ほど述べたように鬼形くんのその立ち振る舞いは既にルパンや、破嵐万丈、コブラに近くなっているのも興味深く考えています。
もともと、僕は『ハーレム・メーカー』の議論の中に探偵マイク・ハマーや、ジェームズ・ボンドのような前近代のモテキャラを(参考にはしても)対象にはしていないのですよね。大雑把に定義づけすると80年代のラブコメの流れを受けて、本来、モテるはずもない普通の少年主人公がなぜかモテモテになってしまう…という系譜上にあるキャラクターたちを検証しようとしているワケです。
その系譜は、最初の出発点を維持して、何故モテるのか?に理由が無い~正確には(全く根拠ゼロというのは苦しいらしく)誰にでもできそうな極小の理由に留める~“恋愛原子核”むき出し型の主人公と、モテる事に根拠を求める(多くは女の子を救う)方向、『ハーレム・メーカー』へと向かう主人公を追う事になります。
その『ハーレム・メーカー』が一周してマイク・ハマーやジェームズ・ボンドの所まで来ちゃったね~彼らのように成れないからこそ理由もなくモテる主人公を求めたハズなのに!~というのが鬼形冥くんに見えます。ある意味『ハーレム・メーカー』の完成形の一つが彼かもしれない…などと思ったりしています。(まあ、完結するまで何とも言えない面もありますが)

あと、まあ……なんとなぁ~く、ですが、こういう一周の地点まで来た事で、最近多くは観られなくなった、破嵐万丈やコブラみたいな身近に感じない(?)ヒーローの出番がまた来るかな?と思ったり。
いや、僕が上条当麻さんに“さん”付けするのは、やはり彼みたいにはなれない感覚が僕の中にはあるワケで、それは万丈やコブラに感じているものと非常に近いんですよね。この“一周”で、そういうタイプのヒーローの良い所が浸透しやすい土壌が出来ていたらいいな~とか。…好きなんでw


キガタガキタ! 1―「恐怖新聞」より (少年チャンピオン・コミックス)
西条 真二
秋田書店



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