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Demain il fera jour.
遠回りして歩きましょう 
素敵な景色に遇えるかも・・・

PC復活! そして100年の価値・・・

2010-09-15 | 本にまつわる話
  【百日紅】

やっと PCが復活いたしました!

今まで使っていたものは やっぱりもう寿命なようで

今までネットに接続していなかったPCに交換しておりました。
こっちの方が新しいのですが データーがいっぱいになっていしまっていたので
データーのバックアップやらセットアップに時間がかかり
・・・とはいってもセットアップの方は旦那様任せですが
なんとか使えるようになりました
またまたよろしくお願い申し上げます。

ちょっと時間が経ってしまいましたが 書きかけていた記事をアップすることにいたしま~す。

 
                              



名古屋駅から歩いて十数分のところに こんな石碑が建っています。
独身時代も仕事でよく歩いていた道なのに この石碑が何の石碑なのか
気にも留めずにいました。

面白いもので ブログを書くようになってからというもの
今まで見逃していたものに目が行くようになりました。


文豪夏目漱石が青春時代を描いた作品「三四郎」
の中で、上京中車中で道ずれとなって女性と名古屋
で一夜を過したゆかりの宿。ここに明治百年を記念
して漱石を偲んで之を建てる。が青春時代を描いた
作品「三四郎」の中で、上京中車中で道ずれとなって
女性と名古屋で一夜を過したゆかりの宿。ここに
明治百年を記念して漱石を偲んで之を建てる。



こう書かれた石碑を読んで初めてこの場所が 夏目漱石の小説「三四郎」縁の地であったことを知りました。
「三四郎」とは 1908年(明治41年)から朝日新聞に連載されいた長編小説です。
漱石自身の青春時代をモデルにしているといわれているそうです。
今から100年程前 若かりし漱石がこの地を訪ねていたということになります。

三四郎・・・随分前のことにはなりますが 読んだはずです。
竹脇無我が主演のドラマ???いえいえ それは『姿三四郎』でございます!
名古屋が出てくる?記憶にございません。
本棚の中で化石化しかかっていた日本文学全集の中から夏目漱石を引っ張り出し
早速 本を開いてみました。


うとうととして目がさめると女はいつのまにか、隣のじいさんと話を始めている。
このじいさんはたしかに前の前の駅から乗ったいなか者である。・・・(中略)

次の駅で汽車がとまった時、女はようやく三四郎に名古屋へ着いたら
迷惑でも宿屋へ案内してくれと言いだした。
一人では気味が悪いからと言って、しきりに頼む。三四郎も
もっともだと思った。
けれども、そう快く引き受ける気にもならなかった。
なにしろ知らない女なんだから、すこぶる躊躇(ちゅうちょ)
したにはしたが、断然断る勇気も出なかったので
まあいいかげんな生返事(なまへんじ)をしていた。そのうち汽車は名古屋へ着いた。
・・・(中略)

改札場のきわまで送って来た女は、「いろいろごやっかいになりまして
……ではごきげんよう」と丁寧にお辞儀をした。
三四郎は鞄と傘を片手に持ったまま、あいた手で例の古帽子を取って、ただ一言、
「さよなら」と言った。女はその顔をじっとながめていた、
が、やがておちついた調子で 「あなたはよっぽど度胸のないかたですね」と言って、にやりと笑った。
                      ~夏目漱石『三四郎』より~


ありましたありました!
(帝国)大学に入るために上京するというだけで 既に前途洋洋たる将来を約束されたかのように
思っていた主人公がいきなり自分の小ささに気づかされる場面です。

当時の名古屋という町は、漱石先生の目にはどう映っていたのでしょう
100年前の名古屋の画像を探してみました。


 

【1900年頃の名古屋駅前】



【駅前に並ぶ人力車】
 折りしも今年平成22年は開府400年の記念事業が
あちこちで行われています。
400年の歴史を振り返る絵葉書の展覧会に
展示されていたものだそうです。
は名古屋駅前の写真です。。

多くの人が行き交う様子が写っているものの
見事に何も無いのですね。




駅前には タクシーではなくて人力車!


   





                              

そして現在の名古屋駅前には 高層ビルがそびえ立っています。




最上階からの眺めはこちらからどうぞ!
ミッドランドスクエア:スカイプロムナードパノラマビュー

このビルは 100年後もこ駅前に立ち続けているでしょうか。

 
【ディーン&デルーカ】


【ディーン&デルーカの店内】
 
     
漱石先生の話はさておき 名古屋にやってくると必ず立ち寄る食料品店があります。

DEAN&DELUCA

1977年ニューヨーク・SOHOで誕生したマーケットストアです。

ずらりと並ぶ世界中から集められた食料品を
眺めているだけでとても楽しいのです。





チーズの種類も豊富です。
この日は この後予定があったのでイタリア産のアンチョビと
和菓子を購入したのみですが 食べてみたいものだらけ

そしてここでも100年物を見つけました!!

手のひらにちょこんと乗るほどの小さな壜に入ったイタリア産のバルサミコ酢です。
ブドウの濃縮果汁から作られるお酢です。
まるで骨董品のような壜に入っていて 飾っておくだけでも素敵と思ったのですが…



お値段なんと52500円なり~!!!!

ご・5万~~~!!!

いったいどんな方がこの高価な酢をお召し上がりになるのでしょう!

100年もの間じっと時を待ち眠り続けている間にこんなに価値が上がるなんて
羨ましいとしか言いようがありません。

・・・厚生労働省によると 調査が始まった1963年にはわずか153人だった
全国の100歳以上の高齢者は4万4449人に上ると発表されました。・・・


                              



最後までお付き合いくださってありがとうございました