昨日を そして今日をありがとう

Demain il fera jour.
遠回りして歩きましょう 
素敵な景色に遇えるかも・・・

尾張名古屋は城でもつ~それでもやっぱり食欲の秋!・・・ 

2010-10-31 | 小さな旅の思い出
  

10月10日の晴れた日曜日 名古屋城に行って来ました。



 名古屋城は関ヶ原の合戦後江戸幕府を開いた徳川家康が
慶長14年(1609)江戸幕府の東海道の要所として
また 大坂(現大阪)方への備えとして 清須から名古屋へ遷府を決定し
加藤清正・福島正則・前田利光等北国・西国の諸大名20名に普請(土木工事)を命じ
天守閣や諸櫓の作事(建築工事)は、慶長17年(1612)にほぼ完成した代表的な平城です。

その後、明治維新をむかえるまで名古屋城は、徳川御三家の筆頭尾張家の居城として栄えました。
第二次世界大戦中の昭和20年(1945)5月、名古屋空襲の際、大・小天守閣、本丸御殿はじめ
建物のほとんどを焼失しましたが、幸いにも焼失をまぬがれた三つの櫓(西北・西南・東南)
三つの門(表二之門、旧二之丸東二之門、二之丸大手二之門)と本丸御殿障壁画の大部分は
重要文化財として現在に伝えられています。
 …wikipediaより…


【お堀の鹿】                        【角~!】

内堀には鹿が飼われいています。
元は昭和27年東山動物園から3頭の鹿を譲り受けたものが
一時期は自然繁殖により40頭以上にまで増えたそうです。
そういえば子供の頃 この鹿を見に来た記憶があります。
この日目にしたのは3頭。
角の生え変わる時期で 取れた角が落ちていました。


10月9、10、11日の三日間に開催された名古屋大茶会で姪がお手前を披露するというのでやってきたのです。
二の丸広場の広大な芝生庭園には 各流派に所属する多くの団体の野点が行われていました。

   
【お菓子】菓匠「花桔梗」謹製 お抹茶は 妙香園の「葵の白」(名古屋大茶会特別仕様)でした。

あの活発な姪がおしとやかにお茶をたててくれる姿に吃驚!!(笑)
若いと覚えも早いのですね。
「結構なお手前でございました。」
まだ初めて二年なのに 無駄の無い所作に驚きでした。
(残念ながら 姪の写真は本人の許可が下りず断念いたしました。~)

美味しいお茶とお菓子を頂いた後は 名古屋城見学をしてきました。



そういえば しょっちゅうやって来る名古屋ですが まだ一度も名古屋城を見学したことがありませんでした。
いつでもいけるという思いと
鉄筋コンクリートのお城?エレベーターで上がる天守閣?なんて 風情が無いでしょう。
そう思っていたのです。

しかしながら 忠実に再現することに拘ったという天守閣は 間近で見るとそれは圧巻でした。
「伊勢は津でもつ 津は伊勢でもつ 尾張名古屋は城でもつ」と詠われたのが頷けます。


【天守閣より名古屋駅方面の眺め】

天守閣からの眺めは まさに殿様気分です♪

   
天守閣の内部は 博物館になっています。



かつて名古屋城の本丸には 天守閣の南側に本丸御殿がありました。
この本丸御殿は、近世城郭御殿の最高傑作と言われ国宝に指定されていた建物で
現在、国宝になっている京都二条城の二の丸御殿と並ぶ武家風書院造の双璧と言われていたそうです。

勇壮な天守閣と優美な御殿が並び建つことで 名古屋城は城郭建築としての風格を形成しており
1930年(昭和5年)に国宝に指定されました。
しかしながら1945年(昭和20年)5月 空襲により天守閣 本丸御殿ともに焼失してしまったのでした。

そして現在 その本丸御殿の復元工事が行われています。

総工費150億円
建築工事 110億
建築面積 1000坪 建築坪単価 1100万/坪
直接工事期間 10年
壁画模写開始から 25年というビッグプロジェクトです。


建築に用いられる木材は、尾張藩の御用材だった「木曽ヒノキ」を使用
御殿に用いられる障壁画の復元については、当時の絵師が使っていた素材や技法を用いるため
顕微鏡やコンピュータ、資料などで研究・分析。ミクロ単位の観察をもとに緻密な作業が行われるという
最新の技術も活用されているそうです。


    
【本丸御殿】

大きな体育館のような鉄骨の建物の中で 着々と工事が進められていました。
使用されている木材は 木曽檜(ヒノキ)をはじめとして 杉・松・栗・桑。

何故 説明にこんなに力が入ってしまうかと言えば この木曽ヒノキは
我が市から切り出された樹齢400年の檜だからなのです。

復元工事の見どころはこちら




清正公石曳きの像】

この名古屋城築城の際に活躍したと伝えられる加藤清正の像もありました。

この工事の際 着飾った小姓たちを引き連れ見物人には酒を振舞い 
威勢のよい掛け声を上げたといわれる清正は たった3ヶ月で天主台を
完成させ熊本へと帰っていったと伝えられています。
人夫には賃金を支払い 工事は農閑期にさせ 現代でも通用する土木の技術を駆使したという清正。
とても興味深い人物です。



この期間 特別公開されている二つの建物も見学してきました。

   【乃木倉庫】    
名古屋城内御深井丸には 乃木倉庫と呼ばれる煉瓦造り漆喰塗りの平屋建ての倉庫が残っています。
名称の由来は、陸軍少佐・乃木希典からとされていますが本当のところはわかっていません。
ただこの時代にこの地に赴任していたのは 確かなようです。

入口上部や床下にアーチ構造がみられるほか 建物の角は色漆喰で石積風に造られています。
また、入口扉には銅板が張られています。

第二次世界大戦中の昭和20年(1945年)名古屋空襲により天守閣、本丸御殿等は焼失してしまいましたが
この倉庫に非難してあった障壁画は今も残っています。


【西北櫓(重要文化財)】

清須櫓ともいわれ、他の建物の古材を転用して建築されています。
櫓とは、物見のほか、防戦、食糧・武器貯蔵などを目的に、城地の四隅の石垣に建てられたものです。

一説には 清洲城から移した小天守閣とも言われているそうですが
それを裏付ける記録は何も残っていないのだそうです。

この櫓の最上階からは 清洲城のあった方面がよく見渡せます。



【西北櫓より名古屋城天守閣を見上げて】



ちょっとした歴史の勉強をした後は すっかりお腹も空いてしまって・・・

名古屋能楽堂にあるレストランでお昼を頂くことにしました。


【能面かけ体験】

公演の無いこの日でも 内部を見学することができます。
衣装や道具の展示場もあります。

般若の能面を被ってみることも出来ます。
・・・・ちなみに写真は能面を被っておりますが なにか?・・・

  
【能楽堂:レストランにて】

名古屋名物きしめんの中に 金のしゃちほこのかまぼことは!

   
【マリオット・アソシアホテル:ティールームにて】

盛りだくさんな一日の〆は こちらのティールームにてキャラメルボワールパフェで「食欲の秋」を満喫いたしました♪


最後までお付き合いくださってありがとうございました。


『The Holiday』  ~どちらの家がお好きですか?~

2010-10-28 | 映画・演劇・ドラマ
【街角のハロウィンのディスプレイ】

ハロウィンの飾り付けをあちこちで見かけるようになりました。

やっと秋らしい青空の日が続いていると思っていたら
急に寒さがやってきて 県内の天気予報の画面にも雪だるまのマークが現れるようになりました。
目の前にそびえる2000m級の山にも うっすらと雪を確認~初雪です!

今シーズンの 里に降る雪はいつ頃になるのでしょう。
なんだか例年より早くなりそうな気配です。
もう クリスマスもすぐそこです!!



クリスマスといえば 映画『ホリディ』を観ました。

『ホリデイ』(The Holiday)は、2006年のアメリカ映画で
『恋愛適齢期』のナンシー・マイヤーズ監督による作品です。
クリスマスの休暇中にお互いの家を交換する「ホーム・エクスチェンジ」を
題材にした小粋でおしゃれなロマンティック・コメディです。

                              





失恋の痛手から立ち直るためにやってきた
場所で起こるステキな出来事♪
そしてステキな人達との出会い!

独りになりたくてやってきたはずなのに…

 
、ハリウッド映画の予告編の製作会社を経営し
ロサンゼルスのビバリーヒルズに住む
アマンダ役にキャメロン・ディアス


ロンドンの新聞社に勤め 小さな村のコテージに住むアイリスに
ケイト・ウィンスレット

アイリスの兄のグラハムに
ジュード・ロウ


アマンダの友人で映画音楽の作曲家のマイルズに
ジャック・ブラック


アマンダの隣に住む謎の老人アーサーに:
イーライ・ウォラック



【アイリスの住むコテージ】
・・・あまりのかわいらしさにステキ~と叫んでしまいそう。
  ミス・マープルやハリー・ポッターが現れそう!
 


もちろんストーリーも素敵だったけれど
この映画の中できになったのが それぞれの家!
概観も然ることながら インテリアが素晴らしいのです。

こちらは ビバリーヒルズのアマンダの邸宅です。



機能的な設備に ゴージャスでありながら すっきりと無駄の無いインテリア。
  

垂涎もののキッチン!!!



でも どこか暖かさに欠けているような雰囲気を持っています。


                              

変わってこちらは ロンドンから然程遠くないサリー州小さな村シェールにあるアイリスの住むコテージです。



  

まるで童話の世界の中のようなかわいらしい家に ため息~!
(映画の公開後 一躍有名になった村には 観光客が詰め掛けたそうです。)


クリスマスのデコレーションで飾られ 大切に住まわれているような暖かい雰囲気の家です。
食器ひとつとっても 愛情が込められているようです。

そして お風呂には小さなバスタブがひとつあるだけなのですが
なんと壁は古い石積みになっています。



こんなキッチンだったら 何時間でもいたくなりそうです!


                              

2人の暮らしぶり 性格の違いを この家によってうまく表しています。



ただただ甘いだけのラブストーリではなく 人と人とのつながりの大切さや
思いやりの心に涙してしまう映画です。

そして 笑いの要素もあちこちに散りばめられていて
ところどころで 爆笑してしまいました。

なんだかこの頃うまくいっていないな~なんていう方には
特にお勧めの 元気になれる『Holiday』でした♪

                              




ハンス・ジマーによる音楽も 包み込むような優しさが溢れています。

    試聴は こちら

【赤く色づいてきた庭のアナベルの葉】

最後までお付き合いくださって ありがとうございました!

実りの秋と冬への準備~そして贅沢な夜・・・

2010-10-24 | 四季折々のひとりごと
【コスモス:フラッシング・ピンク】

猛暑のせいで花付の遅れていたコスモスですが 今年もちゃんと咲いてくれました♪

 

猛暑の影響を受けているのは柿。
味はまずまずなのですが ところどころ
日焼けしたり傷がついています。 
 まだまだピーマンも実をつけています。
秋採りの胡瓜も食べきれないほど収穫できています。
 



                                          

     

ロメインレタスや小松菜 エンドウのかわいい芽も出揃いました。

              
     

お漬物にする赤い飛騨蕪や 白菜名人の植えてくれた白菜も順調に育っています。

               

     

虫に食われて網目状になりかけていた白い蕪と大根も やっと一息つきました。

                                          



そして 今秋楽しみにしているのが このラズベリーです。
植えてから初めて花?が咲きました。
おっそろしく地味な花です。
ちゃんと赤くなってくれますように!


                                          






 『秋メニュー』
 
 

そしてそして~秋の山の幸といえば これです!


 

そうです!松茸~!!

なんとお隣のおば様と親戚の叔父さまが同じ日に
 松茸を3本ずつ採って来て下さいました♪

猛暑で今年は茸が少ないだろうと予想されていたのですが
おお外れなのだそうです。
こういう予想は 外れてくれると嬉しいですね。

そんな理由で 天然国産・地物・新鮮な松茸が6本です。


              


【松茸ご飯】


【松茸の土瓶蒸し】」

早速 松茸ご飯と松茸の土瓶蒸しにしていただきました。
香りといい 歯ごたえといい やっぱり違います~!

ん~満足 満足~♪
自然の恵みに感謝の夕餉でした





                                          



最後までお付き合い下さってありがとうございました!



都会のオアシスからパワーをどうぞ~明治神宮にて…

2010-10-20 | 小さな旅の思い出
【明治神宮より新宿方面を眺めて~】

長々と続いた東京滞在最終日報告です。

午後3時の出発の時間までに 行きたい場所がありました。
渋谷も原宿も何度も行ったことがあるのに まだ一度も足を踏み入れたことのなかった
明治神宮に行ってきました。


                              
多くの人で賑わう原宿駅の隣にある明治神宮は 初詣の参拝者数が毎年日本一の神社です。


『明治神宮』とは

東京都渋谷区代々木神園町に鎮座。
明治天皇・昭憲(しょうけん)皇太后を祀(まつ)る。1920年(大正9)11月創建。
1912年(明治45)7月明治天皇が亡くなり、14年4月その皇后昭憲皇太后が亡くなったあと
国民の間からその神霊を祀り、遺徳を慕い敬仰したいとの気運が高まり
翌15年明治神宮造営局官制が公布され、江戸初期以来、大名加藤家
井伊(いい)家の下(しも)屋敷の庭園であり、明治時代に代々木御苑(ぎょえん)
とされ、明治天皇・昭憲皇太后ゆかりの当地を選び造営することとした。
その境内約70万平方メートルの造園整備は全国青年団の勤労奉仕によりなされ
その樹木365種、約12万本も全国より献納された。30万平方メートルに及ぶ
外苑は26年完成。
45年(昭和20)4月本殿以下戦災を受けたが、58年復興。
・・・・Yahoo!百科事典より・・・
 

【明治神宮:大鳥居】

JR山手線の上を渡りすぐに大きな鳥居が見えてきます。

この鳥居は明神鳥居としては日本最大。
樹齢1500年のヒノキを使用しています。

都会のど真ん中とは思えないような鬱蒼と茂る森への入り口です。


                              
   

門の扉にも 釣灯篭にも菊のご紋が装飾されています。

まずは 御社殿に参拝に向かいました。

   

丁度結婚式が行われたところでした。

「どうぞお幸せに♪」

                              

  
【宝物殿に向かう緑のトンネル】        【小川も流れています】

この代々木にある明治神宮の杜が 人口の杜であるということを知っている方はいらっしゃるでしょうか。
大正9年の創建当時 全国から奉納された10万本の木
そして11万人にも及ぶ青年たちの勤労奉仕によって作られた森なのだそうです。

当時既に公害による被害の出始めていた東京では杉やヒノキは育たないだろうと考えた人たちによって
100年後には自然の森となって 人の手を入れなくても生き続ける森になるようにと造られたのだそうです。
詳しくは ↓こちらをどうぞ。
代々木の杜の歴史

                              


【明治神宮:宝物殿】

宝物殿の前からはドコモタワーが見えます。


【宝物殿の門の飾りは魔除けかな?】

                              

宝物殿を見学し もうひとつの目的の場所に向かいました。



【御苑の中にある東屋】

今もパワースポットとして話題を集めている『清正井』です。
あまりの人気に 最近では整理券が配布されており
この日の待ち時間は90分。
中には この井戸だけにやってくる人が増えているそうで
困惑されているとのことでした。
まさに本末転倒です!

 
【並んでいるのは女性がほとんどでした。】

詳細はこちら

清正井について


【加藤清正像・2010.10撮影~名古屋城にて】
尾張(おわり)国愛智(えち)郡中村(今の名古屋市)の生まれで
肥後熊本藩の初代藩主となった人物です。
名古屋城築城の際にも活躍した 「土木の神様」とも呼ばれる武将です。

名古屋城の中にも彼の銅像があります。

そしてこちらが 『清正井』です。


【明治神宮:清正井】

滾々こんこん)と涌き出る清らかな水は 森の緑を映して輝いていました。

この写真を携帯の待ちうけにすると開運に繋がるといわれています。

効果のほどは判りませんが 森の木々 野鳥の声に癒され
元気をもらったような気がしました。

ところで 神社の中では携帯の電源を切っていたのですが
その間に 気に病んでいたことが解消する嬉しいメールが届いていました。
※ご希望の方は 画像をお持ち帰りくださいませ。

あなたにも沢山のいいことが訪れますように。



【開運木鈴・こだま】

御神域をお護りし その役割を終えた御神木で作られた木鈴『木霊』
開運のお守りとして販売されています。
この日手にしたのは 楠(クスノキ)で作られたものでした。
今 私のバッグの中で ころころとやさしい音色をたててくれています。

最後までお付き合いくださって ありがとうございました。


あの日に帰って 秘密のデート~山下公園にて…後編

2010-10-16 | 小さな旅の思い出
【大桟橋国際客船ターミナル】
大桟橋国際客船ターミナルは
世界の人々を迎える横浜港の玄関口。「飛鳥Ⅱ」、「にっぽん丸」「ふじ丸」、
「ぱしふぃっくびいなす」や「トパーズ」、「クリッパー・パシフィック」など
の大型客船が多数寄港する。
ターミナルは2,000㎡のホールや24時間オープンの屋上広場など、さまざ
まな楽しみ方が出来るようになっています。


あの日に帰って 秘密のデート~山下公園にて前編

この日 大桟橋国際旅客ターミナルには 豪華客船「飛鳥Ⅱ」が出航の準備を整え
煙突からは 薄い煙をはいていました。

芝生の屋上広場は 見送りの人や飛鳥Ⅱを一目見ようとする人たちで賑わっていました。



「知り合いのおじさんが 数年前 夫婦で飛鳥に乗って世界旅行に行ったの。
 おじさんは 終戦を迎え中国から引き上げ船に乗って帰る途中 
 本国の土を踏むことなく不衛生な船中で病気で亡くなった人や
 自ら海に飛び込んで命を落とす人を見て もう二度とこんな惨めな思いはしたくない
 いつか世界で一番豪華な客船に乗って 世界一周旅行が出来るように
 死に物狂いで頑張るんだって心に誓って 日本に帰ってきたんだと言っていたの。
 夢が実現して それは嬉しそうだったわ。」

「へぇ・・・すごい人なんだね。 俺の人生の目標ってなんだったんだろう・・・」
「私は 今日あなたに会ったときに 幸せよって言うのが目標だったのかもしれない。」
「そうか。オレもそうなのかもしれないな。」

そう言いながら 少しの間 あの寂しげな眼差しで 遠くを眺めていました。

ぼ~っという汽笛の音が数回聞こえ 振り返ると飛鳥Ⅱがゆっくりと船出するところでした。




そして 出来るだけ長く一緒にいたくて ゆっくり歩いて来たつもりだったのに
いつの間にかまた 山下公園に戻って来ていました。

You Tube / Autumn Park松任谷由実


どちらかが先にこの世を去る日が来ても
大好きなまなざしを
私はずっとおぼえていたい…

…あなたと会えなくなる 運命は思いつかない
どうしても どうしても
今 私には思いつかない…

今日の日をありがとう
或る午後の 或る Autumn Park~♪ ~Autumn Parkより~

 Autumn Park 松任谷由実 歌詞情報 - goo 音楽 



 
 【赤い靴を履いた女の子の像】 
 

  山下公園は関東大震災の
  復興事業として横浜市の助役らが
  瓦礫などを使って海を埋め立て造成して
  1930年(昭和5年)3月15日に開園した公園です。

  赤い靴はいてた女の子像やインド水塔 姉妹都市
  サンディエゴ市寄贈の水の守護神など海外との
  豊かな交流を感じさせるモニュメントが多く
  設置されています。

 


「ねえ この赤い靴の女の子の名前がきみちゃんだったって知ってた?」
「え?知らなかった!昔は観光地には全く興味が無かったのに良く知っているのね。」
「ま 色々成長したってことかな?ははは・・・」
「そうなの?」
「接待でさ 横浜の観光案内みたいなことしなくちゃいけないことがあるからね。」
「この女の子って 実際は外国には行かずに病気で死んじゃったのよね。」
「そうなんだ 結核だったらしいけど。色んな説があるからね。本当のところはわからないのさ。」



   
【姉妹都市サンディエゴから寄贈された水の女神像】 

  ゆっくりゆっくり歩いてきたのに
  とうとうホテルニューグランドの
  前の水の女神の像の前まで来てしまいました。





  
【ホテルニューグランド 本館入り口】


 

  山下公園の真向かいにあり
  中華街に通じる横道を従えて1区画を
  占めている横浜のを代表するホテル。
  関東大震災で倒壊し廃業した外国人向け
  ホテルであったグランドホテルにちなんでいる。
  震災で横浜の多くのホテルが倒壊したのを受け
  横浜市の復興計画の一環として建設された。
  当初は今日で言う第三セクターとして発足。
  1927年開業時からの建築は本館として現存しており
  クラシックホテルの代表例として名高い。
  開業時から、チャーリー・チャップリン(映画監督)や
  ジョージ・ハーマン・ルース(メジャーリーグ選手)
  といったスター、皇室や英国王室といった賓客が
  数多く訪れている。
  また、1945年に来日直後の
  マッカーサーが滞在したことでも知られている。
  マッカーサーは第二次世界大戦前、新婚旅行
  でもこのホテルに滞在している。
  ホテル料理人の源流のひとつでもありドリアや
  ナポリタン プリンアラモード等の料理を生み出し
  日本人の食文化に大きく影響を与えたといわれている。
 




【ロケに使われた階段】 

「ねえ 三谷好喜の《有頂天ホテル》は
 ここが舞台だったし
 キムタクの《華麗なる一族》のロケ地
 だったの知ってた?」
「知ってる!鉄平が大晦日の日 家族の待っている
 《志摩観光ホテル》の階段を駆け上がるとこでしょ?」
「そうそう!お~!ニューグランドだって思ったよ。」

「ねえ・・・いつかここに一緒に
泊まろうねって言ったの覚えてる?」

「憶えてるさ・・・オレここに泊まってるんだ。」

「・・・」
「・・・」 


「ここのバーで一杯飲んで行かない?」

「ガーディアンね?」
「知ってるの?」
「ほら サザンの歌に出てくるじゃない!
 …マリンルージュで愛されて
 大黒埠頭で虹を見て
 シーガーディアンで酔わされて~♪って。」

Love Affair~秘密のデート・サザンオールスターズ

LOVE AFFAIR ~秘密のデート サザンオールスターズ 歌詞情報 - goo 音楽

「そうか!あの歌詞はここのバーのこと歌ってたんだ!」
「そうよ~! で 酔わせてどうするつもり?」
「一杯くらいじゃ酔わないくせに。」
「ははは・・・憶えてるんだ!」
「勿論さ。 今 ここのバーでドガ展と協賛していて
 スペシャルカクテルの《エトワール》ていうのがあるんだけど どうかな?」





【Bar ガーディアン||】ホテルニューグランドH.Pより
 


『シーガーディアン||』
石原裕次郎や松田優作といった
往年の大スターも、このバー
でグラスを傾けたのだそう。


【ドガ展フェア スペシャルカクテル :エトワール】
ホテルニューグランドH.Pより
 



【ホテルニューグランド】

 
 「・・・・やっぱりやめとく。
 《エトワール》葉魅力的だけど
 帰りたくなくなってしまいそうだもの。」

「そうか・・・・」
「ここから 一人で帰るわ。」
「駅まで送るよ。」
「送ってくれなくていいわ。その代わりあのホテルの窓から
 見えなくなるまで 手を振っていて。」

「わかったよ。じゃあ・・・」
そう言って彼は右手を差し出しました。
強く握手をしながら 
「また逢えるよな?メールのアドレスくらい教えてくれるだろ?」

ずっと繋いだままでいたかった手を振りほどいて
彼の手に バッグから取り出した名刺を握らせ
何も言わず駅へと歩きはじめました。
中華街へと曲がる角で降り返ると
ホテルの窓から 
彼は大きく手を振ってくれていました。 


 
【中華街門】
 

通りの角を曲がるとすぐに中華街の入り口が見えてきました。
そういえば 何度も横浜に来ていたのに 彼が中華料理が嫌いで
一度も来たことがありませんでした。
今も中華料理を食べられないのかな・・・

なんて考えていたらなんだかおかしくなって来て
笑っているのに 涙が溢れそうになりました。

すると携帯のメールの着信音がなりました。
慌てて開くと そこにはこう書かれていました。

「 Good luck and Good bye~ そして また逢おうな。」
…きっと また… 

 
エンドロールにはこの曲を流して欲しいな・・・
You Tube / Good luck and Good bye 荒井由実
Good luck and Good bye 松任谷由実 歌詞情報 - goo 音楽

                              
さて 既にお気づきの方も多いかとは思いますが
このお話は ひとり歩きのとちゅうの妄想です~♪

あの頃遠恋中だった横浜にいた彼は旦那様です。(笑)

30年来逢いたかった彼というのは 横浜の街そのものだったのかもしれません。

歌になる街 絵になる街 物語になる街 横浜だったのでした。

拙い私の文章に最後までお付き合いくださった皆様
 ありがとうございました!