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不幸中の幸い。でも、そんなの幸せな-い!

もう3か月前の話。

スウェーデンに10日ほど出張し、無事、コペンハーゲンから成田に戻った。

愛用の濃いブルーのトランクも無事帰国した。

例によって例のように、そのトランク一個を、宅配便で自宅に送る。

暗証番号でダイアルの鍵を開、両サイドの鍵を開け、中身を出すのが通常のパターン。

これまで10回近くスウェーデンに出張しているているが、いつも同じパターンである。

トランクの中に、フィールドワーク中にいただいた多くの資料やメモや録音テープが入っている。ちょっとしたお土産も入っているので、自宅にトランクが到着すれば、すぐに開ける。いつも開ける。

ところが

いつもと事情が一変した。

何と

何と

トランクが

言うことを聞かない。

もともとコミュニケーションは取れないのだが、

ニッチモサッチモイカナイ。トナカイハ、イナイ。

全く想定外のことが発生したのだ。

ダイアルOK、両端のカギOK。なのに、開かないトランク。

原因は分からず。1時間格闘したが埒あかず。

そうこうするうちに、気配を感じた監督が現場を一瞥し、

2分後に、スパナとペンチを持って登場。

私にとって愛着のあるトランク。

でも壊されようとしている。

考えてみればもう15年も使っており、旧式だ。

4つの小さな車輪は、チームワークが悪く、てんでバラバラの方向に動こうとする。

そのため、20キロのトランクを引きながら移動するのに、ものすごい負荷がかかる。

もう観念した。サラバ、初代トランク。

旧式のトランクなのに、いざ鍵を壊そうとすると結構難航。

二人の共同作業を続けること20分。

最難関のフックを見つけてそれをはずし、大成功。

でもこの事件が、スウェーデン到着後でなくて本当に良かった。

スウェーデンのリンショーピングに夜11時に到着し、トランクが開かなければ、一人激烈パニックに陥っていたであろう。

帰国後で本当に助かった。

こういう想定外のハプニングも時に起きるので、安穏としてはいられない。

もったいない教の信者である小生は、使い物にならない壊れたトランクを、何故か、物置に入れている。

哀れに思うのか、この振る舞いに対する突っ込みはない。

私の予想では、私がいない間に、予告なく粗大ゴミとして出すのであろう。

いまだに解せない。

トランクが開かないとはどういうこっちゃ!

 

 

 

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